Houdini 20.5 Copernicus

Copernicus用語集

Copernicus関連の専門用語を定義します。

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概要

この用語集では、Copernicus(COPs)ネットワーク関連の用語と概念を定義しています。

境界タイプ

Border パラメータは、入力レイヤの(以下の画像の輪郭線で表現された)境界の外側におけるサンプリングの挙動を制御します。 COP NetworkノードCOP Network SOPの場合、これは、コンテキストオプションのdefault_border(レイヤの境界タイプを示した整数コンテキストオプション)を設定します。

境界

説明

Auto

レイヤのborderプロパティを使用します。

画像の出力は、このborderプロパティに基づいて変わります。

Constant

レイヤの外側の値は、定数に評価されます。

Clamp

レイヤの外側の値は、そのレイヤ内の一番近くにあるピクセルに評価されます。

Mirror

レイヤの外側の値は、境界で対称となります。

Wrap

レイヤの外側の値は、境界で循環します。

Clip

レイヤの外側の値は、0に評価されます。

チャンネル拡張

チャンネル拡張ルールは、以下の場面で適用されます:

  • 入力レイヤに存在しないチャンネルの抽出を試みた時、Houdiniは、その抽出されるチャンネルをサポートするために、値を追加してそのレイヤを拡張します。レイヤを拡張することで、Houdiniは自動的にそれらのレイヤを、求められたレイヤに変換します。

  • 異なるレイヤを接続する時、Houdiniは、それらのレイヤがマッチするように値を追加して入力レイヤを拡張します。

以下は、Houdiniが適用するチャンネル拡張ルールです。ダッシュ記号(-)は、変換がサポートされていないことを意味します。

レイヤ 拡張 変換
mono (G) G mono
GG uv
GGG rgb
GGGG rgba
uv (UV) - mono
UV uv
UV0 rgb
UV01 rgba
rgb (RGB) - mono
- uv
RGB rgb
RGB1 rgba
rgba (RGBA) - mono
- uv
- rgb
RGBA rgba

データタイプ

入力タイプと出力タイプが基づくワイヤーを介して伝達するデータのタイプ。 詳細は、以下のタイプの説明を参照してください。 ID、Mono、UV、RGB、RGBAはレイヤタイプです。

ID

各ピクセルに1つの整数値を格納します。このノードは、IDレイヤを入出力します。

Mono

各ピクセルに1つの浮動小数点値を格納します。このノードは、Monoレイヤを入出力します。

UV

各ピクセルに2つの浮動小数点値を格納します。このノードは、UVレイヤを入出力します。

RGB

各ピクセルに3つの浮動小数点値を格納します。このノードは、RGBレイヤを入出力します。

RGBA

各ピクセルに4つの浮動小数点値を格納します。このノードは、RGBAレイヤを入出力します。

Geometry

各ピクセルに任意のHoudiniジオメトリを格納します。このノードは、Geometryタイプを入出力します。

フィルター

Filter パラメータは、画像のサンプリング方法を制御します。 このパラメータは、画像内のある領域の複数ピクセルが単一ピクセルとして扱われる際に、それらのピクセルをどのように合成して1つのカラーにするのかを決めます。

例えば、黒と白のチェック柄のパターンは、遠くから見ると均一な灰色に見えます。 そのパターンの複数の領域からの光が合成されて灰色に見えるのは、遠くから見ると正方形の間の間隔が小さすぎて、各正方形を十分に個別に分けることができないからです。 Filter パラメータを使用することで、そのパターンの領域をどのカラーに合成するのか決めることができます。

