Houdini 19.5 ノード オブジェクトノード

Bone object node

ボーンオブジェクトは手/足/腕のようなオブジェクトの階層を作成します。

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Bone Objectは、階層の一部あるいは互いに親子化された一連のボーンオブジェクトを形成した手足のようなオブジェクトの階層を作成するために使われます。 一連のボーンオブジェクトの動きは、“解決”されるか、インバースキネマティクスを含むいくつかのメソッドに基づいて計算されます。 ボーンの親子化の特徴は、各ボーンが親ボーンの原点ではなくて端点に接続されるという事が独特です。

一連のボーンオブジェクトの構築をするのに、それぞれのボーンオブジェクトを配置し、ノードからノードへと親子関係を構築するのは非常に時間の無駄で全く直感的ではないため、 Viewport上部にあるアイコンからアクセス可能なBones Operationを使うことを推奨します。 さらに、Bones Operationによって作成された一連のボーンオブジェクトは、良い挙動をします。

デフォルトでは、ボーンはレンダリングされません。 ボーンには、“リンクジオメトリ”と“キャプチャ領域ジオメトリ”の2つのタイプの表示ジオメトリが含まれています。 “リンクジオメトリ”は、 Bone Length で指定した長さに伸張された細長い四角形で構成され、ボーンオブジェクトのマイナスZ軸方向に配置されています。 “キャプチャ領域ジオメトリ”は、スケルトンSOPで使われるキャプチャ領域の定義に使用されるユーザ制御可能な2つ以上の錠剤形の領域で構成されています。 どちらのタイプのジオメトリを表示させるかを指定することができます。

Boneオブジェクトの実際の動きは、IK CHOPを通じて制御されます(標準のCapture/Deformモデル使用時)。 IK CHOPは、ボーン回転パラメータを上書きします。 この挙動を上書きしたい場合、CHOPコントロールでもはや上書きされないように、ボーンのチャンネルを削除する必要があります。

ボーンをボーンオブジェクトの子として親子化する時、そのボーンは、親のボーンオブジェクトの先端に自動的に配置されます。 ボーンオブジェクトを非ボーンオブジェクトの子として親子化する場合、そのボーンは、親オブジェクトの原点に取り付けられます。

Bonesの使い方

  1. Characters タブのBonesツールをクリックします。

  2. シーンビュー内のどこかをクリックして、ボーンチェーンを配置し、続けてクリックすることで、ボーンチェーンにボーンを追加します。

    • オペレーションツールバーの Placement メニューを使って内部スナップを制御することができます。これは、キャラクタスキンジオメトリの正中線にボーンをスナップするのに役立ちます。

      デフォルトでは、ボーンがジオメトリノードと交差している場合、そのボーンはビューに基づいてジオメトリ内に配置されます(“View based”)。そうでない場合、そのボーンはConstruction Plane上に配置されます。

      “Normal based”は、ビューではなくジオメトリ法線に基づいてジオメトリ内にスナップします。

      “Freehand”は内部スナップしません。

    • オペレーションツールバーのドロップダウンメニューやシーンビュークリックで、キネマティクスの追加、削除、変更をすることができます。

      Inverse Kinematicsでボーンチェーンを作成すると、Nullオブジェクトがチェーンの終わりに作成されます。このオブジェクトを使えば、チェーンルートを固定したままボーンを簡単に動かすことができます。

  3. Enterを押してチェーンを終了します。

  4. オペレーションコントロールツールバーの Chain Name フィールドでボーンチェーンの名前を変更します。

Bones From Curveの使い方

  1. ビューポートで⇥ Tabを押して、Pathとタイプします。

  2. ビューポートにカーブを描画して、Enterを押して終了します。

  3. カーブを選択して、 Characters タブのBones From Curveツールをクリックします。

    ボーンをカーブと関連付けたい場合は、オペレーションコントロールツールバーの KinematicsFollow Curve に変更します。 このオプションは、カーブを修正すると、自動的にボーンチェーンが追従するようになります。

  4. オペレーションコントロールツールバーの Chain Name フィールドでボーンチェーンの名前を変更します。

    オペレーションコントロールツールバーの Number Of Bones フィールドでボーンの数を変更することができます。

パラメータ

Transform

Translate

XYZ軸に沿って移動します。

Rotation

XYZ軸に沿って回転します。

Uniform Scale

3つの軸すべてに沿って均一にオブジェクトをスケールします。

Modify Pre-Transform

このメニューには、pre-transformの値を操作するオプションがあります。pre-transformとは、標準のトランスフォームパラメータよりも前に適用される内部的なトランスフォームのことです。これは、全体のトランスフォームを変更しないで、以下の移動、回転、スケールのパラメータ値のための参照のフレームを変更することができます。

