画像クレジット: Artem Smirnov
  • Vellum拘束と同様に、RBDがタグを使用できるようになりました。RBD Material Fracture SOPに新しく追加されたチェックボックスは、プリミティブグループを使用しないで代わりに拘束プリミティブ上にconstraint_tag文字列アトリビュートを生成します。このタグをRBD Constraint Properties SOPConstraint Group に使用することで、簡単に特定の拘束を変更することができます。

  • 新しく更新されたRBD Constraint Properties 2.0 SOPでは、新しく追加されたActionパラメータを使用して、拘束プロパティを Set または Edit することができます。この新しい Edit モードは、既存の拘束の個々のアトリビュートを簡単にオーバーライドすることができます。

  • 新しく追加されたRBD Deforming to Animated SOPは、変形ジオメトリをアニメーション静的パックオブジェクトに変換します。このノードは、入力のジオメトリとプロキシジオメトリをアンパックして、指定した参照フレームでそれをフリーズし、再度それをパックし、変形ピースからトランスフォームを抽出することでそのパックしたトランスフォームを駆動させます。

  • 凸ハルを再計算した場合の結果が安定するようになりました。シミュレーションが後のフレームでリセットされた場合にコリジョン形状を再構築しても同一の結果が得られるように、コリジョン形状を取り込む方法が改良されました。これによって、凸ハルガイドジオメトリのジッターも修正されます。

  • RBD Bullet Solver SOPには、新しくAge系パラメータがいくつか追加されました。 Age RBDs パラメータは、オブジェクトがシミュレーションに追加されてからの時間を追跡し、ある時間が経過した時にカスタムフォースを駆動させたりオブジェクトを削除するのに役立ちます。 Add Active Age Attribute パラメータは、オブジェクトがアクティブになってからの時間を追跡し、 Just Activated Group パラメータは、現行フレームでアクティブになっているオブジェクトのみを格納したポイントグループを作成します。これは、オブジェクトがアクティブになってからそのオブジェクトに初期フォースを適用するのに役立ちます。

  • Bullet Solver DOPに新しく Enable Aging パラメータが追加されました。(POP Solverと同様に)これによって、オブジェクトのageアトリビュートを更新し、lifeアトリビュートが存在すればそのlifeアトリビュートを超えたオブジェクトを削除することができます。age Primitiveアトリビュートを持つ拘束も、このソルバによって更新することができます。

  • Geometry VOP DOP, POP VOP DOP, Gas Field VOP DOPに新しく Use This Object’s Data パラメータが追加されました。このパラメータはInputsタブのどれかの入力パラメータをDOP Dataにバインドした時に表示されます。このパラメータによって、ソルバを複数のDOPオブジェクトに適用した時に、計算されている現行オブジェクトの他のサブデータに簡単にバインドすることができます。DOPパスエクスプレッション内に$OBJIDを使用するには Solver per Object チェックボックスを有効にする必要がありますが、それだとMutual Affectorsで問題が発生します。

  • RBD Guide DOPに新しく追加されたガイドビジュアライザは、ガイドピースと非ガイドピースを区別するのに役立ちます。

  • Alembicなどのアンパックが容易ではないプリミティブ向けにUnpack SOPやUnpack Points SOPでのアンパックがマルチスレッド化されました。これは、コンパイルされたFor-Eachループでのアンパックのパフォーマンスと同等です。

  • Enable Solver DOPに新しく追加された Enable Objects パラメータを使うことで、簡単に特定のDOPオブジェクトに対してマイクロソルバを有効にすることができます。ここには、オブジェクト名、オブジェクトID、グループ名を含んだ様々なパターンを指定することができます。

  • DOP Import SOPを使ってRBD Packed ObjectからガイドジオメトリをSOPに戻すパフォーマンスが大幅に改善されました。これは、DOPからのコリジョンジオメトリ表現を表示可能なRBD Bullet Solver SOPRBD Exploded View SOPなどのノードに効果があります。

