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Quick Materialでは、アーティストがシーンで使用できる簡単なPBRマテリアルが提供されます。 Quick Materialは、Material Library内でVOPノードを使用してマテリアルを構築するわけでなくて、Houdiniに同梱されているUSDファイルとして存在しています。 これらのUSDファイルがシーンで参照され、そして、それらのUSDファイルにはシェーダとユーザインターフェースの両方が含まれています。

この方法にはいくつかメリットがあります:

マテリアル

説明

Quick Surface Material

MaterialX Standard Surfaceモデルを使用します。 UsdMaterialXをサポートする任意のレンダラーで使用できます。

Quick Cloud Material

周囲に構築された雲をレンダリングするためのマテリアル。 現時点ではKarmaのみですが、今後のリリースではQuick Surface Materialのようにレンダラーに依存しなくなる可能性があります。

Quick Surface Material

  • MaterialX Standard SurfaceおよびPBR Texture SetをベースとするPBRマテリアルが提供されます。

  • パラメータ、テクスチャマップ、およびPrimvarが乗算されます。

  • テクスチャマップは内部でMtlX Imageを使用しています。 各シグネチャは、対応するパラメータに基づいて事前設定されています。 ラフネスやメタルネスなどの浮動小数点パラメータはfloatマップを使用し、カラーパラメータはcolor3テクスチャを必要とします。

  • 法線マップは、Rawで読み込まれたvector3画像であり、バンプ/ディスプレイスメントはfloatテクスチャです。

  • ほとんどのパラメータはOptixデバイスによるシェーダの再コンパイルをトリガーしませんが、シェーダコンパイルが予期せず発生することがあります。

  • UV投影がデフォルトですが、このノードはTriplanar Projection(三平面投影)にも対応しています。これは、各軸で同じマップを投影します。

  • テクスチャマップパラメータの横にあるボタンをクリックすると、COPパターンでそのパラメータを駆動する、生成用のCOP Networkが作成されます。 USD ROPがUSDファイルをディスクに書き出すと、これらは自動的にEXR画像として保存されます。 既にテクスチャマップがある場合は、そのマップがあらかじめ含まれたFile COPがセットアップされ、これによってマップの画像処理をいくらか行なえます。

Quick Cloud Material

  • Karma Cloud Material Builderに似たKarma Pyro Shaderをベースにしたシンプルな雲のマテリアルが提供されます。

  • densityフィールドは、デフォルトで雲のボリュームに使用されます。

  • Multiscatterは、雲の見栄えを良くする鍵です。Volume Limitには、適切な値を提供するエクスプレッションが自動的に設定されています。

Quick Materialの使い方

Quick MaterialはTabメニューから作成できます。 その後マテリアルは、Assign MaterialMaterial Linkerなど利用可能なマテリアル割り当てノードのいずれかを使用して割り当てることができます。 ただし、より便利なオプションも他に2つあります。

To...Do this

シンプルなQuick Material

  1. Quick Surface Material ノードをシーンに追加します。

  2. ノードをビューポートのジオメトリにドラッグします。

  3. ポップアップウィンドウが表示されたら、マテリアルを割り当てるPrimを指定します。

Component Builder

  1. 新しいComponent Builderセットアップを作成するか、Component Material LOPを作成します。

  2. Add Quick Materialメニューをクリックし、Quick Materialの1つを選択します。

  3. ノードがComponent Materialノードの2番目の入力に挿入されます。

Tip

Add Quick Materialメニューは、各割り当てのマテリアルパスの横にもあります。これにより、Quick Materialは上流に挿入されますが、Primパスも自動的にチャンネル参照されます。

Material Linker

  1. Material Linker LOPを作成します。

  2. マテリアルリストの上で、 Add Quick Materialメニューをクリックし、Quick Materialの1つを選択します。

  3. Material Linkerは指定されたQuick Materialを参照し、Edit Material PropertiesノードをLinkerノードに追加します。

上級

  • 各Quick Materialは、独自のクラスプリミティブから自動的に継承します。 これにより、Scene Graph Treeから間接の編集がセットアップされ、Quick Materialのすべてのインスタンスに変更が伝搬されます。

  • Quick Materialはグローバルなクラスからも継承し、Quick Surface MaterialまたはQuick Cloud Materialのすべてのインスタンスに影響します。

  • インターフェースがMaterial Libraryによって自動的に作成されます。 インターフェースがEdit Material Propertiesノードに表示される時にコントロールパラメータを必要としないパラメータについては、パラメータタグsidefx::shader_makecontrolparmを0に設定します。

  • 技術的には、Edit Material Networkを使用してこれらのマテリアルを変更できますが、それを行なうと、このページの冒頭に示したメリットの多くが失われます。

SolarisとKarma

USD

ジオメトリ

  • SOP Geometry I/O

    HoudiniがSOPジオメトリをUSDに変換する方法、その工程を制御する方法の詳細。

  • Component Builder

    Component Builderツールは、マテリアル、バリアント、ペイロード、レイヤをサポートし、SOPからUSDモデルを作成するためのネットワークスニペットを配置します。

レイアウト

  • Stage Manager

    Solarisステージを効率的に扱う方法。

  • Editノード

    ビューア内でインタラクティブにPrimsをトランスフォームさせます。物理衝突を使用して、プロップを現実的に配置することができます。

  • Layoutノード

    インスタンス化されたUSDアセットをシーンに取り込むツールが備わっています。個々にコンポーネントを配置したり、カスタマイズ可能なブラシを使って色々な方法でコンポーネントをペイント/スキャッターしたり、既存のインスタンスを編集することができます。

  • カスタムレイアウトブラシ

    Layout LOPの挙動をカスタマイズして利用可能なレイアウトブラシデジタルアセットの作成方法。

ルック開発

  • MaterialX

    HoudiniにはMaterialXシェーダノードに呼応させたVOPノードが用意されています。これらのノードを使用してシェーダネットワークを構築したり、既存のMaterialXベースのシェーダをインポートすることで、(HoudiniのUSDレンダラーの)KarmaでMaterialXシェーダノードを利用することができます。

  • UDIMパス

    テクスチャ空間の異なるタイルを、それぞれ別の解像度で、異なるテクスチャファイルにエンコードすることができます。その後、kaiju.exrといったテクスチャファイル名を指定すると、Houdiniがロード時にそのトークンを特定のタイルアドレスに置き換えてくれます。

  • シェーダ変換フレームワーク

    シェーダノードのUSDプリミティブへの変換を含む、Solarisシェーディングフレームについて説明しています。

Karmaユーザガイド

Karmaの基本とワークフロー