Houdini 19.5 ノード オブジェクトノード

Light 2.0 object node

シーン内の他のオブジェクトに光を当てます。

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Since 14.5

Light Objectsは、シーン内で他のオブジェクトにライトを投影するオブジェクトです。 ライトパラメータによって、色、影、大気、そしてライトで照らされるオブジェクトのレンダリング品質を制御することができます。 また、ライトをカメラとしてライト視点にすることもできます(Viewport > Cameraメニュー)。

パラメータ

Transform

Transform Order

左のメニューでは、トランスフォームを適用する順番(例えば、スケールしてから回転して移動)を選択します。これは、順番を変えるだけでオブジェクトの位置と向きが変わります。

右のメニューでは、X,Y,Z軸の回転順を選択します。キャラクタ次第では、ある順番にすればキャラクタのジョイントトランスフォームが扱いやすくなる場合があります。

Translate

XYZ軸に沿って移動します。

Rotation

XYZ軸に沿って回転します。

Modify Pre-Transform

このメニューには、pre-transformの値を操作するオプションがあります。pre-transformとは、標準のトランスフォームパラメータよりも前に適用される内部的なトランスフォームのことです。これは、全体のトランスフォームを変更しないで、以下の移動、回転、スケールのパラメータ値のための参照のフレームを変更することができます。

Clean Transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータをデフォルト値に戻します。

Clean Translates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、移動パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Rotates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、回転パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Scales

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、スケールパラメータを(1, 1, 1)に設定します。

Extract Pre-transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータを設定してpre-transformを削除します。pre-transformに傾斜があると完全に削除できないことに注意してください。

Reset Pre-transform

これはパラメータを変更せずに完全にpre-transformを削除します。これは、移動、回転、スケールのパラメータがデフォルトの値でなければ、オブジェクトの全体のトランスフォームが変わります。

Keep Position When Parenting

オブジェクトが親子化されても、オブジェクトのトランスフォームパラメータを変更することで、現在のワールドポジションを保持します。

Child Compensation

オブジェクトをトランスフォームする時、その子のトランフォームパラメータを変更することで、その子の現行ワールドトランスフォームを保持します。

Enable Constraints

オブジェクトの Constraints Network を有効にします。

Constraints

Constraints Network CHOPのパス。 拘束を作成する方法も参照してください。

Tip

Constraintsドロップダウンボタンを使用することで、Constraintsシェルフツールのどれかをアクティブにすることができます。そのボタンを使用すると、パラメータエディタで選択されているノードから自動的に1番目のピックセッションが満たされます。

Note

オブジェクトのLookatとFollow Pathのパラメータは廃止されました。代わりにLook AtFollow Pathの拘束を使用してください。 これらのパラメータは、今のところ非表示にしているだけなので、そのノードのパラメータインターフェースを編集することで表示させることができます。

Viewing Options

Display

このオブジェクトをビューポートで表示してレンダリングするかどうか。チェックボックスをオンにすれば、Houdiniは、このパラメータを使用します。 値を0にするとビューポートでオブジェクトが非表示になりレンダリングされず、1にするとオブジェクトが表示されてレンダリングされます。 チェックボックスをオフにすると、Houdiniはこの値を無視します。

Icon scale

ビューポートジオメトリをスケールします。このパラメータは表示目的だけです。

Cache Object Transform

一度Houdiniがオブジェクトトランスフォームを計算すると、それらをキャッシュ化します。これは、特にワールド空間位置の計算負荷が高いオブジェクト(例えば、Stickyオブジェクト)と長い親子チェーンの最後にあるオブジェクト(例えば、ボーン)に役に立ちます。 このオプションはStickyオブジェクトとBoneオブジェクトではデフォルトでオンになっています。

オブジェクトトランスフォームキャッシュのサイズを制御する方法に関しては、Houdini Preferencesウィンドウの OBJ Caching の章を参照してください。

