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Tip

いくつかのフォーマットは、gzipによるファイルの圧縮(拡張子が.gz)をサポートしています。これによりファイルサイズが小さくなりますが、読み込み/保存が僅かに遅くなります。

Tip

icpプログラムを使えば、画像フォーマットを変換することができます。例えば、icp myImage.pic myImage.jpegのように使います。

利用可能なフォーマット

拡張子 タイプ 読み込み 書き込み 説明

.pic

内部

Houdiniピクチャーフォーマット。

Houdini画像ファイルは、ランレングス圧縮による拡張子が.picのディスクファイルです。ファイルには、カラーとカラーマップ情報、さらにピクチャーのサイズを含んでいます。

Houdini画像ファイルを読み書きするサンプルソースコードは、$HFS/houdini/public/sidefx.Pic.tar.Zにあります。

.pic.gz

内部

gzip圧縮した.pic

.pic.Z

内部

圧縮した.pic

.rat

内部

Random Access Textureマップ(RAT)はテクスチャマップ用に最適化されています。このフォーマットは一度に画像全体をメモリに読み込むことなく、レンダラーがテクスチャの一部にアクセスすることができます。

RATファイルフォーマットは任意のチャンネル深度をサポートしています。つまり、単一チャンネル画像をテクスチャマップとして使うことができます。

.ratファイルを使うと、他のフォーマットよりもテクスチャマップが高速で且つメモリ使用量が少ないです。なぜなら、レンダリングで必要とされる部分しかマッピングしないからです。デフォルトでは、Mantraはratファイルに最大8MBのRAMを割り当てます。環境変数SESI_RAT_USAGEを使えばテクスチャに使用する最大RAM容量(単位はMB)を指定することができます。例えば、setenv SESI_RAT_USAGE 32と設定します。

テクスチャマップに.ratファイルを使うことを推奨します。なぜなら、その品質は確率的なサンプリングを使うよりも良くなる傾向があるからです。

Note

ディープ画像ratファイルをOpenEXR2.0へ変換するには、スタンドアローンツールのdsmconvertを実行する必要があります。

dsmconvert in.rat out.exr

.picnc.ratnc

内部

Houdini Apprenticeで保存されるpicratフォーマットの非商用バージョン。通常のHoudiniでは使うことはできません。

ip / iw / md

外部

iplay画像ウィンドウ。

.png

Internal

標準の損失なしのネットワーク画像フォーマット。

.psd / .psb

Internal

.psdまたは.psbファイルをCOPにインポートします。すべてのレイヤーとマスクが、複数の平面を持った単一のCOPにインポートされます。

fip

内部

パラパラアニメーションするiplayウィンドウ。

vf / a60

内部

VideoFramer/Abekas

.cin / .kdk

内部 Kodak Cineonフォーマット。

.fit

外部 FITタイル状画像フォーマット。

.gif

外部 GIF。

.gif89

外部 GIF89a(1ビットアルファ付きGIF)。

.ies

内部

IESフォーマット(測光ライト)。

IESファイルはライトの発光強度を角度でパラメータ化したテーブルを記録しています。IES画像を閲覧してみると、ライトの発光強度のみが表示され、パラメータ化でピクセルにした角度は表示されません。ファイルに保存している角度に基づいた正しい極マッピングは、画像ファイルを環境マップとして使った時のみ適用されます。例えば、environment()VEX関数を使う時です。

ファイルに記録しているカンデラの強度は、ファイルを読み込み中にその最大強度に合わせて自動的に正規化されます。これにより、特定のファイルに記録された物理単位にキャリブレーションする必要なく、直感的にレンダリングすることができます。

.jpg / .jpeg

内部 JPEG (保存するには非常に効率的ですが、不可逆です)。

.qtl

外部

Quantel yuvフォーマット。

.rla / rlb

内部

Wavefrontフォーマット。

Wavefrontピクチャーは他の画像ファイルフォーマットのように処理されますが、もう1つ機能があります。Wavefront .rlaファイルのガンマ値はデフォルトで2.2になっていますが、WFGAMMA環境変数を使って希望する値に設定することができます。

.rla16

内部

Wavefront .rla 16ビットフォーマット。

.r16

内部 Raw 16ビット符号なし整数フォーマット。ヘッダが存在しないので、値は平方単位と想定されます。ソースファイルはリトルエンディアンとして扱われます。

.r32

内部 Raw 32ビット浮動小数点フォーマット。ヘッダが存在しないので、値は平方単位と想定されます。ソースファイルはリトルエンディアンとして扱われます。

.pix

内部

Alias .pixフォーマット。

.sgi / .rgb .rgba

内部

SGIフォーマット(通称は、.rgb)。

.si / .pic

内部 Softimageフォーマット。

.tif / .tiff

内部

TIFF(Tagged Image File Format)はRenderManやMacとPCのほとんどのアプリケーションで標準的に使われています。

ファイルの拡張子が.tif3の場合、Houdiniはtiff version 5.0(1990年代半ばから)を使います。LZW圧縮、RGBカラー空間、1ピクセル32ビット(つまり、ピクセルあたり4チャンネルのRGBとアルファ。1チャンネルにつき8ビット)。

ファイルの拡張子が.tifの場合、Houdiniは新しいTIFFライブラリ(1996年初頭から)を使います。これはRenderMan 3.6と互換性があります。

Adobe-Deflateコーデックもサポートしています。

.tif3

内部 TIFF RGB、アルファなし。

.tif16

外部 TIFF 16ビットフォーマット。

.tx

外部 RenderManテクスチャ画像(RenderMan t.kitが必要)。

.tga / .vst

内部

TargaとVistaファイルフォーマットは同一です。Houdiniは以下をサポートしています:

  • 画像タイプ10(RGBランレングス圧縮)

