Houdini 19.5 キャラクタ KineFX

スケルトンの扱い方

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KineFXスケルトンの紹介

KineFXでは、すべてが SOPポイント です。 ポイントのワールドトランスフォームは、 ポジション + 3×3変換行列(移動, 回転, スケール) で定義されます。

ポイントにtransformアトリビュートとnameアトリビュートが含まれていれば、そのポイントは ジョイント になります。

KineFXの階層または スケルトン は、 ポリゴンライン で繋がったポイントで表現されます。 階層内のジョイントの親子関係は、 頂点順 で決定されます。 そのため、階層を走査する際に ポイント順が考慮されるわけではありません

ゼロからスケルトンを作成してオブジェクトレベルからそのスケルトンを取り込んだり、または、他のDCCパッケージからスケルトンをインポートすることができます。

KineFXのスケルトン vs. オブジェクトレベルのスケルトン

KineFXは、 ボーンベース のオブジェクトレベルのリギングツールとは違って、 ジョイントベース のシステムなのでHoudiniの群衆と同様です。

オブジェクトレベルで見られるボーンとジオメトリレベルのSOPスケルトンのポイントとの主な違いをいくつか以下に挙げます:

  • ボーンは長さを持ちます。 それに対して、ジョイントは親からのオフセットができるように ローカル空間 の変換だけを考慮します。

  • ボーンの向きは固定されています。 つまり、ボーンの子は、親の長さで指定された距離だけ常に-Z方向にオフセットされます。

  • ボーンはスケール補正に対応していません。 これが原因で、Squash-and-Stretch(潰しと伸ばし)アニメーションパイプラインが非常に扱いにくくなり、パフォーマンスに影響します。

  • キャプチャ(スキン)の変形はボーン自体によって駆動されません。 代わりにそのような変形はボーンオブジェクト内のCapture Region SOPで駆動されます。 この Capture Region SOP のキャプチャポーズとオブジェクトレベルのスキンの変形を駆動させる現行ポーズとで違いがあります。

  • オブジェクトレベルのキャプチャポーズはスキンに付着します。 つまり、スケルトンのパーツを削除した途端にスキンが壊れてしまいます。その一方でSOPスケルトンの場合、キャプチャポーズはJoint Deform SOPの2番目の入力で定義します。つまり、ジオメトリの再キャプチャ(再スキン)する必要なくSOPキャプチャポーズを 変更 することができます。 例えば、スケルトンのジョイントの向きに変更を加えたり、キャラクタのピボットを調整することができるものの、それによってスキンに影響が及ぶことはありません。