Viewport Selecting Enabled

オブジェクトがビューポートでピック可能になります。

Select Script

ビューポートでオブジェクトをピックした時に実行するスクリプト。Select Scriptを参照してください。

Light

Enable

このトグルを無効にすると、 Intensity を0に設定することと同じです。

Enable In Viewport

これを無効にすると、このライトがビューポートで考慮されません。 これは、レンダリング時にライトを反映させたい場合に役に立ちます。

Type

ライトのタイプ。ライトのタイプの説明を参照してください。

Point

ライトのトランスフォームで定義された空間内の特定のポイントから光を放出するライト。

Line

ライトの空間内で(-0.5, 0, 0)から(0.5, 0, 0)までの線ライト。

Grid

ライトの空間内で(-0.5, -0.5, 0)から(0.5, 0.5, 0)までの矩形グリッド。

Disk

ディスク状のライト。ディスクは、ライトの空間におけるXY平面の単位円です。

Sphere

球体状のライト。球体は、ライトの空間における単位球体です。

Tube

チューブ状のライト。 Area Size の1番目のパラメータはチューブの高さを、2番目のパラメータは半径を制御します。

Geometry

Geometry Object パラメータで指定されたオブジェクトを使ってエリアライトの形状を定義します。

Distant

シーンから非常に遠い指向性光源。Distantライトは鋭いシャドウを投影するので、デプスマップシャドウで使われます。

Sun

シーンから非常に遠い有限サイズ(非ポイント)の指向性光源。日光は、半影を生成するという点を除けばDistantライトに似ており、実際の太陽に似ています。

Color

光源の色。

Intensity

光源の線形的な強度。 Intensity が0の場合、ライトが無効になります。 無効な場合、このオブジェクトが出力ドライバの Force Lights に含まれている場合、ライトはレンダラーにのみ送り出されます。

Exposure

ライトの強度を2乗していきます。この値を1ずつ上げると、光源から放出されるエネルギーが2倍になっていきます。0の値はライトの強度を1倍、-1は0.5倍します。この結果は、 Intensity パラメータで乗算されます。

Note

この値は、ライトをシーンに最初に配置した時に見えるものに基づいて自動的に設定されます。

Contributions

ライトが影響を与えるシェーディングコンポーネントの詳細な制御が可能です。 名前付きのコンポーネントに対する寄与度を無効にするには、エントリーをContribution(寄与度)リストに追加し、コンポーネント名を指定して、トグルを無効にします。 Light Contributions は、ライトが直接光もしくは間接光に寄与するかどうかを制御するためにも使うことができます。 直接光に対する寄与度を無効にするには、“direct”コンポーネントラベルを使い、間接光に対する寄与度を無効にするには、“indirect”コンポーネントラベルを使います。

Categories

スペースまたはカンマで区切ったこのオブジェクトが属するカテゴリのリスト。

プリミティブ単位でのマテリアルの割り当て(Material SOP)は現在サポートされていません。

Sampling Quality

エリアライトおよびSunライト用のサンプリング品質。光源の領域に依存する時、よりスムーズな照明をするには、より多くのサンプルが必要になります。 Sampling Quality は、Mantra ROPのレイサンプリングパラメータと関連して指定します。 そのため、Mantra ROPのレイサンプルが4、そして Sampling Quality が4の場合、光源に16サンプルが使われます。

Render Light Geometry

まるで余分なジオメトリオブジェクトが光源と同じジオメトリと一緒に作成されたかのように、光源ジオメトリがレンダリング内でオブジェクトまたは背景として表示されます。 Render Light Geometry を使用すれば、スペキュラーハイライトの強度をデバッグしている時にエリア光源の実際の明るさを確認することができ、IPRレンダリングにおいて光源の配置が楽になります。

Spot Light Options

スポットライトは、光源のビューの方向の角度に基づいて、光源の照明を変更します。 上の図においては、中心円の内側の領域は、完全な照明が当たります。 内円( Cone Angle で定義)と外円( Cone Delta で定義)の間では、光は少なくなります。 破線は、照明が円錐角の内側の半分の明るさになることを表しています。 Cone Rolloff パラメータは、この線を中心円から外円の間で移動させます。

