Houdini 19.5 シェルフツール

Wave Tank shelf tool

OceanサーフェスからFLIP流体シミュレーションを作成します。

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概要

このツールは、Velocityを持つ海面から初期化されたパーティクルでFLIP Tankシミュレーションを作成します。 パーティクルの 境界層 は、タンクの端の反射を抑圧し、Ocean Velocityをシミュレーションへ戻すのに寄与し、水の体積レベルを海に合うように維持します。 この 境界層 は、 閉じた境界 にもOcean Velocityを適用するので、流れ入る/流れ出るFLIPシミュレーションが可能です。

Wave Tankは、Static Tankになったり、海にある移動オブジェクトを追跡することができます。

Ocean Spectrumノードは、初期フレームのシミュレーションする海の形状を変更し、Ocean Sourceは、その出力を制御します。

Tip

詳細は、Ocean Tankのタイプの違いのヘルプページを参照してください。

Note

いくつかのOcean Tanksは、デフォルトでFLIP SolverNarrow Band 機能を使用しています。 従来のフルタンクが必要であれば、FLIP ObjectParticle Field を選択することで戻すことができます。

Wave Tankの使い方

  1. Oceans タブの Wave Tank ツールをクリックして、タンクを作成します。

  2. 追跡するアニメーションオブジェクトを選択して、Enterを押して選択を確定します。オブジェクトを選択しなかった場合、Static Tankを配置するように促されます。

海の見た目の変更

To...Do this

波の高さを設定する

Ocean Spectrumノードに移動し、 Wave Amplitude タブの Wave Scale パラメータを調整します。

この値は、 Wind タブの Speed パラメータで乗算されます。

波の方向を設定する

Ocean Spectrumノードに移動し、 Wind タブの Directional Bias パラメータを調整します。

これは、風と同じ方向に移動する頻度を制御します。この値を上げることで、同じ方向に移動する頻度が多くなるので、海岸線の効果を作成するのに役に立ちます。

Directional Movement パラメータを上げようとすることもできます。これは、風と反対方向に移動する波を弱くして、同じ方向に移動する波だけを残します。

波の頂上の高さを制御する

Ocean Spectrumノードに移動し、 Wind タブの Chop パラメータを調整します。

このパラメータを上げると、波の頂上が鋭くなります。しかし、この値を高くしすぎると、波が反転してしまう場合があります。

海にディテールを加える

Ocean Spectrumノードの Resolution Exponent パラメータを上げます。

Note

Resolution Exponent パラメータは、海の品質だけでなく、最終的に書き出されるテクスチャマップのサイズも決定します。

広大な海を作成する

Large Oceanシェルフツールを使用します。

ノードのネットワークを理解する

海を作成する時に焦点となる重要な層が3つあります。最初にOcean(海)を作成し、次にWhitewater(白波)を作成し、最後にWhitewater(白波)のスペキュラーを追加します。

Tip

Ocean(海)で作業している間は、OBJレベルでWhitewaterノードすべてを無効にし、Whitewater(白波)で作業している間は、Oceanノードすべてを無効にします。

最初のノードのセットは、Ocean(海)そのものを制御します。

  1. fluidtank_initialはシミュレーションの最初のフレームを制御します。これは、Ocean Spectrumを使って初期フレームのタンクの形状を変更し、Ocean Sourceを使って出力を制御することができます。これには、タンクのサイズ、水の深さなどを含んでいます。

  2. AutoDopNetworkはタンクのシミュレーションを制御します。これは、FLIP ObjectFLIP Solverを見つけます。FLIPシミュレーションには、境界層のパーティクルの沈下と生成をするVolume Source DOPと、シミュレーションに海のVelocityを追加するPOP Advect By Volumesが含まれています。

  3. fluidtank_fluidは、1.と2.を組み合わせた結果で、その結果がレンダリングされる場所です。シミュレーションが行なわれた後に、このノードが流体パーティクルを収集して、マテリアルをセットアップし、サーフェス化するためのノードを作成してエフェクトを仕上げます。

  4. fluidtank_interiorは、レンダリングにも使用され、流体の内部にシェーダを適用してボリューム効果を作成するのにも使われます。これは、水の濁り具合などの海面下のボリュームを制御します。

次のノードのセットは、Whitewater(白波)を制御します。

Note

Whitewater(白波)をシミュレーションに追加するには、 Oceans シェルフのWhitewaterツールを使用します。

  1. whitewater_sourceは、Spray(飛沫)とFoam(泡沫)が生じる場所です。

  2. whitewater_simは、Whitewater(白波)をシミュレーションする場所です。これは、アニメーションを修正することができます。

  3. import_whitewaterは、1.と2.を組み合わせた結果です。

Note

ゼロからWhitewaterシミュレーションをセットアップしようとしないでください。常にこれらのツールを使ってください。 Whitewater(白波)の使用に関する詳細は、Whitewaterのヘルプを参照してください。

詳細は、白波で波の水槽をアニメーションする方法を参照してください。

水の見た目を良くするための役立つ情報

  • タンクのデフォルトでは、アニメーションしやすくするために低解像度のシミュレーションを作成します。しかし、レンダリングで良い結果を作成するには、デフォルト設定をいくつか変更する必要があります。例えば、シーン内のパーティクルの数を増やす必要があります。 Particle Separation パラメータを約0.03に減らすことで、約3000万個のパーティクルによるシミュレーションを作成します。

  • シーンに環境光を追加します。水は、シーン内のたくさんの環境を反射させたり屈折させたりするので、シーン内に環境マップを使えば、見た目が非常に良くなります。

    Tip

    Environment Map パラメータには、HFS/houdini/pic/フォルダの中のDOSCH_SKIESV2_${F2}SN_lowres.ratで空のファイルを選択することができます。

See also

シェルフツール

シェルフの使い方

テクニカル