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概要 ¶
Copernicusノードと以下のコンテンツライブラリのHDAを使用することで、シーンに ハッチング を加えることができます。 Copernicusシーンでハッチングを使用することで、描画エフェクトを追加することができます。 ハッチングは、シェーディングでの光のグラデーションと密度に影響を与えます。
コンテンツライブラリにアクセスすることで、ハッチング用HDAをダウンロードすることができます。このプロジェクトファイルには、以下のビルトインHDAが含まれています:
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Hatching
Hatching HDAは、ハッチングレイヤを重ねて、クロスハッチングエフェクトを適用します。
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Hatch Tile
Hatch Tile HDAを使用すると、水平、垂直、クロスのハッチングを適用することができます。 そして、それらのハッチングの密度、スケール、長さを制御することができます。 このHDAノードのサブネットワーク内にある
Hex Tile COPは、Hatches TilingパラメータとTiling Blendパラメータを制御しています。 また、 Hatching Shape パラメータにSOPを指すことで、そのジオメトリ形状をHatch Tileに適用することができます。
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Tangent
Tangent HDAは、グラデーションを計算し、光がシーン全体でどのように変化し分布するのか影響を与えます。
適用可能な色々なハッチングタイプのサンプルを以下に載せます:
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Crosshatching(クロスハッチング)
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Circulism(円を描くような線)
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Contouring(輪郭線)
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Scribbling(走り書き)
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Stippling(点描)
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Blending(汚し)
輪郭線や色の使い方などもっと複雑なハッチングワークフローは、コンテンツライブラリを参照してください。
ハッチタイルを追加する方法 ¶
シーンにHatch Tile HDAノードを追加するには、以下の手順に従います。
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COPネットワーク内に
File COPを作成して、画像または動画を読み込みます。
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Hatch Tile HDAノードを追加し、ハッチングタイプを設定します。
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そのFile COPの
C
出力をそのHatch Tileノードのcamera_ref
入力に接続します。 -
(オプション)さらにいくつものHatch Tileノードを追加し、そのFile COPの
C
出力を各Hatch Tileノードのcamera_ref
入力に接続します。
ハッチタイルをブレンドする方法 ¶
複数のHatch Tile HDAノードをブレンドするには、以下の手順に従います。
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ハッチタイルを追加した後、
Constant COP、
Ramp COP、
Sequence Blend COPを追加します。
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そのConstant COPの出力を各Hatch Tileノードの
direction
入力に接続します。 -
そのFile COPの
C
出力をそのRamp COPのsize_ref
入力に接続します。 -
そのRamp COPの出力をそのSequence Blend COPの
blend
入力に接続します。 -
追加した各Hatch Tileノードの出力をそのSequence Blend COPの
image
入力に接続します。各Hatch Tileノードにはimage
入力があるはずです。
方向が均一なハッチングを適用する方法 ¶
直接ディフューズでハッチをブレンドして、方向が均一なハッチングを追加するには、以下の手順に従います。 これは、すべてのハッチが同じ方向を向いていることを意味します。
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COPネットワーク内に
File COPを作成して、画像または動画を読み込みます。
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ブレンドしたい数だけHatch Tile HDAノードを追加し、それらのHatch Tile HDAノード別にハッチングタイプを設定します。
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Mono COPを追加します。
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そのFile COPの
C
出力を、各Hatch Tileノードのcamera_ref
入力とそのMono COPのsource
入力に接続します。 -
Channel Join COPを追加し、 Signature パラメータを
UV
に設定します。 -
そのMono COPの出力をそのChannel Join COPの
red
入力とgreen
入力に接続します。 -
Constant COPを追加します。このCOPの値は、ハッチングの方向を決めます。
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そのChannel Join COPの出力をそのConstant COPの
source
入力に接続します。 -
そのConstant COPの出力を各Hatch Tileノードの
direction
入力に接続します。 -
Sequence Blend COPを追加します。
-
各Hatch Tileノードの出力をそのSequence Blend COPの
image
入力に接続します。各Hatch Tileノードにはimage
入力があるはずです。 -
さらにもう1つMono COPを追加し、その名前を
Direct Diffuse
に変更します。 -
そのFile COPの
directdiffuse
AOV出力をそのDirect Diffuseノードの入力に接続します。 -
Remap COPを追加します。
-
そのDirect Diffuseノードの出力をそのRemap COPの
source
入力に接続します。 -
そのRemap COPの出力をそのSequence Blend COPの
blend
入力に接続します。 そのSequence Blend COPのディスプレイフラグを有効にすると、ブレンドされたハッチングが表示されます。
方向が不均一なハッチングを適用する方法 ¶
方向が均一なハッチングを追加するには、以下の手順に従います。 これによって、ハッチングをライティングのグラデーションにどのように追従させるのか制御することができます(以下の画像サンプルを参照)。 このワークフローは、解像度を下げて、そのグラデーションを計算してから、画像のグラデーションを上げます。
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COPネットワーク内に
File COPを作成して、画像または動画を読み込みます。
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Hatch Tile HDAノードを追加し、ハッチングタイプを設定します。