Enable Spot Light

スポットライトまたは円錐フォールオフ(減衰)を有効にします。スポットライトは、エリアライトを含むあらゆる光のタイプにも適用することができます。

Use cone angle for field of view

シャドウマップのレンダリングやスポットライトがあるプロジェクションマップを使用している時、 Cone Angle を使ってFOV(Field Of View:視界)を定義します。 しかし、ジオメトリの特定の部分でより良いシャドウを取得できるようにするために、FOVコントロールを分離できるのは役に立ちます。 このパラメータを無効に切り替えると、 Projection Angle または Orthographic Width パラメータが有効になります。

Projection Angle

パースペクティブビューが使われている時、デプスマップ生成用に視野角が使われます。

Cone Angle

スポットライトのビームのサイズ。スポットライトの円錐の角度となる数字を入力します。 円錐光を使用している場合は、このパラメータを変更するだけでOKです。

Cone Delta

スポットライト用の半影の度数。

Cone Rolloff

半影の形状指数(大きい=鋭い)。

Projection Map

オブジェクト化された画像を指定します。ライトの視野角が投影の領域を決定します。

Near Clipping

近接クリッピング平面までの距離。

Far Clipping

遠方クリッピング平面までの距離。

Environment/IES Map

このパラメータは、ライトが投影される方向に基づいて照明を色づけるために使う環境マップまたはIESファイルを設定します。 環境マップは、ポイントライトを含む全てのライトのタイプで使うことができます。

Environment Space

環境マップルックアップ用に使う空間。デフォルトでは、ライトの空間が使われるので、光源をトランスフォームすると、環境マップもトランスフォームします。

Environment Null

Environment SpaceUse Environment Null に設定されている時、このパラメータを使えば、環境マップを方向づけるための変形オブジェクトを構成することができます。

Map Blur Angle

環境マップをブラーする角度を指定します。

Map Angle Scale

ライトの軸を基準に、環境マップの角度をスケールします。1より大きい値はマップを拡大し、1より小さい値はより小さい角度にマップを圧縮します。 この値は、IESマップを持っている時に特に役に立ち、マップファイルを変更せずにビルトインの円錐角を増加または減少させるために使うことができます。

Area Light Options

Area Size

エリア光源のサイズ。矩形ライトを生成する場合、XおよびY方向で異なるライトのスケールを定義することができます。

Note

Tube Lightを使用した時、1番目のパラメータはチューブの高さを、2番目のパラメータは半径を制御します。

Normalize Light Intensity to Area

ライトの可視領域を考慮に入れるための光源の強度をスケールします。 有効である時、エリアライトのサイズを増加させても、その光源から生成される照明の全体量には全く影響を与えないので、 ライトのサイズは、シャドウの柔らかさのみを変更するために調整することができます。 無効である時、エリアライトのサイズを増加させると、そのライトによって生成される照明の全体量は面積に比例して増加するようになります。 物理的に正しいシーンをレンダリングする時は、このオプションを無効にして Physically Correct フォールオフ(減衰)を使うと、 より予測可能な物理的に正確な照明の結果を生成することができるため、役に立ちます。

Single Sided

光源が、サーフェス法線の方向にのみ光を放出するようになります。

Reverse Emission Direction

片面ライトをレンダリングする時、放出の角度を逆にするので、逆法線方向になります。

Self Shadow

エリア光源が自身にシャドウを投影するかどうかを制御します。 ライトジオメトリがシーン内の別の場所に存在する場合、このトグルを無効にしてシャドウの計算を2回行なわないようにすることができます。

Texture Map

ジオメトリ上のUV座標に基づいて照明を色づけるために使うテクスチャマップを指定します。

Sharp Spot Light

このエリアライトがスポットライトである場合、またはスポットの見た目を定義するためにEnvironment/IES画像を使う場合、 このパラメータを有効にすると、シャドウが柔らかく残っていたとしても、スポットライト円錐はシャープにレンダリングを行ないます。

Enable Edge Falloff

プリミティブエリアライトのタイプのエッジを柔らかくするために、シンプルなエッジフォールオフ計算を有効にします。

Edge Width

フォールオフ計算用の光源のエッジとして扱うべき光のサイズの割合。

Edge Rolloff

エッジロールオフ用の形状指数(大きい=鋭い)

