Houdini 20.5 SolarisとKarma

レンダリング統計情報

進行中のレンダリングやレンダリング画像のレンダリングプロセスに関して、様々な統計情報を表示する方法。

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概要

レンダリング中、Karmaはレンダリングに関する様々な統計情報を保存します。 レンダリングが完了すると、huskレンダリングユーティリティがレンダリングEXR画像にメタデータとして統計情報を保存します。

以下の機能を使用して、進行中または完了したレンダリングのレンダリング統計情報を抽出および表示することができます。

レンダリング統計情報サイドバー

Render Galleryビューアで、Render Gallery内の画像または進行中のレンダリングをダブルクリックしてビューアで開き、次にレンダリング統計情報アイコンをクリックして、レンダリング統計情報サイドバーを開きます。

スタンドアローン画像ビューア(MPlay)でも、レンダリング統計情報サイドバーを使用できます。

レンダリング統計情報サイドバーで、⌃ Ctrl + =⌃ Ctrl + -を押すと、統計情報のグラフィックのサイズをズームできます。 ⌃ Ctrl + 0を押すと、デフォルトのズームレベルにリセットできます。

レンダリングレポート

renderstatsreportユーティリティは、レンダリングEXRファイル(詳細はここ)から抽出された統計情報をリストしたHTMLレンダリングレポートを生成します。

Performanceセクション

Performance セクションは、特に注目すべきセクションで、レンダリング時間、送信された光線、メモリの割り当て、Primvarに関する概要を表示します。

パラメータ 説明

Elapsed

これは、画像のレンダリングに費やされた時間です。

Load Time

USDシーンの読み込みにかかった時間。

First Pixel

シーンの処理から最初のピクセルのレンダリングまでの時間。

Load Memory

USDシーンをロードした後で、レンダリングをする前のメモリ使用量。

Peak Memory

この値には、プログラムの実行に必要なすべてのライブラリと実行ファイルが含まれています。 例えば、libpxr_usd.so (11MB)はUSDシーンを処理するのに必要です。 libpxr_usdImaging.so (9MB)はUSD Hydraで必要です。 libHoudiniGEO.so (261 MB)はHoudiniジオメトリを処理するのに必要です。 libintelocl.so.2023.15.3.0 (120 MB)はOpenCLで必要です。 libopenvdb_sesi.so.11.0.0 (8MB)はOpenVDBを処理するのに必要です。

これらすべてが加算された値は、シーンの複雑さに関係なく最低限必要なメモリ使用量となります。

Peak Raster Memory

Hydraでは、レンダーデリゲートがすべてのAOVにラスターを割り当てる必要があります。 これは、それらのラスターで使用されたピークのメモリ使用量です。

Primvar Cache Items

これは、KarmaがPrimvar(ジオメトリ値)の保存に使用するメモリです。 そのため、real32[3] Nは、シーン内のすべてのジオメトリの法線を保存するためにKarmaが使用したメモリです。 この値が無次元の場合は、その値の単位がバイトで表示されます。 1024より大きい値の場合は、kBまたはMBの単位で値が表示されます。

Time Spent

各種の値は、すべてのスレッドの時間を秒単位で合計したものです。 そのため、スレッド/コアが12個あっって、報告された時間が24秒だった場合、それは実時間で約2秒になります。 完全に線形ではありませんが、最初のピクセルが計算されると、レンダラーはコア数に応じてほぼ線形にスケーリングすることができます。

レンダリングオーバーレイユーティリティ

renderstatsoverlayユーティリティは、レンダリング統計情報がベイクされた(詳細はこちら)JPGまたはPNGを生成します(場合によってはサイズを変更)。

ユーティリティには、統計情報を画像にベイクする様々な方法のオプションがあります。

レンダリング統計情報をEXRファイルからJSONとして抽出する

Houdiniに含まれるiinfoユーティリティを使用して、EXRからJSONとしてRaw画像メタデータを抽出することできます。

iinfo -J example.exr

SolarisとKarma

USD

ジオメトリ

  • SOP Geometry I/O

    HoudiniがSOPジオメトリをUSDに変換する方法、その工程を制御する方法の詳細。

  • Component Builder

    Component Builderツールは、マテリアル、バリアント、ペイロード、レイヤをサポートし、SOPからUSDモデルを作成するためのネットワークスニペットを配置します。

レイアウト

  • Stage Manager

    Solarisステージを効率的に扱う方法。

  • Editノード

    ビューア内でインタラクティブにPrimsをトランスフォームさせます。物理衝突を使用して、プロップを現実的に配置することができます。

  • Layoutノード

    インスタンス化されたUSDアセットをシーンに取り込むツールが備わっています。個々にコンポーネントを配置したり、カスタマイズ可能なブラシを使って色々な方法でコンポーネントをペイント/スキャッターしたり、既存のインスタンスを編集することができます。

  • カスタムレイアウトブラシ

    Layout LOPの挙動をカスタマイズして利用可能なレイアウトブラシデジタルアセットの作成方法。

ルック開発

  • MaterialX

    HoudiniにはMaterialXシェーダノードに呼応させたVOPノードが用意されています。これらのノードを使用してシェーダネットワークを構築したり、既存のMaterialXベースのシェーダをインポートすることで、(HoudiniのUSDレンダラーの)KarmaでMaterialXシェーダノードを利用することができます。

  • UDIMパス

    テクスチャ空間の異なるタイルを、それぞれ別の解像度で、異なるテクスチャファイルにエンコードすることができます。その後、kaiju.exrといったテクスチャファイル名を指定すると、Houdiniがロード時にそのトークンを特定のタイルアドレスに置き換えてくれます。

  • シェーダ変換フレームワーク

    シェーダノードのUSDプリミティブへの変換を含む、Solarisシェーディングフレームについて説明しています。

Karmaユーザガイド

Karmaの基本とワークフロー