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Minimalモードについて ¶
Vellum Solverには、 Full モードと比べて機能が制限された Minimal モードがあります。
Minimal モードは、VDBコリジョンに対応し、機能が制限されていますが、粒や流体のシミュレーションに対して高速で、非常に適しています。
これは、高速な Substeps 用に最適化されており、特に大規模な粒や流体のシミュレーションに役立ちます。
Minimal モードを選択すると、 Substeps が増えて、 Constraint Iterartions が減ります。 Smoothing Iterations は、粒や流体にはあまり関係がないので、これも無効になっています。 サブステップを上げてVDBを使用することによって、通常のポリゴンのコリジョンとは違って、VDBの外の方へ押し出せるように外側と内側が明確に定義されているので、 Collision Passes と Polish Passes も少なく済みます。
Spatial Sort Interval もデフォルトで有効になっています。 これは、空間内の近くにあるすべてのパーティクルがメモリでも近くになるように、指定されたフレーム間隔でパーティクルを並べ替えます。 Vellum FluidとVellum Grainは、隣接ポイントを必要とするたくさんの計算を実行し、ポイントが広がるにつれてこの計算量は増えます。 一般的には、3D空間内でお互いに近いポイントがメモリ内でもお互いに近くなるようにすることで、パフォーマンスが大幅に向上します。
Note
Minimalモードは、他のジオメトリタイプでも動作し、Vellum Brushに渡すようなエフェクトに役立ちます。 例えば、すぐにコンテナにソフトボディを設定したり、オブジェクトに布をまとわせたりするのに使用できます。 これらの場合では、 Minimal モードは高速で、通常では良いコリジョンが得られます。
Vellum Fluid ¶
Vellum Fluidシミュレーションは、粘度と表面張力を計算する時にVDBコリジョンを考慮することができ、このスタイルのコリジョンを使用すると濡れ効果が向上します。
Vellum Solver( Advanced タブの Fluid セクション)には、外部コリジョンジオメトリによる濡れ効果を表現するのに利用可能なパラメータがあります(例えば、 Viscosity 、 Surface Tension 、 Adhesion などのコントロール)。
これらのパラメータによって、顔や体から滴り落ちる汗など、水が表面に付着したり、溜まったり、流れ落ちるような効果を作成することができます。
Vellum Grain ¶
Vellum Grainシミュレーションは、摩擦と粘着性を計算する時にVDBコリジョンを考慮することができ、このスタイルのコリジョンを使用すると、粘着効果と滑り効果が向上します。
Vellum Grainを使用する場合、VDB Colliderには、Grain(粒)をどのように外部コリジョンジオメトリに引っ付けさせるかを制御することができる Friction と Sticky のパラメータがあります。
Sticky は Adhesion(粘着) の乗数なので、粘着効果を得るには、その値を
0
より大きい値に変更しなければならないことに注意してください。
デフォルトでは、Vellum GrainとVellum Fuildは外部コリジョンジオメトリに引っ付かないので、これを手動で有効にしなければなりません。
制限事項 ¶
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外部コリジョンジオメトリは、VDB Collider SOPを使用して準備する必要があります。
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拘束のトポロジー変更はサポートされていません。例えば、拘束の切断、または、新しい拘束の追加/削除はサポートされていません。ただし、Grainや流体の放出はサポートされています。
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ジオメトリ拘束やアニメーションピンへの付着はサポートされていません。
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ビルトインのWindフォースは、Vellum GrainとVellum Fluidでのみ動作します。
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DOPネットワークのDive Target内で一般的なPOPフォースとGeometry Wrangleを実行することができますが、Minimalモードでは、速度を上げるためにフレーム単位でしか計算されません。
Note
飛沫に関しては、FLIPの方がVellum Fluidよりも良い結果を生成します。