Geometry Object

Geometryエリアライトタイプ用に使うジオメトリオブジェクトの参照。 光源は、参照されたジオメトリの見た目を引き受けます。自己シャドウの画像の乱れを避けるため、通常は発生するジオメトリオブジェクトの表示を無効にするべきです。

Tip

ジオメトリエリアライトをレンダリングするときに最高のパフォーマンスと品質を実現するには、以下のチェックリストに対してジオメトリを評価してください。

  • 希望するサーフェスの照明の形状を良い近似にするために最低解像度のジオメトリを使います。 解像度が高いジオメトリやサブディビジョンサーフェスは、レンダリングにかかる時間が長くなり、サンプリングノイズが多く発生するかもしれません。

  • 閉じたメッシュよりも開いたサーフェスを使い、シーンに照明が寄与しないとわかっているプリミティブを削除します。 Mantraは隠れたフェース用に照明計算を実行するかもしれないので、もしこれらのプリミティブを手動で除去できれば、レンダリングのパフォーマンスは改善します。

Transform Into This Object

このパラメータを有効にすると、このライトオブジェクトの変形が無視されることになり、ジオメトリが空間内の同じ場所に元々のオブジェクトとして配置されます。

Point Cloud Options

ジオメトリライトのポイントクラウドオプションを使うと、発光ボリュームを含む複雑なジオメトリライトの形状のレンダリングを加速化することができます。 これは、まずMantraのマイクロポリゴンレンダラーによってポイントクラウドを生成することで動作し、そして、シェーディングポイントを照明する近隣で最も重要なポイントを見つけるために、 レンダリング中にこのポイントクラウドをサンプリングします。 照明は、標準のサーフェスシェーダのCe(Emission)エクスポートから計算されます。 そのため、ポイントクラウドライトは、このライティングをキャプチャするために余分なDiffuse(拡散)またはReflection(反射)の跳ね返りを使う代替案になります。

Tip

シンプルなジオメトリライトや基本のエリアライト用にポイントクラウドを使うと、レンダリングが遅くなり、生成されるノイズの量が多くなります。 モデル全体で放出が大幅に異なるような複雑なジオメトリやボリュームに対しては、ポイントクラウドが最適です。

Enable Point Cloud

ポイントクラウドサンプラーが有効になります。

Point Samples

シェーディング中に検索する集計ポイントの数。 ポイントは、VEXでpcopenlod()インターフェースを使って照合され、現行のシェーディングポジションにおける影響に基づいてポイントをクラスター化します。 より大きいポイント数を使用すると、Mantraはポイントクラウドからより多くのディテールを使うようになり、サンプル数が小さくなると、平均的な結果を使うようになります。 使用するポイント数が1の場合、全体のポイントクラウドが単一のポイントに近接します。

低いPoint Samplesを持っているとしても、レンダリングではソフトシャドウであることが確認できるでしょう。 それは、Mantraが各集計ポイントサンプル用に具体的なサブポイントを選択するためにサンプリングを使用するからです。

最高のパフォーマンスを出すためにポイントサンプルを設定するには、レンダリングした結果で劣化が確認できるまで、サンプルの数をだんだん減少させてください。

Point Cloud File

ポイントを保存するためのファイル。 これは、.pcファイルでなければなりません。 デフォルト値“temp:$OS.pc”は、Mantraが存在する時に破棄される一時メモリにファイルを保存するので、レンダリングの間にポイントクラウドを再利用したい場合、 このパラメータにファイルパスを明示指定する必要があります。

Tip

ポイントクラウドは、gplayユーティリティを使うか、ファイルSOPを使ってHoudiniに直接読み込むことで検出することができます。 どちらの手法もポイントクラウドをジオメトリファイルに自動的に変換します。