Clean Transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータをデフォルト値に戻します。

Clean Translates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、移動パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Rotates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、回転パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Scales

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、スケールパラメータを(1, 1, 1)に設定します。

Extract Pre-transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータを設定してpre-transformを削除します。pre-transformに傾斜があると完全に削除できないことに注意してください。

Reset Pre-transform

これはパラメータを変更せずに完全にpre-transformを削除します。これは、移動、回転、スケールのパラメータがデフォルトの値でなければ、オブジェクトの全体のトランスフォームが変わります。

Keep Position When Parenting

オブジェクトが親子化されても、オブジェクトのトランスフォームパラメータを変更することで、現在のワールドポジションを保持します。

Child Compensation

オブジェクトをトランスフォームする時、その子のトランフォームパラメータを変更することで、その子の現行ワールドトランスフォームを保持します。

Enable Constraints

オブジェクトの Constraints Network を有効にします。

Constraints

Constraints Network CHOPのパス。 拘束を作成する方法も参照してください。

Tip

Constraintsドロップダウンボタンを使用することで、Constraintsシェルフツールのどれかをアクティブにすることができます。そのボタンを使用すると、パラメータエディタで選択されているノードから自動的に1番目のピックセッションが満たされます。

Note

オブジェクトのLookatとFollow Pathのパラメータは廃止されました。代わりにLook AtFollow Pathの拘束を使用してください。 これらのパラメータは、今のところ非表示にしているだけなので、そのノードのパラメータインターフェースを編集することで表示させることができます。

Bone

Rest Angles

Inverse Kinematicsソルバ用のボーンのX、Y、Z軸による回転の相対ウェイトを定義します。 これらの値は、ボーンの事前トランスフォームを基準にしています。 Rest Angle(静止角度)を定義した事前トランスフォーム回転値でオブジェクトビューアのBonesツールからボーンを作成した時には デフォルトは0です。

Bone Length

ボーンの長さを変更します。

Kinematic Solver

このボーンがクッキングしている回転の取得元となるCHOPノードを指定します。 これは、指定したCHOPにpath:rx、path:ry、path:rzという名前の3つのトラックがある必要があります。 “path”は、/obj接頭辞なしのこのボーンのフルパスのことです。 このパスは、opsubpath()エクスプレッション関数を使って取得することができます。

このパラメータがカスタムジオメトリを持たないボーン上で空っぽでない場合、ボーンの表示ジオメトリは、これが示すものとは異なります。

このページの残りのパラメータは、拘束付きソルバのどれかを使用したInverseKin CHOPによって生成されるソリューションにのみ影響を与えます。

Dampening

このボーンの角度が変化できる速さに影響を与えます。

Angle Range

このボーンが各軸で持つことができる最小および最大回転角度を指定します。 (IK w/Constraintsソルバのみが使用)

Damping Angle

各軸での回転が、指定した最小または最大の角度内に落ちるとき、ボーンの回転に減衰を適用します。 減衰は、計算される角度が角度の範囲からこの角度の値以内であるときに発生します。 (IK w/Constraintsソルバのみが使用)

Damping Rolloff

最小または最大の角度の減衰角度以内で回転が変化するのに応じて、減衰が増加する割合を指定します。 これは、減衰角度領域におけるリニアスロープ値を考慮することもできます。 (IK w/Constraintsソルバのみが使用)

Capture

Display Capture Region

/displaycaptureキャプチャ領域の表示を切り替えます。

Capture Region

Capture Region Center

ボーンの/ccrcenter[xyz]キャプチャ領域の中心の位置。オブジェクト空間内にある このco-ordinateに注意して下さい。また、Zコンポーネントは乗数として ボーンの長さを使うので、0.5はボーンに沿って半分の長さと同等です。

Capture Region Rotates

キャプチャ領域/ccrrotate[xyz]の回転。

Capture Region Scales

スケール係数。スケールは、ローカル参照フレーム軸の方向にボーンのローカル原点から実行されます。 /ccrscale[xyz]