以下のテーブルには、各 Filter 値のサンプルを載せています。

フィルター

Point

Bilinear

Box

Bartlett

Catmull-Rom

Mitchell

B-spline

画像空間

Copernicusネットワークは、画像空間を使用したり参照します。詳細は、空間を参照してください。

マスキング

Mask パラメータは、元の入力値とノード操作の値を混ぜて、全体的なマスキングを用意します。

マスキングをサポートしているCOPノードには、空間的にマスクを変化させるマスク入力も用意されています。

法線

Copernicusは、符号付き法線とオフセット法線を使用します。詳細は、法線を参照してください。

シグネチャ

シグネチャとは、COPノードが受け入れる入力タイプとそのCOPノードが生成する出力タイプの組み合わせのことです。 COPノードは、複数のシグネチャを持つことができます。 複数のシグネチャを持っているCOPには、それを制御するための Signature パラメータがあります。

例えば、Checkerboard COPは、MonoレイヤまたはRGBレイヤ内に交互パターンを生成し、それら2つのオペレーションモードは、それぞれ異なるシグネチャに呼応しています。 複数のシグネチャを持つノードのもう1つの例がRemap COPです。 このRemap COPは、入力レイヤの値を単純な関数に通してその値を変更します。 このCOPノードは色々なタイプのレイヤ上で動作させることができます。 このCOPノードは、単一浮動小数点値をリマップしたり(Monoシグネチャ)、4チャンネル画像のコンポーネントに対して動作(RGBAシグネチャ)させることができます。

入力に基づいて出力タイプを決めることができるCOPノードの Signature パラメータには、Select Automaticallyオプションがあります。 このオプションは、内部で入力のデータタイプに最もマッチするシグネチャを取得します。 この Signature 値を変更することで、このノードのオペレーションモードを上書きすることができます。

例えば、そのRemap COPの Signature パラメータをRGBAに設定すれば、単一チャンネルの入力を接続しても4チャンネル画像を出力することができます。 この場合、チャンネル拡張ルールが適用され、入力のMonoレイヤは、そのシグネチャ(RGBA)で必要な入力タイプで処理されます。

符号付き距離フィールド

符号付き距離フィールド(SDF)には、空間内のポイントとシェイプの表面までの最小距離を格納します。 この値は、シェイプの内側ではマイナスの値、シェイプの外側ではプラスの値になります。

Slap Comp(仮コンプ)

Copernicusネットワークには、最終合成のおおよその結果をライブで確認することができるSlap Comp(仮コンプ)機能があります。 詳細は、Slap Comp(仮コンプ)を参照してください。

タイプ情報

Type Info パラメータは、ノードがレイヤ上でデータをどのように解釈するのか決める際に使用されます。 例えば、RGBレイヤには、カラーまたは3D位置を格納することができます。 詳細は、以下の値の説明を参照してください。

None

レイヤは、 Type Info パラメータを適用しません。

Color

ノードは、入力データをカラーとして解釈します。

Position

ノードは、入力データを位置として解釈します。

Vector

ノードは、入力データをベクトルとして解釈します。

Signed Normal

ノードは、入力データを符号付き法線として解釈します。

Offset Normal

ノードは、入力データをオフセット法線として解釈します。

Texture Coordinate

ノードは、入力データをテクスチャ座標として解釈します。

ID

ノードは、入力データをIDとして解釈します。

Mask

ノードは、入力データをマスクとして解釈します。

SDF

ノードは、入力データをSDFとして解釈します。

Height

ノードは、入力データを高さ情報として解釈します。

Copernicus

基本

次のステップ

  • Slap Comp(仮コンプ)

    Slap Comp(仮コンプ)は、最終合成のおおよその結果をライブで確認するのに役立つ高速な画像制御機能です。

  • OpenFX

    OpenFXとは何か、そして、ネットワーク内でそれを使用する方法について説明します。

  • ハッチング

    Copernicusネットワークでハッチングを使用する方法を説明します。

  • How to ONNX Inferenceの使い方

    ONNX Inferenceノードでモデルを使用して推論を適用する方法について説明しています。

  • CopernicusのTips

    COPを使用する時に役立つテクニックと情報。

高度な概念

  • 法線

    Copernicusネットワークが使用する法線を定義します。

  • 空間

    Copernicusネットワークが使用する空間を定義します。