Auto-generate Point Cloud

マイクロポリゴンPBRレンダリングエンジンを使ったポイントクラウドの自動生成を有効にします。 ポイントクラウド生成は、画像の生成をせずにマイクロポリゴンレンダラーを実行し、ファイルに直接ポイントを書き込むシェーダを使ってポイントクラウドをだんだん構築していきます。 ポイントクラウドに保存されたデータは、ポイント領域/ボリューム情報や位置(P)の他、発光(Ce)を含んでいます。 ポイントクラウド生成は、メインのレンダリングが開始される前に実行されます。

Tip

IPR Viewerペインを使ってポイントクラウド生成用の進捗バーを確認して下さい。 ポイントクラウドと一緒にIPRを使っている時、ポイントクラウドを再生成する必要がある場合は必ず Render ボタンを押して下さい。 ポイントクラウドは、IPRのデプスマップと同じように扱われるので、古くなったら手動で再生成しなければなりません。

Shading Quality

ポイントクラウドに保存されたポイントの密度を制御します。 これは、ポイントクラウドを生成するためにROPの Shading Quality Multiplier パラメータを上書きします。

Override Dicing Camera

有効である時、 Dicing Camera パラメータには、ポイントクラウド生成に使用するカメラのビューを指定します。 一部の照明ジオメトリがレンダリングカメラ用のビュー領域の外側にある場合、ポイントクラウド生成用に異なるカメラを使って全部の照明を考慮することが望まれます。

Dicing Camera

ポイントクラウド生成用に使うカメラオブジェクト。ポイントクラウド生成を最適化するために、このカメラ上で異なる解像度とビューを構成することができます。

Distant Light Options

Orthographic Width

遠方光源からのデプスマップを生成するためのFOVを制御します。

Sun Angle

Sun ライトタイプ用の角度。角度が大きいと、シャドウがブラーします。

Attenuation Options

Attenuation

光源から遠くなると、ライトが取得する強度がどのように減少するかを制御します。

Note

エリア光源を使用している時、減衰タイプを Half Distance AttenuationNo Attenuation の反対の Physically Correct に設定すると役立つことが多いです。 エリアライトは通常シーンの近くに配置されるので、非物理減衰を使用すると、非現実的な結果が生成できます。

No Attenuation

サーフェスがライトからどんなに離れていたとしても、ライトは同じ強度になります。

Half Distance Attenuation

ライトの原点においてライトの強度が半分になる距離を指定します。 これは数学的には、以下のようにモデル化されます。

Cl = H / ( H + D )

Hが半分の距離で、Dは光源からの距離。Dが0の場合、H/Hなので1で終わります。 DがH(半分の距離)と同じ場合、強度はH/(H+H)で、強度の半分です。

ライトは、ソースからの距離に関係なく、完全に消失させることはできません。

Physically Correct Attenuation

現実世界では、ライトは逆二乗法則に基づいてフォールオフ(減衰)します。 この減衰モードはこのタイプのフォールオフを実装します。数学的には、強度は以下のようにモデル化されます。

Cl = 1 / (D * D)

Half Distance

Half Distance Attenuation が半分の強度を生成する光からの距離。

Attenuation Start

ポイントライトと線エリアライトの減衰用に使う最短のライトの距離。Diffuse(拡散)サーフェス上におけるポイントライト照明は、この半径内で一定になります。

Active Radius

光源用のエフェクトの半径。 多くの光源と一緒にレンダリングする時、この半径の外側にある光源用のライティングおよびシャドウイングの計算を避けることによって、 アクティブ半径を減少させるとレンダリングがスピードアップします。

Use Attenuation Ramp Multiplier

減衰を異なる距離で直接調整するためのランプコントロールを有効にします。 ランプは、指定した距離で最終的なライトの強度を生成するために、ランプを持たない既存のライトの強度で乗算されます。

Ramp Start Distance

減衰マップの最初のエントリーに対応する距離。 ランプ開始距離よりも小さい距離がクランプ(制限)されます。つまり、ランプにおける初期値を共有します。

Ramp End Distance

減衰マップの最終エントリーに対応する距離。 ランプ最終距離よりも大きい距離がクランプ(制限)されます。つまり、ランプ内で最終値を共有します。 減衰ランプでの最終エントリーを黒色に設定し、この距離を超えた光を確実にフェードアウトさせることができます。