  • Enumerate SOPに新しく Enumerate Pieces モードが追加されました。これによって、エレメント毎や別個のピース毎に連番を割り当てたり、または、各ピースのエレメントに 同じ 番号を割り当てることができるようになりました。後者は、(namepathなどの)文字列アトリビュートでピースが定義されていて、それらのピースを固有の整数で定義したい場合に役立ちます。

  • Bullet SolverRBD Packed ObjectsからpscalescaleのPointアトリビュートを認識するようになり、そのスケールに変更があれば、コリジョン形状が自動的に更新されます。

    • Bullet Solverでは、もはや(orient, pscale, scaleなどの)位置トランスフォームアトリビュートを手動で調整した時にパックプリミティブトランスフォームが更新されている必要がなくなりました。Bullet Solverはパックプリミティブの初期トランスフォームをrestxformアトリビュートに記録し、これを使用して各タイムステップの最後にそのプリミティブのフルトランスフォームを更新するようになりました。

    • アニメーション静的オブジェクト(animated Pointアトリビュートが1)に関しては、Bullet Solverはそのscaleアトリビュートを更新してSOPパックプリミティブのトランスフォームのスケールを反映するようになりました。

  • 拘束を可視化したり管理するためのConstraint Browserペインが新しく追加されました。 New Pane Type > Inspectors > Constraint Browser からこのインターフェースにアクセスすることができます。

  • Debris Source SOPが改良され、パックオブジェクトに対応しました。散乱ポイントの発生箇所をもっと細かく制御できるようにパラメータも追加されました。このノードは、パックされたRBDがたくさん含まれている大規模な破壊シーンを制御することができ、さらにRBDとPyro間の隙間を埋めることができるので、RBDシミュレーションから埃を排出するのが簡単になりました。

  • RBD Interior Detail SOPに新しく Depth Method パラメータが追加されました。このパラメータは、SDFを構築して深度をサンプリングするというよりも、外側サーフェスまでの最小距離を使って各内側ポイントから外側プリミティブまでの最小距離を計算します。このメソッドでは、適切にボリューム解像度を構成する必要がありません。RBD Material Fracture SOPでも内部でこのメソッドが使用されています。

  • Extract Centroid SOPの改良点:

    • Extract Centroid SOPに各プリミティブの重心を計算する新しいモードが追加されました。これは、Enumerate SOPを使って単にpieceアトリビュートを生成してピース毎に計算を実行するよりもはるかに高速です。Voronoi Fracture SOPでもこの新しいモードが使用されています。

    • 平均したポイント位置を返すのではなく、単一ポリゴンに対して適切に重心が計算されるようになりました。

    • 球プリミティブなど非ポリゴンなプリミティブに対応しました。

    • 開いたメッシュに対して計算を実行しても正確な結果が得られます。

  • Connect Adjacent Pieces SOPに新しく Cone Angle パラメータが追加されました。これは、指定した角度の範囲内のポイントのみが考慮されるように近接ポイントの検索範囲を制限します。これは、照会ポイントの“背後にある”ポイントと繋がらないようにしたい場合に役立ちます。

  • RBD Cluster SOPに新しく Group パラメータが追加されました。これは、クラスタ化されるポイントを制御します。

  • RBD Guide DOPに新しく Guide Options パラメータが追加されました。これは、ガイドジオメトリの視覚化を制御します。

  • Assemble SOPに、その内部のPack SOPから Path Attribute パラメータが露出されました。

  • RBD Bullet Solver SOPのDive Target(ノードの中に入って表示されるネットワーク)に複数の出力が用意されました。ソルバの実行前(PRESOLVE)またはソルバの実行後(POSTSOLVE)に適用したいフォースを接続することができます。

  • パックフラグメントをアンパックする時に起こり得る遅い遅いコードパスが改善されました。これは、場合によっては数倍速くなります。

  • Voronoi Splitは、 Transfer Attributes to Interior Surfaces が有効な時にVertexアトリビュートの転送に対応しました。これによって、Voronoi Fracture SOP、RBD Material Fracture SOPなどで正しくVertexアトリビュートを転送することができます。

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