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そのFile COPの
C
出力をそのHatch Tileノードのcamera_ref
入力に接続します。 -
Null COPを追加します。
-
そのFile COPの
directdiffuse
AOV出力をそのNull COPの入力に接続します。 -
Denoise AI COPを追加します。これは、隣接ピクセル間の差(ノイズ)を小さくします。
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そのNull COPの出力をそのDenoise AI COPの
source
入力に接続します。 -
Mono COPを追加し、その名前を
Direct Diffuse
に変更します。 -
そのDenoise AI COPの出力をそのDirect Diffuseノードの入力に接続します。
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Tangent HDAノードを追加します。さらにノイズを減らすために Pixel Scale パラメータを
2
に設定します。Note
Tangentノードの Pixel Scale パラメータを
1
に設定すると、ビューポートには、領域の画像が表示されます。 -
そのDirect Diffuseノードの出力をそのTangent HDAノードの入力に接続します。
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そのTangentノードの出力をそのHatch Tileノードの
direction
入力に接続します。 そのHatch Tileノードのディスプレイフラグを有効にすると、ハッチングがライティング周辺に分布しているのが分かります。
方向ハッチングを合成する方法 ¶
方向が均一なハッチングと不均一なハッチングを合成するには、以下の手順に従います。 例えば、方向が均一なハッチングはシーンの背景に追加し、不均一なハッチングはキャラクタに追加するといったことができます。
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COPネットワーク内に
File COPを作成して、画像または動画を読み込みます。
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ブレンドしたい数だけHatch Tile HDAノードを追加し、それらのHatch Tile HDAノード別にハッチングタイプを設定します。
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Mono COPを追加し、その名前を
Direct Diffuse
に変更します。 -
そのFile COPの
directdiffuse
AOV出力をそのDirect Diffuseノードの入力に接続します。 -
そのDirect Diffuseノードの出力を各Hatch Tileノードの
camera_ref
入力に接続します。 -
Sequence Blend COPを追加します。
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そのHatch Tileノードの出力をそのSequence Blend COPの
image
入力に接続します。各Hatch Tileノードにはimage
入力があるはずです。 -
Remap COPを追加します。
-
そのDirect Diffuseノードの出力をそのRemap COPの
source
入力に接続します。 -
そのRemap COPの出力をそのSequence Blend COPの
blend
入力に接続します。 -
さらにもう1つMono COPを追加し、その名前を
Direct Diffuse
に変更します。 -
そのFile COPの
directdiffuse
AOV出力をそのDirect Diffuseノードの入力に接続します。 -
Tangent HDAノードを追加します。さらにノイズを減らすために Pixel Scale パラメータを
2
に設定します。 -
そのDirect Diffuseノードの出力をそのTangentノードの入力に接続します。
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Null COPを追加し、その名前を
LIGHTING_DIRECTION
に変更します。 -
そのTangentノードの出力をその
LIGHTING_DIRECTION
Null COPの入力に接続します。 -
Constant COPと2つの
Ramp COPsを追加します。
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そのConstant COPの出力を各Ramp COPの
size_ref
入力に接続します。 -
2つ以上のTangent HDAノードを追加します。
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各Ramp COPの出力を1つのTangentノードの入力に接続します。これらのRamp COPは、別々のTangentノードに接続されているはずです。
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Blend COPを追加します。
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1つのTangentノードの出力をそのBlend COPの
bg
入力に、もう1つのTangentノードの出力をfg
入力に接続します。 -
さらにもう1つNull COPを追加し、その名前を
STATIC_DIRECTION
に変更します。 -
そのBlend COPの出力をその
STATIC_DIRECTION
Null COPの入力に接続します。 -
そのFile COPの
CryptoMaterial
AOV出力を、方向が不均一なハッチングが適用されるオブジェクトを除去するマスク入力に接続します。 -
さらにもう1つBlend COPを追加します。
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その
LIGHTING_DIRECTION
Null COPの出力をそのBlend COPのbg
入力に接続します。 -
その
STATIC_DIRECTION
Null COPの出力をそのBlend COPのfg
入力に接続します。 -
マスクをそのBlend COPの
mask
入力に接続します。 -
そのBlend COPの出力を各Hatch Tileノードの
direction
入力に接続します。 そのSequence Blend COPのディスプレイフラグを有効にすると、方向が均一なハッチングと不均一なハッチングが適用された出力が表示されます。
メモ ¶
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Hatch Tileノードはサブネットワーク内にHex Tile COPを使用しているので、ハッチのスケール( Hatches Length )とタイルのスケール( Tile Size )のバランスを調整する必要があります。 例えば、それらのスケールのバランスが取れていないと、六角形タイル間に継ぎ目が表示されてしまいます。ハッチとタイルのバランスを取るには、 Weight Exp を使用します。
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directdiffuse
AOVは、レンダリングから取得された直接照明を表現したチャンネルデータです。 このデータを使用することで、ハッチングの方向を制御する接線ベクトルを計算することができます。 また、このデータを使用することで、反射を足すといった、もっと複雑なライティングのグラデーションを作成することができます。directdiffuse
AOVを使用してHatch Tilesをマッピングする場合、テキスチャによってハッチが変更されてないように、そのdirectdiffuse
がテクスチャでないようにしてください。 -
アニメーションシーンでは、方向ハッチングを使用すると、ノイズが泳いだような効果が生成されてしまいます。ライティングのグラデーションを必要とするオブジェクトには、方向が不均一なハッチングを使用することを推奨します。 シーン内の他の領域には、ジオメトリまたは方向が均一なハッチングを使用してください。