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概要 ¶
変形勾配アトリビュートのF
は、ローカル変形を表現した3×3マトリックスです。
これは2つの成分で構成されています:
F = Fp * Fe
Fp
は塑性(Plastic)成分、Fe
は弾性(Elastic)成分です。
これらの2つの成分を乗算することで、変形勾配が形成されます。
塑性変形(Fp
)は静止状態のマテリアルを更新するので、私どもはFe
のみを考慮します。
長所と短所 ¶
長所
-
回転、スケール、シアー(せん断)を取り込みます。
-
向きのみが必要な場合、クォータニオンに圧縮することもできるのでディスク容量が小さくなります。
-
このマトリックスから行列式を抽出することができます。そこからトランスフォームの体積を計算することができるので、マテリアルが圧縮されている時、または、伸長されている(
J = Jp * Je)
時を検知するのに役立ちます。伸長されている時というのは粉砕に関係しているわけなので、デブリ(J
)からの二次放出を非常に簡単に駆動させることができます。
短所
-
主な欠点はサイズです(3×3マトリックスは9個の浮動小数点です)。何百万ものポイントがあると、ディスクへのキャッシュが非常に重くなってしまいます。

ポイント単位のローカルトランスフォーム - 変形勾配の弾性成分
塑性(Plastic)成分と弾性(Elastic)成分 ¶

図1 |
力が加えられていない変形勾配を示しています。 1つ目の断面は、臨界圧縮量を示し、2つ目の断面はX軸沿いの臨界伸長を示しています。 |
図2 |
右から力を加えて、X軸を圧縮しています。 臨界圧縮値を越えた圧縮は、塑性(Plastic)変形とみなされます。 そこから元に戻そうとしていないので、ソルバによって維持されて追跡されるものはありません。 |
図3 |
次のタイムステップでは、ソルバは、1つ目の断面で発生した変形のみから元に戻そうとし、新しい変形勾配を生成します。 |
臨界圧縮と臨界伸長は、ユーザ定義のパラメータで、マテリアルがどのように塑性または弾性のように振る舞うのか大きく影響を与えます。