Attenuation Ramp Multiplier

指定した距離でのライトの強度によって乗算される色のリニアランプ。

Shadow

Shadow Type

None

このライトからシャドウは投影されません。

Ray-Traced Shadows

この光源からのシャドウを計算するためにレイトレーシングが使われます。

Depth Map Shadows

デプスマップを使ってシャドウが計算されます。 透明なシャドウが有効である時、ディープシャドウマップが使われます。 それ以外の場合、シンプルなZ深度シャドウマップが使われます。

Shadow Mask

光源からライトを遮断するオブジェクトのマスク。 レイトレースシャドウを使う時、これらのオブジェクトのみがシャドウの光線と交差します。 デプスマップシャドウを使う時、これらのオブジェクトのみがデプスマップに表示されます。

Note

shadowcategoriesレンダリングパラメータを追加すると、カテゴリを使用することができます。

Shadow Intensity

ライトを遮断する強度をスケールします。 Shadow Intensity を小さくすると、全てのライトが遮断されず、一部の照明が通過できるようになります。

Shadow Color

完全に不透明なシャドウ用のブラックの代わりに使うべき色を指定します。 この値は Shadow Intensity と組み合わせて最終のシャドウ値を生成します。

Transparent Shadows

このオプションが有効な時、不透明度を決定するために、Occuluder(ライトを遮断するオブジェクト)のサーフェスシェーダが評価されます。 このオプションを有効にすると、 Depth Map Shadows を使用してシャドウを生成する時にはディープシャドウマップが使われます。

Depth Map Options

このオプションは、デプスマップシャドウにのみ適用します。

これは、 Transparent Shadows が有効な状態で“Depth Map Shadows”をレンダリングする時に、 ディープシャドウがデフォルトで生成されます。それらの利点は、以下のとおりです。

  • ボリューメトリックオブジェクトを含む透明なオブジェクトのシャドウ。

  • モーションブラーのシャドウ。

  • より優れたシャドウアンチエイリアシング。

ディープシャドウマップは、最終不透明サーフェスの深度だけでなく、光線が通り抜けるあらゆる半透明オブジェクトの不透明度を保存します。

ディープシャドウについての詳しい情報は、 Shadow タブの Shadow Type パラメータの考察を参照してください。

Note

ディープシャドウは、通常のデプスマップよりもはるかに多くのディスク容量を消費します。

Shadow Bias

この光源からシャドウを計算する時のバイアス。 これは、狭い距離です。 Occuluder(ライトを遮断するオブジェクト)がこの狭い距離の中にある場合、 それらのオブジェクトはShadower(シャドウを生成するオブジェクト)と見なされません。 これは、デプスマップシャドウの制限された解像度が原因による自己シャドウの画像の乱れを回避するためです。

大きいシーンを作業している時に感じのいいシャドウを取得するには、バイアス値を上げます。 シーンスケールのシャドウバイアスを5-10%にして開始してみてください。

Shadow Quality

標準のシャドウマップまたはブラーしたシャドウを評価する時のルックアップの品質を調整します。

Shadow Softness

デプスマップシャドウを使用する時のシャドウマップ上のブラーで、Micropolygon Renderingを使ってレンダリングする時のマイクロポリゴンのサイズを基準に指定します。

Shadow Blur

レンダリング時にブラーするシャドウマップ画像の割合を制御します。

このパラメータを使えば、サーフェス接線を無視してマップをブラーすることができますが、 Shadow Softness パラメータ以外のパラメータが考慮されません。

Auto-generate Shadow Map

次のレンダリングの間に、この光源からシャドウマップを生成します。

Shadow Map

シャドウマップへのパス。

Resolution

シャドウマップの解像度。XとYの解像度は同じままにしておく方が良いです。

Pixel Samples

シャドウマップをレンダリングする時に使うピクセルサンプルの数。 これは、ディープシャドウマップ(透明シャドウ)を使うときにさらに重要になります。

Depth Map Motion Blur

ディープシャドウマップをレンダリングする時、シャドウマップ内でモーションブラーをキャプチャすることが可能です。 モーションブラーがかかったシャドウが欲しい場合、 Transparent Shadows を有効にすることが重要です。