スケルトンの作成

スケルトン操作の基本とホットキー

スケルトン操作状態でジョイントを描画する時は、以下の情報を覚えてください。

ホットキー または 操作

アクション

F

Create モードと Modify モードを切り替えます。

Createモードの状態で何もない空間をクリック

新しいジョイントが作成されます。

Createモードの状態で何もない空間を⇧ Shiftクリック

親子化されていない浮いたジョイントが作成されます。

Modifyモードの状態でジョイントをクリックまたはクリック

ジョイントが選択されます。

Createモードの状態でジョイントをクリックまたはクリック

クリックしたジョイントを親にして新しいジョイントを作成します。

ジョイントをダブルクリック

クリックしたジョイントとそのジョイントチェーン内のジョイントすべてが選択されます。

Sを押しながらドラッグ

ジョイントを矩形選択します。

ジョイントを⇧ Shiftクリック

そのジョイントが選択グループに追加されます。

ジョイントを⌃ Ctrlクリック

そのジョイントが選択グループから削除されます。

ジョイントのリンクまたはポリライン(ジオメトリ)を⇧ Shift + ⌃ Ctrlクリック

既存のジョイント間に新しいジョイントが追加されます。実質的には、そのポリラインを半分に分割します。

Delete

選択したジョイントが削除され、その子ジョイントはそのジョイントの元の親ジョイントの子になります。

⇧ Shift + Delete

選択したジョイントが削除されますが、その子ジョイントはそのジョイントの元の親ジョイントの子に なりません

Tweakモードの状態でジョイントをドラッグ

ジョイントとその子ジョイントを移動させます。

Tweakモードの状態でジョイントを⇧ Shiftドラッグ

ジョイントを移動させますが、その子ジョイントは移動させません。

Tweakモードの状態で Child Compensate を有効にしてジョイントをドラッグ

ジョイントを移動させますが、その子ジョイントは移動させません。

Tweakモードの状態で Child Compensate を有効にしてジョイントを⇧ Shiftドラッグ

ジョイントとその子ジョイントを移動させます。

Tweakモードの状態でポリラインを⇧ Shiftドラッグ

ポリラインとその親/子のジョイントペアが捻じれたり、回転します。

Tweakモードの状態でポリラインを⌃ Ctrlドラッグ

親ジョイントをピボットとして使用してそのポリラインが回転します。これを別名 トラックボール 回転と呼びます。

Tweakモードの状態でポリラインを⌃ Ctrl + ⇧ Shiftドラッグ

既存のカーブを軸にポリラインが回転します。

⎋ Esc

スケルトン状態から抜けます。

スケルトンの描画

  1. ネットワークエディタ 内に Skeleton SOPノードを配置します。

  2. キャラクタのジオメトリノードのテンプレートフラグを有効にして、 Skeleton SOP を選択してから、その Skeleton SOP のディスプレイフラグを有効にします。

    これでスケルトンを描画中にキャラクタのジオメトリを表示できるようになります。

    例: 初期のSkeleton SOPノードネットワーク

    Tip

    テンプレートフラグを有効にしたキャラクタジオメトリのビューポート内での表示方法は、 Display Options ウィンドウを開いて(Dを押します)、 Set display options for > Display Template Model Geometry を選択してから Draw モードを設定することで変更可能です。 Smooth Shaded または Smooth Wire Shaded のどれかのモードを推奨します。

  3. その新しく追加した Skeleton SOP を選択して、マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押します。

    これでスケルトン操作 状態 になります。

    この状態になると、Skeltonツールバー、メニュー、ホットキーにアクセスすることができます。

    例: Skeletonツールバーと右クリックポップアップメニューを表示したスケルトン状態
  4. Skeletonツールバーでは、以下のどれかの操作を行ないます:

    • Joint Placement > Freehand を選択します。

      例: SkeltonツールバーのFreehandオプション
      例: ジョイントの自由描画
    • Joint Placement > View Based を選択します。

      例: SkeltonツールバーのView Placedオプション

      推奨

      この View Based ジョイント配置モードで作業する時は、キャラクタを中央で分ける正投影ビュー(例えば、Rightビュー)に切り替えると良いでしょう。

      例: 特定のビュー平面上でのジョイントの描画
      例: その結果のジョイントチェーン
    • Joint Placement > Surface を選択します。

      例: SkeltonツールバーのSurfaceオプション
      例: サーフェスに沿ったジョイントの描画
  5. 必要に応じて他のツールバーオプションを設定します。

  6. ジョイントの描画を始める準備ができたら、 Mode ドロップダウンリストから Create を選択、または、Enterを押します。

    Tip

    Enterは、 ModeModifyCreate を切り替えます。

これでビューポート内でジョイントチェーンを描画できるようになりました。

Construction Plane上でのスケルトンの描画

  1. ネットワークエディタ 内に Skeleton SOPノードを配置します。

  2. キャラクタのジオメトリノードのテンプレートフラグを有効にして、 Skeleton SOP を選択してから、その Skeleton SOP のディスプレイフラグを有効にします。

    これでスケルトンを描画中にキャラクタのジオメトリを表示できるようになります。

    Tip

    テンプレートフラグを有効にしたキャラクタジオメトリのビューポート内での表示方法は、 Display Options ウィンドウを開いて(Dを押します)、 Set display options for > Display Template Model Geometry を選択してから Draw モードを設定することで変更可能です。 Smooth Shaded または Smooth Wire Shaded のどれかのモードを推奨します。

  3. マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押します。

    これでスケルトン操作 状態 になります。

    この状態になると、Skeltonツールバー、メニュー、ホットキーにアクセスすることができます。

    例: Skeletonツールバーと右クリックポップアップメニューを表示したスケルトン状態
  4. ビューポート内にConstruction Planeを表示します。

    例: ビューポート内のConstruction Plane
  5. Construction Planeハンドル上でクリックして、あなたが設定したい方法でConstruction Planeの向きを決めます。

    例: Construction Planeの法線の整列オプション

    例えば、 Align normal with world X axis オプションを選択します。

    Construction Planeの向きがX軸に垂直になります。

    例: 新しいConstruction Planeの整列
  6. Skeletonツールバーで、 Joint Placement > Freehand を選択します。

