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Vellumは、布、ヘアー、粒に対してPosition Based Dynamicsの手法を使用します。 この新しい手法は、高速且つ確実に期待に合った結果を迅速に生成することができます。

自動的に基本ノードセットアップを生成するシェルフツールがいくつか用意されています。 Vellumを使ったSOPセットアップの最高のサンプルがSimple Clothシェルフツールです。 これは、Houdini Coreユーザーなら Characters シェルフタブ、Houdini FXユーザーなら Vellum シェルフタブにあります。

布として計算させたいジオメトリオブジェクト、Collider(衝突オブジェクト)として使用するジオメトリオブジェクトを選択するように促されます。 この例では、グリッドを布オブジェクトとして、トーラスをColliderとして使用しています。これらのオブジェクトがVellum Constraintsノードに接続され、異なる材質のように動作する拘束を作成します。 Simple Clothツールは、Vellum Configure Clothノードを使用しています。これは、布用パラメータが既に適用されたVellum Constraintsノードです。 Vellum Constraintsノードにプリセットを設定したノードは、他にもVellum Configure Balloon、Vellum Configure Grain、Vellum Configure Hair、Vellum Configure Softbodyがあります。

Vellum Solverは、 SubstepsConstraint Iterations などのパラメータを変更することで、シミュレーションの速さと品質のバランスを調整することができます。 このノードには Forces タブも用意されていて、 Gravity(重力)Wind(風)Wind Drag(風の抵抗)Friction(摩擦) を設定することができます。

Note

SOPsで設定されたデフォルトの Wind Drag フォースがあります。しかし、デフォルトのDOPネットワークはドラッグフォースを作成しません。

Vellum I/Oノードは、出力ジオメトリとさらに拘束ジオメトリをディスクに保存します。 Save Filter タブの デフォルトの Delete Attributes の設定では、不要な一般アトリビュートをクリアして、ファイルサイズを削減しています。

Vellum Post-Processは、伸縮や屈曲のストレスに対して False Color Mode のようにコンポーネントを可視化することができます。拘束や厚みを可視化することもできます。これは、シミュレーションのトラブル対応で役立ちます。

Vellumノード

Tabメニューで利用可能なVellum SOPsがいくつかあります。 Constraint Type を変更して、その拘束タイプに合ったパラメータを露出したたくさんのVellum Constraintsノードもあります。

Vellum Constraintsノード:

Vellum Attach to Geometry

Vellum Configure Balloon

Vellum Configure Cloth

Vellum Configure Hair

Vellum Configure Softbody

Vellum Glue

Vellum Stitch Points

Vellum Struts

Vellum Weld Points

DOPでのVellumの使い方

Vellum Constraintsノードは、DOPでVellumを使用する時に拘束を設定する際にも使用します。とはいえ、これは、放出などの追加処理ができるようにVellum Sourceノードの中に存在しています。

Vellumエフェクトのタイプ別にシェルフツールが用意されており、それらのツールすべてがお互いに相互作用させることができます。 複数のオブジェクトに対して複数のVellumエフェクトを使用すると、すべてのオブジェクトが、DOPネットワーク内では1つのジオメトリオブジェクトと1つの拘束ジオメトリオブジェクトにマージされます。

各エフェクトの詳細は、以下のシェルフのヘルプを参照してください。

Vellumはパーティクルベースなので、そこにPOP Forcesを適用することができます。Vellumはパーティクルストリームを評価するので、フォースをすべてのオブジェクトではなく、特定の1個のオブジェクトに適用することができます。

例えば、グリッドがClothオブジェクトで、トーラスがSoftbodyオブジェクトなら、grid_object1_vellumノードとmerge2ノードの間にPOP Windフォースを配置することで、そのフォースをClothオブジェクトに適用することができます。

しかし、反対にSoftbodyオブジェクトに風を適用したいのであれば、torus_object1_vellumノードとmerge2ノードの間にPOP Windフォースを移動させることができます。 同様に、両方のオブジェクトに風を適用したいのであれば、merge2ノードとvellumsolver1ノードの間にそのフォースを配置することができます。