Material

Material

特定のシェーダがエリアライトレンダリング用に自動的に生成されたシェーダを上書きできるようにします。 サーフェスシェーダを使って光源をシェーディングする場合、シェーダが照明それ自体を計算しないことを必ず確認してください。 光源に割り当てられたマテリアルは、光の放出のみを行ない、光の吸収は行ないません。

例えば、 VEX Area Light シェーダを使うことができます。これは、マテリアルを割り当てないでライトをレンダリングする時にデフォルトで使われるシェーダでもあります。

ローカル変数

IPT

これは通常では-1です。しかし、オブジェクトがポイントインスタンスを実行していれば、この変数はテンプレートジオメトリのポイント数に設定されます。IPT変数をアクティブにするには、Point Instancingパラメータが、このオブジェクトで有効になっている必要があります。

Note

この変数は廃止予定です。代わりに、instancepointエクスプレッション関数を使ってください。

Examples

RainbowGeometryLight

このサンプルで注目すべき特徴は以下の通りです:

  • ジオメトリエリアライト

  • 減衰ランプ制御

  • サーフェスモデルのスペキュラーレイヤー

サンプルでは、NURBSカーブに基づいたジオメトリライトを構成しています。 ライトの減衰には、カラーキーを使うことで、異なるライトの色をライトからの距離に応じて生成することができます。 ground plane shaderは、2つのスペキュラーコンポーネント(広いコンポーネントと狭い光沢コンポーネント)でサーフェスモデルを使って、複数レイヤーの外観を生成します。

TransparentShadows Example for Light object node

このサンプルでは、ディープシャドウマップを使って透明シャドウを設定する方法を説明しています。 シーンには、影を落とす透明なグリッドを配置しています。 レンダラーには、マイクロポリゴンレンダリングを使用しています。

オブジェクトノード

  • Agent Cam

    カメラを作成してそれを群衆エージェントに取り付けます。

  • Alembic Archive

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)からオブジェクトをオブジェクトレベルにロードします。

  • Alembic Xform

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)のオブジェクトからトランスフォームのみをロードします。

  • Ambient Light

    無指向性の一定レベルのライトをシーン内(またはライトのマスク内)のすべてのサーフェスに追加します。

  • Auto Bone Chain Interface

    Auto Bone Chain Interfaceは、RiggingシェルフのIK from ObjectsツールとIK from Bonesツールで作成されます。