  • 画像タイプ2(RGB Rawデータストリーム)

  • データビット 15、16、24、32

そして上記の組み合わせすべて(例えば、Type 10、1ピクセル16ビット)。

.vtg

内部

Houdiniが好むVertigoファイルの拡張子は.vtgですが、Vertigoはデフォルトでは拡張子は.picを使います。Houdiniは拡張子が.picのファイルを読み込む時に調べてVertigoを読み込みます。

圧縮したVertigoファイル(.Z)はフレームバッファライブラリで読み込むことも作成することもできません。Houdiniで使う前にUNIXの uncompress プログラムを使って解凍してください。

.yuv

内部

Abekas yuvフォーマット。

.bmp

内部

Windows Bitmapフォーマット。

.png

内部

PNGフォーマット。

.hdr

内部

RADIANCE HDRフォーマット。

.exr

内部

OpenEXRフォーマット。

.ptex

内部

PTexフォーマット。

Note

いくつかの古いソフトウェアパッケージでは、SGI pixmap画像(.rgb または .sgi)として拡張子.picを使います。Houdiniはそれ独自の画像フォーマットとして.picを使います。Houdiniは今でも拡張子が.picのSGI pixmapsを正しく読み込むことができますが、トラブルを防ぐためにもSGIファイルの拡張子は.sgiに変更してください。

16ビット画像フォーマット

HoudiniはCineon(.cin.kdk)、16ビットTIFF(.tif16)、16ビットAlias RLA(.rla16)をサポートしています。

Note

コンポジットエディタが直接Cineonフォーマットファイルを読み書きする時、ガンマ補正を実行しません。

Cineonフォーマット画像を読み書きするとき、Houdiniは対数から線形への変換を実行します。この変換は、 “Greyscale Transformations of Cineon Digital Film Data for Display, Conversion and Film Recording”, Cinesite Digital Film Center, Kodak Motion Picture & Television で説明されています。この変換過程は、次の環境変数を使って調整することができます:

CINEON_FLIP

入力中にY方向にフリップをCineon画像すべてに設定する時(何かの値に設定)。

CINEON_FILM_GAMMA

この値は印字密度と“相対ログ露出”の間をスケーリングする時に使われます。デフォルト値は0.6です。

CINEON_WHITE_POINT

完全にホワイトだと見なされるCineonログスケール値は、入力の最大チャンネル値にマッピングされます。範囲は0から1023(デフォルトは685)です。

CINEON_BLACK_POINT

完全にブラックだと見なされるCineonログスケール値は、入力の0にマッピングされます。範囲は0から1023(デフォルトは85)です。

画像の変換に関するメモ

CGI画像は、ガンマ1の線形RGBカラー空間で計算されます。10ビットのログデータをガンマ1の線形データ(すべてが同じになるように)に変換したい場合、この変換で使う正しいフィルムガンマは0.6です。

10ビットログ空間での0から1までのステップは、0から1023までのステップよりも30万倍以上小さいです。0から1023までの全体の範囲を線形ガンマ1空間に変換するには、19ビット必要です!正しいガンマ0.6を使って10ビットログデータを16ビット線形データに変換したい場合、データをポスタライズしないで使える最上のホワイトポイントは、825あたりです。

ホワイトポイント1023とフィルムガンマ1の変換パラメータを使えば、損失なしで16ビット内に全体のログ範囲を格納することができます。これは、結果を出す信号経路がガンマを1ではなく1/0.6または約1.6666であるからです。これは本質的に中間のグレーを明るくし、16ビットの範囲の多くを暗いレベルに特化することができます。フィルムガンマ0.6を使って0から1023までの全体の範囲を線形化する場合、暗い値は重くポスタライズされ、10ビットログデータは壊れます。フィルムガンマ1.0を使って変換するなら、結果を出す信号経路はガンマ1.6666になることに注意し、そして、そのガンマを使って画像をレンダリングします。

映画カメラマンはカメラを太陽に向けて約1023あたりのネガの濃度を得ることを理解するのも大切です。10ビットログスキャンの大半は700から800台の最大の輝度のピクセルを含みます。これは重要です。なぜなら、ログコード値の90ステップすべてが輝度(1絞り)の倍に変換します。つまり、これ以上明るくならないマテリアルを持っていたら、例えば843(180コード値または2絞り、1023以下)、ホワイトポイント1023(ガンマ0.6)を使って線形化すると、線形データは16383(65535の25%)よりも明るくなりません。16384から65535までの16ビットレベル(数値精度の75%)は全く使われません!(ガンマ1.0を使えば、843の10ビットログ値は16ビット空間で約28600に変換します)これは非常に無駄な精度です。

16ビット精度を最大限に利用したいなら、 最適な処理は、“コンテンツに依存すること”です。つまり、写真になるフィルム要素すべてをチェックして、一番明るいピクセルを検索します。一度一番明るいコード値(例えば765)を見つければ、少しのごまかした要素を追加して微調整しホワイトポイントを790に上げます。こうすれば、ホワイトポイントの値を一貫して写真のレイヤーすべてを変換することができます。実際に同じ状況下で撮影された連続する写真を選択するために単一のホワイトポイントをよく使います。

一番明るいピクセルを見つけるには、特別な目的のツールを使って全ての要素の全てのフレームから全てのピクセルをスキャンし、一番高い値を見つけます。他の方法には、ホワイトポイントを色々な値に設定して画像を読み込んで確認してみることができます。画像の任意の明るい箇所が1なら、ホワイトポイントをより高く設定する必要があります。スキャンした中で一番明るいピクセルを約90%の明るさにします。環境変数CINEON_WHITE_POINTを使ってホワイトポイントを設定しなければなりません。

See also

サポートしているファイルフォーマット