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始める前に
Note
このガイドは、サーバーとクライアントがどちらも同じオペレーティングシステム(Linux,MacOS,Windows)を使用していることを想定しています。 オペレーティングシステムが混在したHQueueファームをセットアップすることも可能ですが、このガイドでは説明しません。
HQueueファームをセットアップする前に、以下の項目が必須です:
ネットワーク接続 |
|
---|---|
共有ネットワークフォルダ |
|
Houdini |
|
HQueueのインストール方法
MacOSでファームをセットアップする方法
ここでは、MacOSマシンのファームにHQueueをセットアップする手順を載せています:
-
HQueue Serverをインストールします
-
HQueue Serverを起動する
serverMachine
(仮)という名前のマシンを選択します。 -
そのマシン上にHoudiniインストーラをダウンロードして実行します。
-
そのインストーラで、コンポーネントリストから
HQueue -> HQueue Server
を選択します。 そして、インストールを続行します。 -
インストールが完了すると、そのHQueue Serverが
/Library/HQServer
にインストールされ、新しいcom.sidefx.hqserver.plist
サービスファイルが/Library/LaunchDaemons
に作成されます。 -
ウェブブラウザを開いて、
http://serverMachine:5000
にアクセスすると、HQueue Serverが実行中であることを確認することができます。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、そのserverMachine
のIPアドレスを使ってHQueueに接続することができます。例えば、
http://X.X.X.X:5000
です。
-
-
ネットワークフォルダをHQueueに登録します。
-
serverMachine
上の/Library/HQServer/hqserver.ini
というHQueue Server設定ファイルをテキストエディタで開きます。 -
hqserver.sharedNetwork.mount.macosx
キーを探して、クライアントマシンからマウントされるネットワークフォルダの場所を設定します。例えば、ネットワークフォルダを
/Volumes/myShare
にマウントする場合、 そのhqserver.iniファイルに以下の行を設定します:hqserver.sharedNetwork.mount.macosx = /Volumes/myShare
-
hqserver.iniファイルにその変更を保存します。
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ターミナルで以下のコマンドを実行してHQueue Serverを再起動します:
sudo launchctl unload /Library/LaunchDaemons/com.sidefx.hqserver.plist sudo launchctl load /Library/LaunchDaemons/com.sidefx.hqserver.plist
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クライアントマシンを追加します
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ウェブブラウザを開いて、HQueueウェブインターフェスにアクセスします。 例えば、
http://serverMachine:5000
です。 -
右上コーナーにある Clientsアイコンをクリックして、Clientsページを開きます。
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Add Clients をクリックします。ポップアップダイアログから、プラットフォームとして"MacOS"を選択してから、 Continue をクリックします。
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次のページで:
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Machines
フィールドに追加したいマシン名を入力します。 -
Admin. Username
とAdmin. Password
のフィールでは、そのマシン上に存在する管理者アカウントのユーザ名とパスワードを入力します。 そのマシンにリモートログインしてHQueue Clientをインストールするには、HQueueに管理者アカウントが必要になります。 -
他のすべてのフィールドはデフォルトのままにします。
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Add Machines をクリックして数秒待ちます。Clientsページ内にそのマシン名が表示され、
/Library/HQClient
にHQueue Clientがインストールされ、新しいcom.sidefx.hqclient.plist
サービスファイルが/Library/LaunchDaemons
以下に作成されます。
Note
ファームに追加したいクライアントマシンの数だけ上記の手順を繰り返します。
Note
マシンを追加した時に"Connection Refused"エラーで失敗した場合、このFAQを確認してください。
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Windowsでファームをセットアップする方法
ここでは、WindowsマシンのファームにHQueueをセットアップする手順を載せています:
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HQueue Serverをインストールします
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HQueue Serverを起動する
serverMachine
(仮)という名前のマシンを選択します。 -
そのマシン上にHoudiniインストーラをダウンロードして実行します。
-
インストーラで:
-
HQueue Server
以外のすべてのコンポーネントのチェックを外します。 -
インストールを進めて、プロンプトが表示されたら、すべてのHQueue Serverオプションをデフォルト値のままにします。
-
-
インストールが完了すると、そのHQueue Serverが
C:/HQueueServer
にインストールされ、新しいHQueueServer
サービスがWindowsサービスに登録されます。 -
ウェブブラウザを開いて、
http://serverMachine:5000
にアクセスすると、HQueue Serverが実行中であることを確認することができます。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、そのserverMachine
のIPアドレスを使ってHQueueに接続することができます。例えば、
http://X.X.X.X:5000
です。
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-
