Houdini 21.0 SolarisとKarma

Karma Texture Baker

ジオメトリ、シェーダ、ライティングの情報をテクスチャマップに転送します。

On this page

テクスチャベイクは、ゲームエンジンと組み合わせて使用されることが多いですが、コンピュータリソースが限られていたり、レンダリング時間が重要な状況でも使用します。 この考え方は、あるモデルから別のモデルにライティング、シェーダ、ジオメトリの情報を転送することです。 典型的には、高解像度オブジェクトのディテールを低解像度バージョンの同一オブジェクトに投影して、表面構造とライティング情報を再現します。 もう1つの非常によく使われる手法は、アンビエントオクルージョンや高度なシェーダーネットワークなどの計算負荷の高い、または、非常に複雑なシェーディングとライトのセットアップをベイクすることです。

Note

HoudiniのKarma Texture Baker LOPはKarma CPU 専用 ですが、 アンビエントオクルージョンや曲率などの特定のAOVの作成にはGPUを使用します。 このTexture Bakerには、Intel OIDNとNVIDIA OptiXのデノイザのインインスタンスも組み込まれています。

AOVタイプ

Texture Bakerは、様々なAOVをレンダリングすることができ、各タイプの違いを理解することが重要です。 Images タブには、主に3つのカテゴリがあります。

  • Texture Maps タブでは、高解像度メッシュのジオメトリサーフェスのトポロジからAOVを生成します。 そこには、様々な種類の法線、アンビエントオクルージョン、曲率のオプションがあります。 このページの下部では、その様々なテクスチャマップのタイプについて記載があります。

  • Shader Values タブのAOVsは、base colormetalnessなどのシェーダのチャンネルを出力します。

  • Lighting タブでは、シーンのライティング状況を格納するAOVsがあり、この情報をbeautyindirect_diffuseなどのパスに分割することができます。

Tip

以下のマテリアルの章もお読みください。 そこには、どのAOVタイプがベイク処理でマテリアルを必要とするのかに関する情報があります。

基本的なワークフロー

この短いワークフローガイドでは、デフォルト設定のKarma Texture Baker LOPの基本的な使い方を説明します。

Note

この章でのすべてのUI関連の説明は、Houdiniの Solaris デスクトップに基づいています。 このデスクトップを適用するには、メインメニューバーに進み、最初のドロップダウンメニュー(デフォルトでは Build に設定されています)を開き、 Solaris または Solaris LookDev を選択します。

必要なものは、低解像度メッシュ高解像度メッシュです。 Texture Bakerにはカメラが必要で、独自のCamera LOPを追加することができます。 とはいえ、Texture Bakerは内部で__HoudiniTextureBakerCameraを作成するので、これは必須ではありません。 正しい結果を得るには、低解像度メッシュにも法線が含まれている必要があります。 Baking タブには、足りない法線の対処方法を決めるいくつかのオプションが入った Low Res Normals ドロップダウンメニューがあります。

このメッシュはfab.comで入手可能なQuixelの無料アセットの“Rusty Wheel”を示しています。

デフォルト設定のTexture Bakerは、レイトレーシング法を使用して高解像度メッシュからジオメトリをサンプリングし、それを低解像度メッシュに投影します。 アンビエントオクルージョン、異なるタイプの法線マップ、曲率などの様々なAOV出力を生成することができます。 高解像度メッシュの表面構造からディテールを直接サンプリングするので、テクスチャをベイクするのにシェーダは必要ありません。 AOVの品質を向上させるには、様々なサンプリングパラメータやHoudiniのビルトインのデノイザを使用すると良いでしょう。

高解像度メッシュにシェーダが適用されている場合、ベースカラー、ラフネス、スペキュラなどのシェーダ値をエクスポートすることができます。 また、シーンのライティング状況をbeautyやdiffuseなどのAOVにベイクすることもできます(カスタムAOVも同様)。

LOPネットワーク

⇥ TabメニューからKarma Texture Baker LOPを追加すると、それがUSD Render ROPに接続されていることが分かります。 このROPノードは事前設定されており、そのTexture Bakerの出力を要求に応じてディスクに書き込みます。

また、低解像度メッシュと高解像度メッシュを指定するために、少なくとも2つの上流ノードが必要です。 これには、File LOPSOP Import LOPSOP Create LOPのどれか、または、それらのノードの組み合わせを上流に配置します。

マテリアルを使用したいのであれば、Karma Texture Baker LOPと高解像度メッシュの間にMaterial Library LOPを配置してください。 そのMaterial Library LOPの中に入って、⇥ Tabメニューから Karma Material Builder を追加して、そこでシェーダを作成することができます。 テクスチャマップ生成の工程で使用したいCamera LOPとLight LOPも、そのKarma Texture Baker LOPの上流に配置する必要があります。