    例: SkeltonツールバーのFreehandオプション
  7. 必要に応じて他のツールバーオプションを設定します。

  8. ジョイントを描画します。

    描画するジョイントチェーンはConstruction Planeに自動的にスナップします。

    例: Construction Planeにスナップするジョイント

ジョイントの向きの変更

階層内のジョイントの向きを変更したい理由が色々考えられます。 例えば、ジョイントの回転がおかしいモーションキャプチャスケルトンを扱った場合、ゼロからスケルトンを構築した時に腕が良い角度で曲がるようにしたい場合、スケルトンに何かを追加したり削除した時にジョイントの角度がズレてしまった場合です。

どのような理由であれ、KineFXにはジョイントの向きを扱うためのツールやメソッドがいくつか用意されています。以下のセクションでは3つの例だけを挙げています。

ジョイントの向きの自動変更

単純なジョイントチェーンだと、 Orient Joints SOPノードを使用することで、それらのジョイントの向きを自動的に変更することができます。

例: 向きを変更したいジョイント
  1. Orient Joints SOP ノードを配置します。

  2. スケルトンの出力を Orient Joints SOP の入力に接続します。

  3. パラメータエディタ で、向きを決める Reference Vector を指定します。

    例: 参照ベクトルにX軸を指定

    これは、ジョイントのどの軸の向きを変更するのか決めます。 例えば、ジョイントチェーン内のジョイントのX軸が子ジョイントの方向を向くようにしたいのであれば、 Reference Vector(1,0,0) を指定します。

ジョイントチェーン内のジョイントの指定した Reference Vector の向きが自動的に変更されます。

例: ジョイントのX軸がジョイントチェーンに向くようになりました

Orientation Pickingを使ったジョイントの向きの変更

HoudiniにはOrientation Pickingという便利な小さなモードがあって、主軸と副軸をジョイントに簡単に割り当てることができます。

スケルトンを作成、または、ジョイントを追加する時は Skeleton SOPノードのOrientation Pickingモードを、リターゲットをクリーンアップする時は Rig Pose SOPノードのOrientation Pickingモードを使用します。

  1. ネットワークエディタ で、 Skeleton SOP ノードまたは Rig Pose SOP ノードを選択します。

  2. マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押すと、その Skeleton SOP または Rig Pose SOPのノードの操作 状態 に切り替わります。

  3. 向きを変更したいジョイントをズームインします。

    例: 向きを変更したいRig Poseジョイント
    例: ジョイントの元々の回転の挙動
  4. 向きを変更したいジョイントを選択して;を押すと、Orientation Pickingモードになります。

    マニピュレータハンドルがOrientation Pickerハンドルに変わります。

    例: Orientation Pickerハンドル
  5. 以下の操作をします:

    • 主軸 にしたい軸を⌃ Ctrlクリックします。これがジョイントの回転 基準 となるメインの軸です。例えば、X軸です。

      軸ハンドル先端がボックス形状からピラミッド形状に変わります。

      例: 選択した主軸によるOrientation Picker
    • (オプション) 副軸 にしたい軸をクリックします。例えば、Y軸です。

    • 現在向きを調整しているジョイントから上流にあるエッジまたはポリラインをクリックします。

    これで、あなたが定義した新しい主軸と副軸を使ってジョイントの向きが変更されたはずです。

    例: 向きが変更されたRig Poseジョイント

    このテクニックによって、肘と膝のジョイントが非常に良い向きに変更されます。

    例: Orientation Picking後のジョイントの新しい回転の挙動
  6. ;を押してOrientation Pickingモードから抜けます。

Tip

Skeleton SOP , Rig Doctor SOP , Rig Pose SOP のノード外でスケルトンを表示させたいのであれば、 Visualize Rig SOPノードを使用すると良いでしょう。

Construction Planeを使用したジョイントの向きの変更

Construction Planeを使用してジョイントチェーンのジョイント回転軸を調整することができます。

このサンプルでは、二足歩行の腕の肘の軸の向きを変更します。

  1. ネットワークエディタ で、 Skeleton SOP ノードを選択します。

  2. マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押すと、その Skeleton SOP ノードの操作 状態 に切り替わります。

  3. 向きを変更したいジョイントをズームインします。例えば、肘のジョイントを変更します。

    例: ジョイントチェーンの元々の向き
  4. Construction Planeを表示します。

    例: ビューポート内のスケルトンとConstruction Plane
  5. 向きを変更したいジョイントが存在するジョイントチェーン内のすべてのメインジョイントを選択します。 例えば、向きを変更したいジョイントが肘だった場合は、肩、肘、手のジョイントを選択します。