Capture Top Height

/crtopheight中心から上半球までのキャプチャ領域の高さ。

Capture Top Cap

上半球/ccrtopcap[xyz]のX、Y、Z半径。

Capture Bot Height

中央の/ccrbotheightから下半球までの領域の高さ。

Capture Bot Cap

下半球/ccrbotcap[xyz]のX、Y、Z半径。

Deform Region

このタブにはキャプチャ領域と同様のパラメータが含まれていますが、これはキャプチャされたアニメーションと変形用に使うものです。 特に、スケール係数を使えば、アニメーション中にキャプチャ領域を萎縮や伸張することができます。

Capture Bone Length

キャプチャモードでのボーンの長さ。これは、ボーンがジオメトリをキャプチャするために使用されるボーンの長さです。

Note

キャプチャモードは、メインメニューの Edit ▸ Objects ▸ Bone Kinematic Override: Capture Pose を選択することで、有効にすることができます。

Capture Bone Translate

キャプチャモードでのボーンの移動。

Capture Bone Rotate

キャプチャモードでのボーンの回転角度。

Note

ボーン回転軸の順番は、XYZです。 TranslateとScaleのパラメータと一緒に回転すると、ワールド空間でのキャプチャの位置と向きでボーンを配置するトランスフォーメーションを形成します。 トランスフォーメーションの順番は、Scale、Rotate、Translateです。

Capture Bone Scale

キャプチャモードでのボーンのスケール。

Render

Display

このオブジェクトをビューポートで表示してレンダリングするかどうか。チェックボックスをオンにすれば、Houdiniは、このパラメータを使用します。 値を0にするとビューポートでオブジェクトが非表示になりレンダリングされず、1にするとオブジェクトが表示されてレンダリングされます。 チェックボックスをオフにすると、Houdiniはこの値を無視します。

Misc

Set Wireframe Color

指定したワイヤーカラーを使用します。

Wireframe Color

オブジェクトの表示カラー。

Viewport Selecting Enabled

オブジェクトがビューポートでピック可能になります。

Select Script

ビューポートでオブジェクトをピックした時に実行するスクリプト。Select Scriptを参照してください。

Cache Object Transform

一度Houdiniがオブジェクトトランスフォームを計算すると、それらをキャッシュ化します。これは、特にワールド空間位置の計算負荷が高いオブジェクト(例えば、Stickyオブジェクト)と長い親子チェーンの最後にあるオブジェクト(例えば、ボーン)に役に立ちます。 このオプションはStickyオブジェクトとBoneオブジェクトではデフォルトでオンになっています。

オブジェクトトランスフォームキャッシュのサイズを制御する方法に関しては、Houdini Preferencesウィンドウの OBJ Caching の章を参照してください。

See also

オブジェクトノード

  • Agent Cam

    カメラを作成してそれを群衆エージェントに取り付けます。

  • Alembic Archive

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)からオブジェクトをオブジェクトレベルにロードします。

  • Alembic Xform

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)のオブジェクトからトランスフォームのみをロードします。

  • Ambient Light

    無指向性の一定レベルのライトをシーン内(またはライトのマスク内)のすべてのサーフェスに追加します。

  • Auto Bone Chain Interface

    Auto Bone Chain Interfaceは、RiggingシェルフのIK from ObjectsツールとIK from Bonesツールで作成されます。