クイックセットアップ

Karma Texture Baker LOPを動作させるには、低解像度メッシュのUSDパスをそのKarma Texture Baker LOPの Low Res Mesh パラメータに追加します(例えば、/lowres_mesh)。 独自のカメラを使用したいのであれば、そのパスを Dicing Camera パラメータに追加します。

ビューポート内でカメラを選択し(1)、 Karma CPU レンダーエンジンを起動します(2)。 しばらくすると、ビューポートに結果が表示されます。 様々なAOVsを検査したい場合は、ビューポートの右側にあるディスプレイツールバーの Viewing output ボタンをクリックします。 このボタンのドロップダウンメニューには、すべてのアクティブなAOVsの動的なリストが含まれています。

次に、ネットワークエディタ内のKarma Texture Bake LOPを選択し、Scene Graph Treeを見てください。 ツリーが折り畳まれている場合は、/Render/karmabake/Productsパスを展開します。 そこで、/Varsブランチの子Primから生成されるすべての出力を確認することができます。 Varsの内容は、そのKarma Texture Bake LOPの Texture Maps タブ、 Shader Values タブ、 Lighting タブで選択したAOVsに呼応しています。

Products下の名前は、以下の組み合わせになっています。

  • product接頭辞

  • Name Separator パラメータの値(_)

  • UDIMインデックス

  • Varブランチのエントリ

デフォルトでは、Karma Texture Bake LOPはAOV毎に1個のファイルをPNGフォーマットで書き出します。 Images タブで、フォーマットを変更したり、すべてのAOVsを1つのEXRファイルにパックすることができます。 次に、 Output Picture パラメータのパスを定義します。 出力ファイル名にUDIMインデックスを含めたいのであれば、デフォルトのパスのようにファイル名に<UDIM>変数を追加すれば良いです。 Resolution パラメータでは、出力画像の水平方向および垂直方向のテクスチャサイズを定義することができます。

これでテクスチャマップを書き出す準備ができました。 USD Render ROPを選択し、 Render to… ボタンをクリックします。 システムのスペック、解像度、メッシュの複雑さ、AOVの数などの要因によって、ベイク処理に時間がかかることがあります。 完了したら、指定した出力ディレクトリにテクスチャマップが見つかります。

メッシュのタイプ

ベイク処理に関係するメッシュタイプが3種類あります。

  1. 低解像度メッシュ には、ベイクされたマップを受け取るために、適切なUVが必要になります。

  2. 高解像度メッシュ は、低解像度メッシュの高解像度版です。テクスチャマップは、この高解像度メッシュから生成されます。このタイプには、テクスチャマップを扱う場合にのみUVが必要になります。

  3. ケージメッシュ は、テクスチャマップの品質が期待にそぐわない場合にそのテクスチャマップを改善するのに役立ちます。 低解像度メッシュケージメッシュ はトポロジが同じでなければなりません。 ケージメッシュ の使い方は高度な工程になるので、以下で別途説明します。

マテリアル

Images ▸ Texture Maps タブのAOVsでは、マテリアルは 不要です 。 これらのAOVsは、サーフェスのディテールをベースメッシュに投影したレイトレーシング処理の結果です。 ベイクされたテクスチャマップ上に表面構造とシェーディング効果を生成するのは、高解像度メッシュのトポロジです。

Images ▸ Shader Values タブのAOVsでは、マテリアルが必要です。

Note

このマテリアルには、MtlX Standard Surface VOPシェーダ のみ 使用することができます。 現在のところ、MtlX OpenPBR Surface VOPはサポートされていません。 もう1つ重要な要件は、 高解像度 メッシュにマテリアルが含まれていることです。 マテリアルを追加し忘れた場合、Karma Texture Bake LOPは内部のMaterialXシェーダを自動的に割り当て、黒いレンダリングが表示されないようにします。

Shader Values は、MtlX Standard Surface VOPシェーダの任意の(接続された)入力をベイクすることができます。 例えば、そのシェーダのmetalness入力をベイクしたいのであれば、通常ではそこにマップを接続します。 そして、Karma Texture Bake LOPの Images ▸ Shader Values タブに進んで、 Metalness トグルをオンにして、両方のノード間の接続を確立します。 Karma Texture Bake LOPは、そのシェーダ入力から得たものを使用します。 つまり、この機能の背後にある目的は、ノイズやその他のプロシージャルエフェクト、複合マップ、処理の重い計算を使用して、より複雑なシェーダセットアップをベイクすることです。

左側にはシェーダのパラメータが見えます。真ん中の画像は、Karma Texture Bake LOPの関連するシェーダ値を示しています。右の画像はビューポートでの結果です。

Images ▸ Lighting タブのAOVsでもシェーダは 不要 です。 テクスチャマップにはシーンの現在の光の状況が含まれており、beautyパスや色々なdiffuseパスなどのプロパティを出力することができます。