  • Blend

    複数入力オブジェクトのトランスフォーメーションを切替またはブレンドします。

  • Blend Sticky

    2つ以上のStickyオブジェクトのトランスフォーム間をブレンドしてトランスフォームを計算することで、ポリゴンサーフェス上の位置をブレンドすることができます。

  • Bone

    ボーンオブジェクトは手/足/腕のようなオブジェクトの階層を作成します。

  • Camera

    カメラからシーンを見て、その視点でレンダリングできます。

  • DOP Network

    ダイナミックシミュレーションを格納します。

  • Environment Light

    環境光はシーンの外部から背景照明を用意します。

  • Extract Transform

    2つのジオメトリの点の差分から変位量を取得します。

  • Fetch

    他のオブジェクトのトランスフォームをコピーして変位量を取得します。

  • Formation Crowd Example

    変化する編成のセットアップを説明した群衆サンプル

  • Fuzzy Logic Obstacle Avoidance Example

    このサンプルは、ファジィ論理コントローラにより実装されたエージェントの障害回避とパスの追従を示しています。

  • Fuzzy Logic State Transition Example

    このサンプルは、ファジィネットワークセットアップでステートのトランジション(遷移)がトリガーされる群衆のセットアップを示しています。

  • Geometry

    モデルを定義するジオメトリオペレータ(SOP)を格納します。

  • Groom Merge

    複数オブジェクトのグルームデータを1つのデータに結合します。

  • Guide Deform

    アニメーションスキンを使ってグルーミングカーブを動かします。

  • Guide Groom

    スキンジオメトリからガイドカーブを生成し、このノードに含まれている編集可能なSOPネットワークを使って、それらのカーブに対して細かい処理をします。

  • Guide Simulate

    入力ガイドに対して物理シミュレーションを実行します。

  • Hair Card Generate

    密集したヘアーカーブを、そのグルームのスタイルと形状を維持しつつポリゴンカードに変換します。

  • Hair Card Texture Example

    ヘアーカード用テクスチャの作成方法を示したサンプル。

  • Hair Generate

    スキンジオメトリとガイドカーブからヘアーを生成します。

  • Handle

    ボーンを制御するIKツールです。

  • Indirect Light

    間接光はシーン内の他のオブジェクトから反射した照明を生成します。

  • Instance

    インスタンスオブジェクトは他のジオメトリ、ライト、サブネットワークでさえもインスタンス化します。

  • LOP Import

    LOPノード内のUSDプリミティブからトランスフォームデータを取り込みます。

  • LOP Import Camera

    LOPノードからUSD Camera Primを取り込みます。

  • Labs Fire Presets

    たいまつや小さい炎や1メートル級のサイズまでの色々なサイズのプリセットを使って、迅速に炎のシミュレーションを生成してレンダリングします。

  • Labs Impostor Camera Rig

    このOBJは、Impostor Texture ROPで使用するカメラリグをセットアップします。

  • Labs LOD Hierarchy

    LOD階層を作成してFBXとしてエクスポートします。

  • Light

    シーン内の他のオブジェクトに光を当てます。

  • Light template

    組み込みレンダリングプロパティがない非常に限られたライトです。これは、ユーザ自身で必要なプロパティを選択して独自のライトを作成するときのみ使います。

  • Microphone

    Spatial Audio CHOP用にリスニングポイントを指定します。

  • Mocap Acclaim

    Acclaimモーションキャプチャーをインポートします。

  • Mocap Biped 1

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 2

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 3

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Null

    シーンの位置決め、通常は親子関係を設定するのに使います。このオブジェクトはレンダリングされません。

  • Path

    方向付き曲線(パス)を作成します。

  • PathCV

    Pathオブジェクトを使って制御頂点を作成します。

  • Python Script

    Python Scriptオブジェクトは、モデリングしたオブジェクトを定義するジオメトリオペレータ(SOP)用のコンテナです。

  • Ragdoll Run Example

    単純なラグドールのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Reference Image

    絵を定義するコンポジットノード(COP2)用コンテナ。

  • Rivet

    オブジェクトサーフェスに鋲を作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Simple Biped

    フルコントロール付きのシンプルで効率的なアニメーションリグ。

  • Simple Female

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な女性キャラクタアニメーションのリグ。

  • Simple Male

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な男性キャラクタアニメーションのリグ

  • Sound

    Spatial Audio CHOPで使う音声放出ポイントを定義します。

  • Stadium Crowds Example

    スタジアムのセットアップ方法を示した群衆サンプル。

  • Stereo Camera Rig

    シーン内のゼロ視差設定平面と軸違いレンズ間の距離を制御するパラメータを用意しています。

  • Stereo Camera Template

    デジタルアセットとしてより機能的なステレオカメラリグが構築できる機能を提供しています。

  • Sticky

    サーフェスのUVに基づいて粘着オブジェクトを作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Street Crowd Example

    2つのエージェントグループを使ったストリートのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Subnet

    オブジェクト用のコンテナです。

  • Switcher

    他のカメラからのビューに切り替えます。

  • TOP Network

    TOP Networkオペレータには、タスクを実行するオブジェクトレベルのノードを格納します。

  • VR Camera

    VR画像のレンダリングに対応したカメラ。

  • Viewport Isolator

    ビューポート毎に独立した制御が選択できるPython Script HDA。

  • glTF

  • オブジェクトノード

    オブジェクトノードはシーン内で、キャラクタ、ジオメトリオブジェクト、ライト、カメラなどのオブジェクトを表示します。

  • 共通オブジェクトパラメータ

    共通オブジェクトパラメータについて。