    例: Construction Planeを使って向きを変更する前のジョイント
  6. Construction Planeをクリックして表示されるポップアップメニューから Orient Construction Plane to Selection を選択します。

    例: Orient Construction Plane to Selectionポップアップメニューアイテム

    Construction Plane自体が、選択したジョイントの方向を向きます。

    例: Construction Planeの新しい向き
  7. ジョイントチェーンの中で、向きを変更したいジョイントを選択します。この例では、肘ジョイントを選択します。

    例: Construction Planeを使って向きを変更する前の肘ジョイント
  8. Construction Planeをクリックして表示されるポップアップメニューから Snap Selection to Construction Plane を選択します。

    例: Snap Selection to Construction Planeポップアップメニューアイテム

    これでジョイントチェーン内のジョイントの向きが良くなったはずです。

    このテクニックによって、肘と膝のジョイントが非常に良い向きに変更されます。

    例: Construction Planeにスナップさせた後の肘の新しい回転の挙動

スケルトンのミラー化

  1. 片側だけスケルトンを描画します。

    スケルトンの描画方法の手順に関しては、スケルトンの描画またはConstruction Plane上でのスケルトンの描画を参照してください。

    別の方法として、ミラー化したいスケルトンが既にある場合、 維持したくない 片側のスケルトンのジョイントを削除します。

  2. ビューポート内にConstruction Planeを表示します。

    例: ビューポート内のConstruction Plane
  3. Construction Planeをクリックして表示されるポップアップメニューから Align normal with world X axis を選択します。

    例: Align normal with world X axisポップアップメニューアイテム

    Construction Planeの向きがX軸に対して垂直になります。

    例: 新しいConstruction Planeの向き
  4. スケルトンからミラーの中心軸となるジョイント(二足歩行や四足歩行の場合だと、背骨ジョイントがこれに該当します)を選択します。

  5. スケルトンをクリックして表示されるポップアップメニューから Snap Selection to Construction Plane を選択します。

    例: Snap Selection to Construction Planeポップアップメニューアイテム
    例: キャラクタのジョイントをConstruction Planeにスナップさせる前と後
  6. Skeleton Mirror SOPノードを作成します。

  7. Skeleton SOP の出力を Skeleton Mirror SOP の入力に接続します。

  8. キャラクタのジオメトリノードのテンプレートフラグを有効にして、 Skeleton Mirror SOP を選択してから、その Skeleton Mirror SOP のディスプレイフラグを有効にしてください。

    例: ネットワークエディタ内のSkeleton Mirror SOPノード

    これでスケルトンをミラー化しつつキャラクタのジオメトリを表示させることができます。

    Tip

    テンプレートフラグを有効にしたキャラクタジオメトリのビューポート内での表示方法は、 Display Options ウィンドウを開いて(Dを押します)、 Set display options for > Display Template Model Geometry を選択してから Draw モードを設定することで変更可能です。 Smooth Shaded または Smooth Wire Shaded のどれかのモードを推奨します。

  9. パラメータエディタGroup パラメータの矢印選択アイコンをクリックし、ビューポート内でミラー化したいジョイントを⇧ Shiftクリックですべて選択(例えば、すべての手足のジョイント)してからEnterを押します。

    例: ビューポート内で選択したミラー化するジョイント

    選択したジョイントが Group フィールドに追加されます。これらのジョイントをこれからミラー化します。

    例: Groupパラメータフィールド
    例: Skeleton Mirror SOPの初期の結果
    例: Skeleton Mirror SOPの初期の結果
  10. Mirroring Style を選択します。

    このパラメータは、選択したジョイントのトランスフォームを新しくミラー化されるジョイントに転写する方法を決めます。

    • 入力のトランスフォームを回転させてジョイントをミラー化したい場合は By Rotation を選択します。 このモードはアニメーションの移動を反転させるので、下流のポージングはFK回転だけしか実行できないようになります。 FK回転のみを使ってスケルトンのポージングをして、マイナスのジョイントスケールが不要である場合には、このモードが役に立ちます。

    • 入力のトランスフォームをマイナスでスケールさせることでジョイントをミラー化したい場合は By Scale を選択します。 下流のポージングは回転と移動の両方でミラー化することができるようになります。 ただし、すべてのトランスフォームがマイナスでスケールされます。 そのため、この方法だと、スケルトンをゲームエンジンや他のDCCにエクスポートする際に問題が起こり得ます。