Vellum Solver SOPとDOPの違い

Vellum Solver SOPは、Vellum Solver DOPをラップしたバージョンです。 しかし、Vellum Solver SOPは、Vellum Solver DOPと同じ結果を生成できるように本来ならあなたがDOPsで独自で追加しなければならないような機能が実装されています。

  • 重力がデフォルトで有効になっています。これは、一部のDOPネットワークでそうしますが、必ずしも有効にする必要はありません。

  • 空気を表現した風がデフォルトで有効になっています。これは、POP DragまたはPOP Windを追加して、その空気抵抗を0.1に設定することと同じです。

  • 地面がデフォルトで無効になっていますが、 Ground Position パラメータを使って有効にすることができます。DOPsでGround Planeを明示的に追加する必要があります。

Dynamic Constraintsの使い方

通常では、拘束はシミュレーションの前にセットアップします。 しかし、シミュレーション中に動的に拘束をセットアップすることもできます。 Vellum Solverの中に入って、Vellum Constraintsノードをいくつか作成し、それらをforce_outputに接続することで、色々な種類のエフェクトを作成することができます。

例えば、ポイント同士が近づくと接着するVellum接着拘束を作成することができます。

  1. 一度シミュレーションをセットアップしてから、Vellum Solverの中に入って、Vellum Constraintsノードを作成し、それをforce_outputに接続します。

  2. Constraint TypeGlue に設定します。

  3. Create Constraint パラメータを Each Frame に変更すると、フレーム毎に近接ポイントの有無をチェックするようになります。

    Note

    Constraints Per Point パラメータがデフォルトで最大1に設定されているので、1個の拘束しか作成されません。

    Tip

    オプションで Breaking を有効にすることで、接着拘束を分離させる Threshold を設定することができます。

四面体ソフトボディ

単純なソフトボディが必要であれば、Vellum Softbodyを使用することを推奨します。 なぜなら、セットアップが非常に簡単であり、穴の空いたジオメトリを含むどんな種類のジオメトリも受け取ることができるからです。 四面体ソフトボディは、Vellum拘束を適用する前に、ジオメトリを再メッシュ、削減、四面体化する余分な手順が必要になります。 通常では、四面体ソフトボディは、より高い品質を必要とする場合に使用します。

私達は、この機能に対してまだ作業中です。 もっと簡単に四面体ソフトボディを作成できるシェルフツールを、このバージョンの今後のビルドで追加するつもりです。 以下のサンプルは、テストジオメトリを使って手動でこれをセットアップする方法を説明しています。

  1. TabメニューからTest Geometry:Squabを作成します。

  2. PolyReduce SOPノードを追加し、 Percent to Keep パラメータを10に変更します。

  3. このSOPチェーンにSolid Conform SOPノードを追加します。

  4. 次に、Vellum Constraintsノードを作成して、その1番目の入力にSolid Conformを接続します。

  5. Constraint TypeDistance Along EdgesStiffness100に設定します。

  6. Vellum Solverを追加し、 Ground Position パラメータを有効にして、そのSquabジオメトリの下側に地面を下げます。

  7. 最初のノードとVellum Solverの間にもう1つVellum Constraintsを追加し、 Constraint TypeTetrahedral Volume に変更します。

  8. Point Deform SOPを作成し、1番目の入力にSquabジオメトリを、2番目の入力にSolid Conformノードを、3番目の入力にVellum Solverを接続します。

    Tip

    Minium Points3Radius.4に変更してもよいでしょう。これによって、触手の見た目が滑らかになります。

長所:

  • 場合によっては、Vellum Softbodyは、その内部の支柱がジオメトリを突き出すことがあるので、不具合が起こる可能性があります。

  • ジオメトリの一部を圧縮する場合に、他の部分を膨張させたくないのであれば、Vellum BalloonよりもVellum Softbodyの方が良いです。

短所:

  • 構造上、高速ではありません。

  • 支柱は元のジオメトリに対して動作しますが、ジオメトリを再メッシュ、削減、四面体化する余分な手順が必要になります。支柱のセットアップは非常に簡単で、穴の空いたジオメトリを含むどんな種類のジオメトリも受け取ることができます。

ダイナミクス

ダイナミクスの学習

衝突オブジェクト

シミュレーションタイプ

Vellum

非DOPシミュレーション

次のステップ