カメラ

ダイシングにはCamera LOPが必須です。 ダイシングとは、解像度を高めるためにレンダリング時にジオメトリを直接細分化する工程のことで、テクスチャマップをベイクする際にKarma Texture Bake LOPによって常に実行されます。 カスタムカメラを指定しなかった場合、Karma Texture Bake LOPは内部カメラを自動で作成します。

  • ステージ上にカメラがある場合、Karma Texture Bake LOPの Dicing Camera パラメータにそれを追加することができます。

  • テクスチャマップを正しいアスペクト比とパースで見るには、ビューポートの右上コーナーにある 2つ目 のドロップダウンメニューからカメラを選択します。

ライト

Karma Texture Baker LOPは、シーンのライティング状況も考慮し、beautycombined_diffuseなどのAOVにそれをベイクすることができます。 また、カスタムAOVを定義することもできます。 その関連パラメータは、Karma Texture Bake LOPの Lighting タブ下にグループ化されています。 このタブのAOVsは、シーンのライトセットアップの変更に反応します。

Note

光源は Outputs タブと Shader Values タブのテクスチャマップには影響しません。 ただし、光源はマップ生成処理のレンダリング時間を遅くさせてしまう可能性があります。 そのため、ライティングをベイクしたくない場合は、光源をオフにすることをお勧めします。 例えば、オブジェクトのアンビエントオクルージョンをベイクしたいとします。 光源をオンにすると、レンダリング時間が500%以上増加する可能性がありますが、目に見える効果はありません。

ベイクモード

Karma Texture Baker LOPには、マップを生成するための手法が3つあります。 それらの手法は、Karma Texture Bake LOPの Baking Mode ドロップダウンメニューで見つけることができます。 以下はその概要です。

デフォルトのモードは Trace です。 Houdiniは、低解像度メッシュから高解像度メッシュの方向に光線を送信します。 光線が当たると、そのジオメトリ情報が低解像度メッシュに投影されます。 このモードを動作させるには、 Low-res Mesh パラメータを定義する必要があります。

UV Match では、低解像度メッシュ 高解像度メッシュの両方にUVがなければなりません Karma Texture Baker LOPは、それらのメッシュのUVを比較して、一致する座標を探します。 このモードは、2つのメッシュが正しく整列していない場合に使うべきです。 UV Match を動作させるには、 Low Res Mesh パラメータと High Res Mesh パラメータを定義します。 詳しくは以下のUVマッチの章をお読みください。

Single Mesh モードは、 Low Res Mesh パラメータと High Res Mesh パラメータに同じメッシュを使用します。

リファインメント

Karma Texture Baker LOPには、マップの品質を向上させるためのいくつかの設定も備わっています。 それらのパラメータは、Karma Texture Baker LOPの Baking タブにあります。 Occlusion SamplesThickness Samples などのAOV固有のパラメータは、それに適切なAOVがオンになっている場合にのみ利用可能です。

Primary Samples を上げると、レンダリング品質が向上しますが、その代償として計算時間が長くなります。 一般的に、AOVは常に高いサンプリング値( Primary Samples とAOV固有のサンプル)によって品質が良くなると言えます。 AOV固有のサンプリングパラメータは、特定のテクスチャマップ、例えば(アンビエント)オクルージョンで利用可能です。 Texture Maps タブで該当するセクションを展開すると、そのサンプルにアクセスすることができます。

Dicing Quality は、変位メッシュやサブディビジョンサーフェスをベイクする際の詳細レベルを制御します。

一部のディスプレイスメントマップは、オブジェクトのジオメトリが反転させてしまう場合があります。 これを避けるには、 True Displacement メニューを開いて、 Bump Mapped Displacement Shaders または Disable Displacement Shaders を選択します。

Baking タブには、 Flip Normals トグルがあります。 Tangent Space セクションと World Space セクションのテクスチャマップでは、法線方向や法線の右手系/左手系も選択することができます。 Alignment セクションのドロップダウンメニューからモードを選択できます。

高度なワークフロー

Karma Texture Baker LOPには、テクスチャの改善、ジオメトリの不一致の修正、ベイク処理の高速化、カスタムAOVのベイクなど、様々な追加機能が備わっています。

ケージメッシュ

ケージメッシュとは、テクスチャマップの改善を補助するための追加メッシュです。 低解像度メッシュからシーンへのトレース光線の方向を決定することが問題になることがあります。 ケージメッシュを指定すると、光線はそのケージメッシュ上の位置から低解像度メッシュ上のそれに呼応する位置を通って送信されます。 これによって、シェーディング位置を決定する際の制御がより細かくなります。 ケージを使ってベイクする場合、ケージは 高解像度メッシュ から 完全に外側に ある必要があります。

