On this page |
このノードは、実際のカメラのピンぼけのように画像をぼかします。 ブラーとは違い、ピクセルを外側へ均等に広げます。広がりの形状は円形、または正多角形で、いろいろなタイプのレンズに合わせて作成されます。
コンピュータの画像には、ホワイトにクリップされた非常に明るいスポットが含まれることが多いため、ある閾値より上に値を引き上げると、実際よりも明るく見えるようになり、明るい光源がぼけた円形のようになります。
ピクセル単位のピンぼけ
ピンぼけはマットと合わせて使用すると、ピントをぼかす領域を制御することもできます。 ピクセル単位のピンぼけ(Per Pixel Defocus)がオンの場合、各ピクセルに適用されたピンぼけの量は、0(マットはブラック)とX/Yサイズ(マットはホワイト)の間の範囲になります。 ホワイトまたはブラックより上のマットの値は固定されます。これは、被写界深度の効果に非常に有効に働きます(特に、デプスマップおよびDepth of Field COPと連携した場合 - '例'参照)。
Masking
この操作はマスキングが可能で、その操作を画像の領域に制限します。 マスクは反転させたり、明るくしたり、暗くしたりすることができます。
マスク入力はノードの横にあります。コネクタのラベルはマスクとして使用する平面を示します。
マスク入力は、出力画像の解像度と異なる場合、出力画像の解像度に合わせてスケールもできます。 このノードが断続的に変化していても、マスクが変化していない場合、Scale COPを配置すると、マスク画像のサイズ変更がやや速くなります。 これを行なわない場合は、このノードを処理する度に毎回スケールが発生します。
スコーピング
この操作は、一定の平面や平面のコンポーネントに限定できます。 また、シーケンス内のフレームのサブセットに適用できます。 画像には、修正を行なうスコープされたフレームと平面の両方が必要です。
修正されない画像は通過するため、メモリや処理時間を必要としません。
パラメータ
Defocus
適用するピンぼけの量です(ピクセル単位)。これは、ピンぼけの円形(または多角形)の直径です。
Defocus Y
異なるピンぼけサイズを垂直方向に指定したい場合、このパラメータをオンに切り替えてください(モーションブラーのピンぼけ効果を得るのに便利です)。
Defocus Shape
レンズの錯乱円の形状です。
Polygon Edges
ピンぼけ形状が多角形の場合、これは正多角形のエッジ(辺)数です。
Lens Rotation
ピンぼけ形状が多角形の場合、多角形の形状を任意の方向へ回転できます。
Per Pixel Defocus
このオプションは、マスクが使用されている場合に有効です(Maskタブ)。これにより、マスクの輝度に基づいて適用されたピンぼけの量を変更できます。
また、ピンぼけサイズを量子化する許容値もあります。これは、特にマスクが(浮動小数点のような)高いビットデプスにある場合、ピクセル単位のピンぼけの速度を上げることができます。 これはピンぼけのサイズで表現されます。したがって、0.01の許容値では、0から5のピンぼけサイズの間(0, 0.01, 0.02, …4.99, 5)の異なる500のピンぼけレベルになります。 許容値を上げると、画像の精度は落ちますが合成が速くなります。画像の乱れは、通常、0.1前後で目立つようになります。
Add Edge Ring
ピンぼけ領域の周囲に、より明るいリングの領域を追加し、実際のレンズを模倣します。
Ring Size
明るいリングとして見えるピンぼけ領域の一部です(その厚さに比例)。0は領域なしで、1は全体の領域です。普通、リングはピンぼけ領域のごく一部です(5%前後、または0.05)。
Ring Intensity
リングの追加輝度です(0はなし)。
Ring Offset
ブルームの片方にリングを偏らせることができます。つまり、マイナスの値はブルームリングを左または下にシフトし、プラスの値はブルームリングを右または上にシフトします。
Boost Intensity of Bright Spots
オンの場合、ある閾値前後の値が明るくなり、目に見える円を作成します。
Boost Threshold
この値より上のすべての輝度を引き上げます。
Boost Factor
閾値より上の輝度を乗算して引き上げます。より段階的な増加になります。
Boost Level
この値により(この値を輝度に追加して)閾値の量より上の輝度を引き上げます。色における急変化を作成し、ピンぼけの形状が画像からより際立つようになります。
Mask
マスクを選択すれば、ノードの効果をマスクで定義した領域に制限することができます。マスクはマスク入力(サイド入力)または1番目の入力そのものから取得することができます。
Effect Amount
マスクが存在しない場合、一定量(0 = すべての入力、1 = すべての出力)により出力と入力を混合します。
マスクが存在する場合、この量によりマスクを乗算します。
Operation Mask
マスクとして使用するマスク平面をマスク入力から選択します。マスクの選択方法は下記のとおりです。
マスクには、ある平面や全体の平面のコンポーネントを指定することができます。 ベクトル平面をマスクとして用意した場合、そのコンポーネントは、画像のコンポーネントによって乗算されます。
Scalar Mask ('A', 'C.r')
C.r = I.r * M C.g = I.g * M C.b = I.b * M
Vector Mask ('C')
C.r = I.r * M.r C.g = I.g * M.g C.b = I.b * M.b
First Input
画像自体のアルファ平面への操作をマスクする場合に便利です。
Mask Input
サイドマスク入力からマスクを選択します。
Off
マスクをオフにします。マスク入力を切り離す必要はありません(マスクを一時的に無効にする場合に便利です)。
Resize Mask to Fit Image
マスク画像の解像度が出力画像と異なる場合、このパラメータをオンにすると、出力画像の解像度にマスクをスケールします。
このノードが断続的に変化していても、マスクが変化していない場合、Scale COPを配置すると、マスク画像のサイズ変更がやや速くなります。 これを行なわない場合は、このノードを処理する度に毎回スケールが発生します。
