Houdini 19.5 流体

Narrow Band(狭帯域)シミュレーション

Narrow Band(狭帯域)は、シミュレーションを高速化し、リソースを節約し、パフォーマンス全体を最適化するのに効果的な方法です。 考え方としては、サーフェス上だけにパーティクルを置こうというものです。 このサーフェス(帯域)には厚みがあり、このサーフェスより下にあるものは、パーティクルでは表現されません。 論理的には、狭帯域のあるシーンと狭帯域のないシーンは同一です。 実際のシミュレーションでは異なりますが、ほぼ同じ挙動が得られます。

パーティクル数が膨大になるシミュレーションが特にNarrow Band(狭帯域)による恩恵が得られます。 流体全体を表現するのに無駄な大量のパーティクルをソルバが処理せずに済むためです。 パーティクル数が少ないシーンやパーティクル数がほぼ一定のシーンでは、Narrow Band(狭帯域)をオフにしても構いません。 例えばViscosity(粘度)のシミュレーションは、詳細レベルが低くても構わないため、さほど大量のパーティクルは必要にはなりません。 このような場合、Narrow Band(狭帯域)のオプションはオフにして良いでしょう。

Note

標準的なSOP FLIP流体シミュレーションでは、Narrow Band(狭帯域)オプションをオンにします。

アトリビュート-フィールドペア

非Narrow Band(狭帯域)シミュレーションでは、すべての情報がボクセルにあり、シミュレーション毎にフィールドが再構築されます。 Narrow Band(狭帯域)シミュレーションでは、これは不可能で、シミュレーション全体でフィールドを保持する必要があります。 アトリビュートは、ボリューム 且つ パーティクルに存在しなければなりません。 そのため、パーティクルは破壊されては新しく作成されるので、idなどの静的なアトリビュートはNarrow Band(狭帯域)では機能しません。

アトリビュートを使用するには、いわゆるアトリビュート-フィールドペアを定義する必要があります。 DOP FLIP流体では、アトリビュート-フィールドの定義と制御にはいくつかの手順が必要です。 SOP FLIP流体では、この工程が大幅に改善され、今ではアトリビュート-フィールドペアがシミュレーションネットワーク全体で適切に保持されるようになりました。 アトリビュート-フィールドペアは、FLIP Containerノードで直接作成されます。

Tip

完全なサンプルワークフローは、ポイント可変密度: 混合密度のページを参照してください。

Narrow Band(狭帯域)シミュレーションでは、背景グリッドはシミュレーション中に保持され、時間の経過と共にパーティクルアトリビュート値とブレンドされていくので、パーティクルアトリビュートは滲むようになります。

流体

初心者向け

パーティクル流体(SOP)

粘度のある流体(SOP)

FLIP構成ツール(SOP)

最適化(SOP)

DOPワークフロー

パーティクル流体(DOP)

粘度のある流体(DOP)

オーシャン(DOP)

最適化

  • 流体の圧縮

  • 流体シミュレーションの分散

    Distributeシェルフツールは、HQueueを使用して複数マシンのファーム上で並列処理ができるように、オブジェクトのシミュレーションネットワークをセットアップします。