  • Blend

    複数入力オブジェクトのトランスフォーメーションを切替またはブレンドします。

  • Blend Sticky

    2つ以上のStickyオブジェクトのトランスフォーム間をブレンドしてトランスフォームを計算することで、ポリゴンサーフェス上の位置をブレンドすることができます。

  • Bone

    ボーンオブジェクトは手/足/腕のようなオブジェクトの階層を作成します。

  • Camera

    カメラからシーンを見て、その視点でレンダリングできます。

  • DOP Network

    ダイナミックシミュレーションを格納します。

  • Environment Light

    環境光はシーンの外部から背景照明を用意します。

  • Extract Transform

    2つのジオメトリの点の差分から変位量を取得します。

  • Fetch

    他のオブジェクトのトランスフォームをコピーして変位量を取得します。

  • Formation Crowd Example

    変化する編成のセットアップを説明した群衆サンプル

  • Fuzzy Logic Obstacle Avoidance Example

    このサンプルは、ファジィ論理コントローラにより実装されたエージェントの障害回避とパスの追従を示しています。

  • Fuzzy Logic State Transition Example

    このサンプルは、ファジィネットワークセットアップでステートのトランジション(遷移)がトリガーされる群衆のセットアップを示しています。

  • Geometry

    モデルを定義するジオメトリオペレータ(SOP)を格納します。

  • Groom Merge

    複数オブジェクトのグルームデータを1つのデータに結合します。

  • Guide Deform

    アニメーションスキンを使ってグルーミングカーブを動かします。

  • Guide Groom

    スキンジオメトリからガイドカーブを生成し、このノードに含まれている編集可能なSOPネットワークを使って、それらのカーブに対して細かい処理をします。

  • Guide Simulate

    入力ガイドに対して物理シミュレーションを実行します。

  • Hair Card Generate

    密集したヘアーカーブを、そのグルームのスタイルと形状を維持しつつポリゴンカードに変換します。

  • Hair Card Texture Example

    ヘアーカード用テクスチャの作成方法を示したサンプル。

  • Hair Generate

    スキンジオメトリとガイドカーブからヘアーを生成します。

  • Handle

    ボーンを制御するIKツールです。

  • Indirect Light

    間接光はシーン内の他のオブジェクトから反射した照明を生成します。

  • Instance

    インスタンスオブジェクトは他のジオメトリ、ライト、サブネットワークでさえもインスタンス化します。

  • LOP Import

    LOPノード内のUSDプリミティブからトランスフォームデータを取り込みます。

  • LOP Import Camera

    LOPノードからUSD Camera Primを取り込みます。

  • Labs Fire Presets

    たいまつや小さい炎や1メートル級のサイズまでの色々なサイズのプリセットを使って、迅速に炎のシミュレーションを生成してレンダリングします。

  • Labs Impostor Camera Rig

    このOBJは、Impostor Texture ROPで使用するカメラリグをセットアップします。

  • Labs LOD Hierarchy

    LOD階層を作成してFBXとしてエクスポートします。

  • Light

    シーン内の他のオブジェクトに光を当てます。

  • Light template

    組み込みレンダリングプロパティがない非常に限られたライトです。これは、ユーザ自身で必要なプロパティを選択して独自のライトを作成するときのみ使います。

  • Microphone

    Spatial Audio CHOP用にリスニングポイントを指定します。

  • Mocap Acclaim

    Acclaimモーションキャプチャーをインポートします。

  • Mocap Biped 1

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 2

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 3

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Null

    シーンの位置決め、通常は親子関係を設定するのに使います。このオブジェクトはレンダリングされません。

  • Path

    方向付き曲線(パス)を作成します。

  • PathCV

    Pathオブジェクトを使って制御頂点を作成します。

  • Python Script

    Python Scriptオブジェクトは、モデリングしたオブジェクトを定義するジオメトリオペレータ(SOP)用のコンテナです。

  • Ragdoll Run Example

    単純なラグドールのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Reference Image

    絵を定義するコンポジットノード(COP2)用コンテナ。

  • Rivet

    オブジェクトサーフェスに鋲を作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Simple Biped

    フルコントロール付きのシンプルで効率的なアニメーションリグ。

  • Simple Female

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な女性キャラクタアニメーションのリグ。

  • Simple Male

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な男性キャラクタアニメーションのリグ

  • Sound

    Spatial Audio CHOPで使う音声放出ポイントを定義します。

  • Stadium Crowds Example

    スタジアムのセットアップ方法を示した群衆サンプル。

  • Stereo Camera Rig

    シーン内のゼロ視差設定平面と軸違いレンズ間の距離を制御するパラメータを用意しています。

  • Stereo Camera Template

    デジタルアセットとしてより機能的なステレオカメラリグが構築できる機能を提供しています。

  • Sticky

    サーフェスのUVに基づいて粘着オブジェクトを作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Street Crowd Example

    2つのエージェントグループを使ったストリートのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Subnet

    オブジェクト用のコンテナです。

  • Switcher

    他のカメラからのビューに切り替えます。

  • TOP Network

    TOP Networkオペレータには、タスクを実行するオブジェクトレベルのノードを格納します。

  • VR Camera

    VR画像のレンダリングに対応したカメラ。

  • Viewport Isolator

    ビューポート毎に独立した制御が選択できるPython Script HDA。

  • glTF

  • オブジェクトノード

    オブジェクトノードはシーン内で、キャラクタ、ジオメトリオブジェクト、ライト、カメラなどのオブジェクトを表示します。

  • 共通オブジェクトパラメータ

    共通オブジェクトパラメータについて。