Invert Mask
マスクを反転し、完全に'マスクした'すべての部分がマスクのない状態になります。 これにより、マスクを使ったノードの後にInvert COPを挿入する必要がなくなります。
Scope
Plane Scope
ColorのRGBコンポーネント、Alpha、および他の平面に対する範囲を指定します。 (C)RGBAマスクは、ColorコンポーネントとAlphaにのみ影響します。'C'は、すべてのRGBコンポーネントを切り替えます。
ColorとAlpha以外の平面の場合、平面の名前(適用可能な場合はコンポーネントも加えて)は、文字列フィールドで指定されます。 プルダウンメニューにより、このノードにある平面またはコンポーネントを選択できます。
平面は、その名前で設定されます。コンポーネントは、その平面とコンポーネントの名前の両方により指定されます。 '*'のワイルドカードによって、追加の平面をすべてスコープすることができます。平面やコンポーネントは、スペース区切りでいくつでも指定することができます。
例:
P N.x N.y P N Pz
Frame Scope
Frame Scope
フレーム範囲で特定のフレームのスコーピングを可能にします。 これは、平面スコープに追加されます(したがって、あるフレームの平面は、修正を行なうスコープされたフレームと平面の両方である必要があります)。
All Frames
すべてのフレームがスコープされます。
Inside Range
サブ範囲の内側にあるすべてのフレームがスコープされます。
Outside Range
サブ範囲の外側にあるすべてのフレームがスコープされます。
Even Frames
偶数番号のフレームがスコープされます。
Odd Frames
奇数番号のフレームがスコープされます。
Specific Frames
ユーザ定義のフレームリストがスコープされます。
Frame Range
Inside/Outside Rangeの場合、このパラメータは、スコープする(またはスコープしない)シーケンスのサブ範囲を指定します。 これは、Timelineビューアモードで編集できます(ビューアの⌃ Ctrl + 2)
Frame Dropoff
Inside/Outside Rangeの場合、このパラメータは、前後の一定数のフレームを指定して、ゆっくりとスコープしたフレームまで増加させます。 この操作は、その入力とブレンドされ、多数のフレームに対してスコーピング効果を'イーズイン'または'イーズアウト'します。 これは、Timelineビューアモードで編集できます(ビューアの⌃ Ctrl + 2)
Non-scoped Effect
スコープされないフレームについて、入力画像と修正画像間のブレンド係数を設定します。 通常はゼロです(入力画像を使用)。ゼロ以外の値に設定すると、スコープされないフレームを'わずかに'スコープされないようにできます。 値は、0(スコープしない)から1(スコープする)の間で変化します。
Frame List
'Specific Frames(特定のフレーム)'のフレームリストです。フレーム番号はスペース区切りにしてください。
Automatically Adjust for Length Changes
シーケンス範囲が変化する場合、このパラメータを有効にすると、新しい範囲に合うようにサブ範囲とフレームドロップオフの長さが調整されます。
ローカル変数
L
シーケンス長さ。
S
シーケンスの開始。
E
シーケンスの終了。
IL
入力シーケンス長さ。
SR
シーケンスフレームレート。
NP
シーケンス内のフレームの数。
W,H
画像の幅と高さ。
I
画像のインデックス(開始フレームが0)。
IT
画像の時間(開始フレームが0)。
AI
現在の平面配列のインデックス。
PI
現在の平面インデックス。
PC
現在の平面内のチャンネルの数。
CXRES
Composite ProjectのX解像度。
CYRES
Composite ProjectのY解像度。
CPIXA
Composite Projectのピクセルアスペクト比。
CDEPTH
Composite Projectのラスター深度。
CBP
Composite Projectのブラックポイント。
CWP
Composite Projectのホワイトポイント。
Examples
DepthOfField Example for Defocus compositing node
このサンプルでは、Defocus COPに詳細なマスクを使って、被写界深度を模倣する方法を説明しています。 ポイントと法線マップ情報を含む画像を使っています。 この画像は、Depth of Field COPをカメラとして使い、Defocus COPのFocus Maskを作成します。
The following examples include this node.
DepthOfField Example for Defocus compositing node
このサンプルでは、Defocus COPに詳細なマスクを使って、被写界深度を模倣する方法を説明しています。 ポイントと法線マップ情報を含む画像を使っています。 この画像は、Depth of Field COPをカメラとして使い、Defocus COPのFocus Maskを作成します。
Lighting3d Example for Lighting compositing node
このサンプルでは、Lighting COPでディープラスターのポイントと法線の情報を使って、 3Dライティングをシミュレーションする方法を3通り(ポイントライティング、方向を持つ大気照明、法線なしのライティング)説明しています。
StreakFlame Example for Streak Blur compositing node
このサンプルでは、Streak Blur COPを使って、ロウソクの炎を作成する方法を説明しています。
SelectingInputs Example for Switch compositing node
Switch COPは、画像ネットワークフローを制御します。 このサンプルでは、空っぽのFile COPを警告画像に置換する方法とSwitchとDefocusのCOPでブラーを制御する方法を説明しています。
See also |