ネットワークフォルダをHQueueに登録します。
-
serverMachine
上のC:/HQueueServer/hqserver.ini
というHQueue Server設定ファイルをテキストエディタで開きます。 -
hqserver.sharedNetwork.host
キーを探して、そこにネットワークフォルダを供給しているマシンを設定します。 -
hqserver.sharedNetwork.path.windows
キーを探して、そこにネットワークフォルダの共有名を設定します。 -
hqserver.sharedNetwork.mount.windows
キーを探して、そこにネットワークフォルダをマップしたドライブ文字を設定します。 -
例えば、ネットワークフォルダが
myFileServer
というマシン上にあって、その共有名がmyShare
で、あなたのマシンがX:
を\\myFileServer\myShare
にマップしていると想定すると、 そのhqserver.iniファイルには以下の行を記述してください:hqserver.sharedNetwork.host = myFileServer hqserver.sharedNetwork.path.windows = myShare hqserver.sharedNetwork.mount.windows = X:
-
この変更をhqserver.iniファイルに保存します。
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HQueueServer
Windowsサービスを再起動して、HQueue Serverを再起動します。 例えば、 コントロールパネル → 管理者ツール → サービス を選択すると、そのサービスリスト内にHQueueServer
があるので、それをRMBクリックしてRestart
を選択します。
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クライアントマシンを追加します
-
追加したいマシン上でHoudiniインストーラを実行します。
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そのインストーラ内で:
-
HQueue Client
以外のコンポーネントすべてのチェックを外します。 -
インストールを進めて、HQueue Server情報を入力するプロンプトが表示されたら、
Name
フィールドにHQueue Serverホストのマシンを設定します。 例えば、serverMachine
。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、代わりにName
フィールドにそのサーバーマシンのIPアドレスを入力しても構いません。 -
残りのHQueue Clientオプションはデフォルト値のままにします。
-
-
インストールが完了したら、HQueue Clientが
C:/HQueueClient
にインストールされ、新しいHQueueClient
サービスがWindowsサービスに登録されます。 -
HQueueウェブインターフェースのClientsページに進んで、そのマシンがファームに追加するのに成功したことを確認します。
Note
ファームに追加したいクライアントマシン毎に上記の手順を繰り返します。
Note
デフォルトではHQueue Clientは汎用Windowsネットワークサービスアカウントを使って実行されます。 このアカウントは、ネットワークアクセスに制限がされているので、あなたのネットワークフォルダへのアクセスが許可されていない可能性があります。
ジョブがファイルアクセス権限の問題を引き起こさないように、HQueue Clientを実際のWindowsユーザアカウントで実行されるように変更することを推奨します。 HQueue Clientのユーザアカウントを変更するには、このFAQを参照してください。
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Linuxでファームをセットアップする方法
ここでは、LinuxマシンのファームにHQueueをセットアップする手順を載せています:
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HQueue Serverをインストールします
-
HQueue Serverを起動する
serverMachine
(仮)という名前のマシンを選択します。 -
そのマシン上にHoudiniインストーラをダウンロードして解凍し、そのHoudiniインストーラを
sudo
で実行します。例:
tar zxf houdini-X.Y.ZZZ-linux_x86_64_gcc6.3.tar.gz cd houdini-X.Y.ZZZ-linux_x86_64_gcc6.3 sudo ./houdini_install
-
インストーラで:
-
HQueue Server
以外のすべてのコンポーネントのチェックを外します。 -
インストールを進めて、プロンプトが表示されたら、すべてのHQueue Serverオプションをデフォルト値のままにします。
-
-
インストールが完了すると、そのHQueue Serverが
/opt/hqueue
にインストールされます。 -
ウェブブラウザを開いて、
http://serverMachine:5000
にアクセスすると、HQueue Serverが実行中であることを確認することができます。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、そのserverMachine
のIPアドレスを使ってHQueueに接続することができます。例えば、
http://X.X.X.X:5000
です。
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-
ネットワークフォルダをHQueueに登録します。
-
serverMachine
上の/opt/hqueue/hqserver.ini
というHQueue Server設定ファイルをテキストエディタで開きます。 -
hqserver.sharedNetwork.mount.linux
キーを探して、クライアントマシンからマウントされるネットワークフォルダの場所を設定します。例えば、ネットワークフォルダを
/mnt/myShare
にマウントする場合、 そのhqserver.iniファイルに以下の行を設定します:hqserver.sharedNetwork.mount.linux = /mnt/myShare
-
hqserver.iniファイルにその変更を保存します。
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Tターミナルで以下のコマンドを実行してHQueue Serverを再起動します:
cd /opt/hqueue sudo ./scripts/hqserverd restart
-
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クライアントマシンを追加します
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追加したいマシン上でHoudiniインストーラtarアーカイバをダウンロードして、それを解凍して、そのHoudiniインストーラを(
sudo
なしで)実行します。例:
