Houdini 19.5 ノード シェーダノード

VEX Global Illumination shader node

グローバルイルミネーション効果を追加するのに使います。

この光源は、グローバルイルミネーションエフェクトを追加するのに使います。

グローバルイルミネーションの計算方法は2つあります。

Irradiance計算は、入ってくる“アンビエント(環境)”光を計算するために、シェーディングされるポイントに対して半球をサンプリングをします。 このオペレーションは、通常では非常に処理が重くなりますが、Irradianceキャッシングを使えば高速化することができます(Mantra出力ドライバをご覧ください)。

フォトンマップは、サーフェスまでの間接光パスを評価可能な別の仕組みです。 フォトンマップを使えば、コースティクスやより複雑なIrradianceエフェクトをシミュレーションすることができます。 フォトンマップは2つまで指定することができます。

Caustic map

このマップは、スペキュラーまたは透明なサーフェスから跳ね返ったフォトンを含みます。

Global map

このマップは、Diffuseサーフェスから跳ね返ったフォトンが含みます。

グローバルイルミネーションとコースティクスの両方が欲しい場合、両方のフォトンマップを指定することができます。

アンビエントオクルージョンを評価しているとき、他のサーフェスのIrradianceは評価されません。 これにより計算処理が高速化されますが、より単純な照明モデルになります (例えば、オブジェクトのカラーが他のオブジェクトに投影されるようなカラーブリーディングはありません)。

Irradiance(またはアンビエントオクルージョン)を計算している時、オブジェクトに当たらなかった光線のカラーを指定することができます。 これは、環境マップを使ったり、単色の背景カラーを指定することで行ないます。 環境マップを指定した時、マップカラーには色合いがつきます。 また同様に、Nullオブジェクトを指定することで、環境マップの空間を指定することができます。

環境/反射マップを作成する方法を参照してください。

パラメータ

Irradiance

Global Tint

グローバルイルミネーションに対する全体的な乗数。 イルミネーションの全ての側面(つまり、環境、背景、フォトンマップ、Irradianceなど)に影響を与えます。

Irradiance Style

No Irradiance

Irradiance計算全体を無効にします。ライティングは、指定したフォトンマップファイルからのみ計算されます。

Ambient Occlusion

ジオメトリを見失なった光線に対して、環境マップや背景カラーからライティングが計算されます。

Transparent Ambient Occlusion

ジオメトリを見失なったした光線に対して、環境マップや背景カラーからライティングが計算されます。 光線が当たったサーフェスを完全不透明として扱うのではなく、Transparent Ambient Occlusionは、 光線が当たったサーフェスの不透明度で環境カラーを減衰させるので、透明度のあるシーンでは、より正確な結果が出ます。 シェーダは、光線が当たったサーフェスに対して実行する必要があるので、単純なアンビエントオクルージョンとは反対に、 このモードを使うと若干パフォーマンスが悪くなります。

Full Irradiance

サーフェスカラー(Cf)は、サーフェスシェーダを実行することでhitサーフェスに対して計算されます。 これは、hitサーフェスがテクスチャルックアップやライティングを含んだ完全な状態で実行しなければならないので、計算的に一番重いモードです。 Full Irradianceを使用する時、直接光を含んだグローバルフォトンマップを指定すると、hitサーフェスが全てのライトシェーダを実行しなくなるので、 役に立つことが多いです。

Sampling Quality

Irradiance/アンビエントオクルージョン用に送り出す光線の数。

Adaptive sampling

サンプルポイント上のオクルージョンに変化がほとんどない時にサンプル数を減らす自動最適化を有効にします。 チラツキやノイズが増える可能性がありますが、パフォーマンスが良くなります。 適応サンプリングは、64以上のサンプルでのみ効果があります。

Maximum distance

Irradiance/オクルージョンに対して、ジオメトリが考慮されるサンプルポイントからの最大距離。

Environment map

Irradiance/オクルージョンの光線がシーン内のすべてのオブジェクトを見失なった場合に、背景カラーを返すのではなく、 この環境マップからカラーを照会します。環境マップは、スタンドアロンツールのisixpackで処理された.ratファイルが最も望ましいです。

Environment tint

このカラーによって環境マップを色づけます。

Null object

このパラメータは、シーン内のNullオブジェクトを参照します。 Nullオブジェクトは、環境マップの向き(回転に限定)を指定するために使われます。 オブジェクトを指定しなかった場合、このシェーダと関連付いているライトのトランスフォームが環境マップの向きで使われます。

Background color

Irradiance/オクルージョンの光線がシーン内のすべてのオブジェクトを見失なった場合、このカラーが使われます。 Environment mapを指定した場合は、このパラメータは無視されます。

Photon Maps

Global Map

副Irradiance(あるいは、レイトレースのIrradianceを使用しなかった場合は主Irradiance)向けに、このフォトンマップがIrradianceの評価に使われます。

Global Sampling

Irradianceの評価に使用するフォトンの数。フォトンマップを事前にフィルター処理する時、通常では、これは小さい値に設定してください(デフォルトは1)。

Global photon map stores direct lighting

フォトンマップが直接照明を保存するように指示します。 Irradianceを評価する時、MantraはGIライトシェーダ以外のあらゆるライトを無視します。

Prefiltered Global photon map

グローバルフォトンマップを事前にフィルター処理するように指示します。 事前フィルター処理の段階でライティングが既に平均化されているので、事前フィルター処理された フォトンマップには、少ないサンプル数だけで事が足ります。

Caustic Map

“スペキュラー”フォトンを含んでいるマップを指定します。 これらのフォトンは、典型的に透過または反射という結果になります。

Caustic Sampling

コースティクスを評価する時に考慮されるフォトンの数。

Prefiltered Caustic photon map

コースティクスフォトンマップを事前にフィルター処理するように指示します。 事前フィルター処理の段階でライティングが既に平均化されているので、事前フィルター処理された フォトンマップには、少ないサンプル数だけで事が足ります。

シェーダノード