  11. 必要に応じて Skeleton Mirror SOP の他のパラメータを調整します。

スケルトンのブレンド

Skeleton Blend SOPノードを使用することで、2つのアニメーションスケルトン間で(全体的または部分的に)トランスフォームをブレンドすることができます。 これは、疎らな階層を密な階層にブレンド、または、密な階層を疎らな階層にブレンドする必要がある時に役立ちます。

以下の例では、アニメーションする二足歩行の上半身をアニメーションする二足歩行の全身にブレンドし、そのキャラクタのスケルトン変形を維持して、さらにブレンド量を増減させていきます。

How-to

  1. KineFxインポート系ノードを使用して、アニメーションスケルトンを取り込みます。

    異なるデータタイプをSOPsに取り込む方法の手順に関しては、アニメーションとキャラクタデータをKineFXに取り込む方法を参照してください。

    この例では、1体のFBXキャラクタを取り込んでから、 Delete Joints SOPを使ってその階層から一部の階層を取り出します。

    例: ネットワークエディタのアニメーション入力
    例: ビューポート内のアニメーションスケルトン
  2. Skeleton Blend SOP ノードと Joint Deform SOPノードを配置します。

  3. 以下の操作を行ないます:

    • 1つ目 のKineFXインポート系ノードのアニメーションポーズ出力(3番目の出力)を Skeleton Blend SOP の1番目の入力に接続します。

    • 2つ目 のKineFXインポート系ノードのアニメーションポーズ出力(3番目の出力)を Skeleton Blend SOP の2番目の入力に接続します。

    • Skeleton Blend SOP の出力を Joint Deform SOP ノードの入力に接続します。

    この例では、 FBX Character Import SOPノードのアニメーションポーズ出力(3番目の出力)を Skeleton Blend SOP の1番目の入力に接続してから、 Delete Joints SOP の出力を Skeleton Blend SOP の2番目の入力に接続します。さらに2個のRig Pose SOPノードをネットワークに追加して、それら2つの異なる入力をアニメーションさせます。

    例: ネットワークエディタのSkeleton Blend SOP
  4. Skeleton Blend SOP を選択してから、 パラメータエディタ でパラメータ設定を調整します。

    Skeleton Blend SOPGroup パラメータでは、ブレンドさせるジョイントを選択することができます。

    Bias Mode パラメータでは、 Bias パラメータをブレンドでどのように活用するのかを選択することができます。 3つのモードから選択することができます:

    • Manual モードは、通常の方法で入力1の上に入力2をブレンドし、 Bias パラメータは出力トランスフォームに対するブレンドの影響力を調整します。例えば、 Bias が0.5なら、出力トランスフォームは入力2のスケルトンアニメーションの50%を使用することを意味します。

    • Set From Attribute モードは、上流ノードからアトリビュートを探して Bias パラメータを オーバーライド してから、出力トランスフォームに対するブレンドの影響力を設定します。このアトリビュートは Bias Attribute パラメータで指定することができます。このモードはポイント単位でのブレンドにも対応しています。

    • Scale From Attribute モードは、上流ノードからアトリビュートを探して Bias パラメータに対する 乗数 値を用意します。このアトリビュートは Bias Attribute パラメータで指定することができます。 Bias パラメータとこのアトリビュートによるスケールバイアス値を使用することで、出力トランスフォームに対するブレンドの影響力を調整することができます。このモードはポイント単位でのブレンドにも対応しています。

    他にも、ローカル空間( World Space をオフ)またはワールド空間( World Space をオフ)のどちらでブレンドするのか選択することができます。

    Note

    アニメーションスケルトンをワールド空間でブレンドする場合、ブレンドオペレーションを使用する前にそれらのスケルトンが同じワールド空間にある必要があります。

    例: Skeleton Blend SOPのパラメータ設定
    例: 各入力のアニメーション
    例: Skeletonをブレンドした結果

ポリゴンラインをジョイントチェーンに変換

Skeleton SOPまたは Rig Doctor SOPを使用すれば、独自にスケルトンジョイントを描画できるだけでなく、SOPポリゴンラインを ジョイントチェーン に変換することもできます。

How-to

  1. ネットワークエディタ でポリゴンラインを生成するSOPノードを配置します。

    例えば、 Line SOPノードを配置します。

    例: KineFXリグネットワークの開始点としてのLine SOP
  2. 配置したばかりの新しいジオメトリSOPノードを選択してから、マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押します。