tar zxf houdini-X.Y.ZZZ-linux_x86_64_gcc6.3.tar.gz cd houdini-X.Y.ZZZ-linux_x86_64_gcc6.3 ./houdini_install
Note
HQueue Clientは
./houdini_install
インストーラスクリプトを実行するユーザアカウントを使ってジョブを実行します。-
インストーラで:
-
インストーラをrootで再実行するか聞かれたら、"no"を入力します。
-
HQueue Client
以外のコンポーネントすべてのチェックを外します。 -
インストールを進めて、接続先のHQueue Serverを設定するプロンプトが表示されたら、そのURLにファームを指定します。例えば、
http://serverMachine:5000
です。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、代わりにそのURLにそのサーバーマシンのIPアドレスを入力しても構いません。例えば、
http://X.X.X.X:5000
です。 -
残りのHQueue Clientオプションはデフォルト値のままにします。
-
-
インストールが完了すると、HQueue Clientは
$HOME/hqclient
のホームディレクトリにインストールされます。Note
インストーラが"Cannot open: File exists"エラーによってHQueueインストールファイルの解凍に失敗したら、ローカルの
hqueue
サブディレクトリを削除してください。 例:cd houdini-X.Y.ZZZ-linux_x86_64_gcc6.3 sudo rm -rf hqueue
次に、Houdiniインストーラを再実行します:
./houdini_install
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HQueueウェブインターフェースのClientsページに進んで、そのマシンがファームに追加するのに成功したことを確認します。
Note
ファームに追加したいクライアントマシン毎に上記の手順を繰り返します。
-
ファームをテストする方法
HQueueファームが正しく設定されているかテストするために、単純なHoudiniレンダージョブを投入することができます。
以下にその方法を載せます:
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Houdiniを起動します。
-
単純なシーンを作成します。レンダリングするには、最低でも何かしらのジオメトリ、ライト、カメラ、Mantra ROPを配置します。
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/out
ノードネットワークに進んで、HQueue Render ROP
を配置します。 -
パラメータエディタで、
Output Driver
パラメータにMantra ROPを設定します。 -
HQueue Server
パラメータにHQueueファーム(例えば、http://serverMachine:5000
)を指定します。Note
serverMachine
にDNSが設定されていない場合は、代わりにそのURLにそのサーバーマシンのIPアドレスを入力しても構いません。 例えば、http://X.X.X.X:5000
です。 -
次に、 Target HFS パラメータに、クライアントマシン上にインストールされているHoudiniの場所を設定します。
Mac
MacOSでは、 Target HFS を以下のように設定します:
/Applications/Houdini/HoudiniX.Y.ZZZ/Frameworks/Houdini.framework/Versions/Current/Resources
Windows
Windowsでは、 Target HFS を以下のように設定します:
C:/Program Files/Side Effects Software/Houdini X.Y.ZZZ
Linux
Linuxでは、 Target HFS を以下のように設定します:
/opt/hfsX.Y.ZZZ
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ネットワークフォルダ内のどこかに.hipファイルを保存します。
Mac
MacOSでは、そのネットワークフォルダはHQueue Server設定ファイル内の
hqserver.sharedNetwork.mount.macosx
キーに定義されています。 例えば、.hipファイルを/Volumes/myShare/test.hip
に保存します。Windows
Windowsでは、そのネットワークフォルダはHQueue Server設定ファイル内の
hqserver.sharedNetwork.mount.windows
キーに定義されています。 例えば、.hipファイルをX:/test.hip
に保存します。Linux
Linuxでは、そのネットワークフォルダはHQueue Server設定ファイル内の
hqserver.sharedNetwork.mount.linux
キーに定義されています。 例えば、.hipファイルを/mnt/myShare/test.hip
に保存します。 -
パラメータエディタの上部にある Submit Job をクリックします。
-
新しいジョブがHQueueウェブインターフェースに出現します。
-
そのジョブのID上をクリックすることで、そのジョブの中に入って詳細を確認することができます。
-
トラブルシューティング
ジョブが失敗した時、HQueueウェブインターフェース内でそのジョブのIDをクリックすることで、その原因を調べることができます。
これによって、そのジョブの中に入って、その詳細を確認することができます。
ジョブの子ジョブ
が失敗したら、その子ジョブのIDをクリックすることで、さらにその中に入ることができます。
最終的には、そのジョブの出力が入ったOutput Log
フィールドを確認することになります。
この出力には、ジョブが失敗した原因を示したエラーメッセージが入っています。
よくあるジョブの失敗エラーと解決方法に関しては、トラブルシューティングのFAQsを参照してください。
オプション: hquser
アカウント
オプションで、クライアントマシン上でHQueueを実行するhquser
ユーザとhqgroup
ユーザグループをセットアップすることができます。
慣例では、そのユーザIDとそのグループのIDはどちらも601
で、そのユーザのパスワードはhqpass
ですが、それらを変更しても構いません。
Linux
Linuxディストリビューションによっては、ユーザアカウントを作成するためのユーザーインターフェースが用意されていますが、用意されていなければ、adduser
コマンドを使用します。
Mac
システム環境設定の ユーザとグループ パネルで、ユーザとグループを作成することができます。
クライアント間でユーザアカウントを統一するメリットは以下のとおりです:
-
特定のクライアントにログインする必要がある時に、別のクライアントマシンの別のユーザアカウントを気にする必要がありません。
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クライアントソフトウェアで作成されたどのファイルも所有者が1人のユーザに統一されます。
ユーザとグループを作成したら、HQueueサーバー/クライアントをhquser
として起動してください。