    これでビューポート内でジオメトリオブジェクトを表示できるようになりました。

    例えば、ジオメトリとしてポリゴンラインセグメントやカーブが表示されます。

    例: ビューポート内のポリゴンライン入力
  3. パラメータエディタ で、ジオメトリのプロパティを調整します。例えば、ポイント数や線の長さ。

    ジオメトリ内の各ポイントは、スケルトンの ジョイント になります。

  4. ネットワークエディタSkeleton SOP または Rig Doctor SOP を配置します。

  5. ジオメトリの出力を Skeleton SOP または Rig Doctor SOP の入力に接続します。

    例: ネットワークエディタのRig Doctor SOPとSkeleton SOP

    これらのノードは、ジオメトリのポイントに対してトランスフォームを初期化し、有効な名前を付けます。 KineFXで有効な階層には、有効なポイント名が必須です。

    例: Rig Doctor SOPとSkeleton SOPのパラメータを並べました

これで、ビューポート内に新しいKineFXスケルトンを表示することができました。

例: Rig Doctor SOPとSkeleton SOPで生成されたジョイントチェーンを並べました

Tip

Skeleton SOP , Rig Doctor SOP のノード外でジョイントチェーンを表示させたいのであれば、 Visualize Rig SOPノードを使用すると良いでしょう。

取り込んだスキンキャラクタに新しいジョイントを追加する

以下のノードを使用すれば、KineFXに 取り込まれた キャラクタのスケルトンに新しいジョイントを追加したり、キャラクタの 既存の キャプチャ(スキン)にそれらの新しいジョイントを追加したり、新しいジョイントに新しいキャプチャウェイトをペイントすることができます:

  • Skeleton SOPは、アニメーションスケルトンに新しいジョイントを追加することができます。

  • Joint Capture Proximity SOPは、既存のキャプチャに新しいジョイントを追加することができます。

  • Capture Layer Paint SOPは、新しいジョイントに新しいキャプチャウェイトをペイントすることができます。

例: Joint Capture Proximity KineFXネットワーク

How-to

  1. Skeleton SOP ノードを作成します。

  2. KineFXインポート系ノードのアニメーションスケルトン出力(3番目の出力)を Skeleton SOP ノードの入力に接続します。

  3. Skeleton SOP ノードを選択して、マウスカーソルをビューポート内に移動させてからEnterを押します。

    これでスケルトン操作状態になります。

    このノードは、キャラクタに新しいジョイントを追加して、それらのジョイントをキャプチャの一部にすることができます。

    しかし、これらのジョイントはキャプチャ ウェイト を持たない限りキャプチャを駆動させることはできません。 Capture Layer Paint SOP を使用してキャプチャウェイトを追加することになります。

  4. Joint Capture Proximity SOP を配置します。

    このノードは、 Skeleton SOP で作成された新しいジョイントをキャラクタのキャプチャに追加します。

  5. 以下の操作を行ないます:

    • KineFXインポート系ノードのRestジオメトリ出力(1番目の出力)を Joint Capture Proximity SOP ノードのキャプチャするジオメトリ入力(1番目の入力)に接続します。

    • Skeleton SOP ノードの出力を Joint Capture Proximity SOP ノードの追加キャプチャ領域入力(2番目の入力)に接続します。

  6. Capture Layer Paint SOP を配置します。

    このノードは、キャプチャウェイトを新しいジョイントに割り当てることができます。

  7. 以下の操作を行ないます:

    • Joint Capture Proximity SOP ノードの出力を Capture Layer Paint SOP のレイヤーペイントをキャプチャするジオメトリ入力(1番目の入力)に接続します。

    • Skeleton SOP ノード(ポージング用途なら Rig Pose SOP )の出力を Capture Layer Paint SOP の交差ジオメトリ入力(2番目の入力)に接続します。

    • Joint Capture Proximity SOP の出力を Joint Deform SOP の入力に接続します。

  8. Joint Capture Proximity SOP のディスプレイフラグを有効にしてから、 Capture Layer Paint SOP を選択します。

  9. ビューポート内で、新しいジョイントのキャプチャウェイトをペイントします。

これで新しいジョイントがキャラクタのキャプチャに影響を与えるようになったはずです。

KineFX

プロシージャルリギング

互換性

アニメーションのリターゲット

ペイン