Note

低解像度メッシュとケージメッシュはトポロジが同じでなければなりません。 さらに、ケージメッシュは Baking ModeTrace に設定されている場合にのみ動作します。

UVマッチ

Karma Texture Baker LOPの Baking Mode には UV Match エントリもあります。 このモードの背後にある目的は、低解像度メッシュと高解像度メッシュが同じ位置を共有していない場合にそれらのメッシュを同期させることです。 次のような状況を想像してみてください:

  • 低解像度メッシュは、基本的なGrid SOPで、必要なUVを作成するために、その下流にはUV Texture SOPが接続されています。

  • 高解像度メッシュは、UVを持つ別のグリッドですが、変位によって丘や谷ができています。さらに、このメッシュは、Y軸でシフトして回転されています。

Trace モードでは、Karma Texture Baker LOPは低解像度メッシュから高解像度メッシュに光線を送信するので、このような場面では歪んだマップが生成されます。 両方のメッシュが整列していないので、足りない部分や余計な部分ができてしまいます。

Baking ModeUV Match に変更すると、両方のメッシュのUVが同期され、歪みのないテクスチャマップが得られます。 このモードを正しく動作させるには、Karma Texture Baker LOPの High Res Mesh パラメータにも適切なメッシュを指定する必要があります。

左側の画像はTraceモードの結果です。右側の画像はUV Matchを適用して歪みのないマップを生成したものです。

カスタムAOV

Karma Texture Baker LOPは、カスタムAOVを定義して書き込むことができます。 例えば、高解像度メッシュのジオメトリに付帯しているheight Primitive アトリビュートをベイクしたい場合、 Images ▸ Lighting タブでそれを行なうことができます。

  1. カスタムAOVをエクスポートしたいことをKarma Texture Baker LOPに伝えるために、 Enable Lighting をオンにします。誤解を避けるために: カスタムAOVには光源は不要です。

  2. AOVのパラメータセットを作成するために、 Extra AOVs1と入力します。

  3. Name 入力フィールドにAOVの名前(例えば、height)を入力します。

  4. Type は、アトリビュートのシグネチャを定義するものであり、ここでheightの値がカラーコーディングされます。ドロップダウンメニューから RGB Color を選択します。

  5. Source Name では、デフォルトのLight Path Expressionを削除し、代わりにheightと入力します。

  6. ソースがアトリビュート(USDでは、アトリビュートのことを“Primvar”と呼びます)であるため、 Source Type メニューから Primvar を選択します。

画像をクリックすると拡大します。右側の画像はHeight Fieldのカスタムheight AOVです。

Light Path Expressionを使用すれば、特定の光源の影響をそのAOV上にベイクすることも可能です。

トレースセット

トレースセットは、ジオメトリサブセットに非常に似ており、オブジェクトの特定の部分を定義します。 参考までに、Karma Texture Baker LOPのヘルプの説明を以下に載せます:

トレースセットは、オクルージョンや曲率などのレイトレーシング効果を計算する際に、どのプリミティブを表示するのかを制御するのに使用されます。 ベイク時のトレースセットには2つの側面があり、プリミティブがどのトレースセットに属しているのかを識別することと、どのプリミティブがトレースセットから見えるかを識別することです。

各プリミティブは1つのトレースセットにしか属することができませんが、各トレースセットは複数のトレースセットに可視性を設定することができます。

例えば、facebodyhandsfeetという4つのトレースセットを考えます。 フェースセットの可視性をself (またはface)に設定することで、そのfaceトレースセット内のプリミティブのみがアンビエントオクルージョンの計算に使用されます。 ボディセットの可視性をbody feet handsに設定すると、そのボディプリミティブのアンビエントオクルージョンを計算する際に足、手、ボディがオクルージョンシャドウを落とすようになります。

bake_traceset文字列Primvarは、低解像度メッシュ上にトレースセットを定義します。 これは、単一の名前で、高解像度メッシュ上で定義されている識別用トレースセットと合わせる必要があります。 トレースセットが低解像度メッシュプリミティブ上に定義されていれば、トレース光線は、それと同じトレースセット名で“グループ化”されている高解像度ジオメトリセットに対してテストされます。

トレース光線がこのトレースセットに属していないオブジェクトに当たっても、それが無視されるようになります。

テクスチャマップのタイプ

Karma Texture Baker LOPの Texture Maps タブには、様々な標準AOVsがありますが、それらの実際の役割が分からない方もいらっしゃるかもしれません。

Tangent-Space Normal (Nt)

このマップタイプは、アセットやゲームエンジンでお馴染みのものでしょう。 そのカラーは法線方向を表現しています。 接線空間の法線マップを用いることで、凹凸やへこみを擬似的に表現し、本来なら実際のジオメトリで表現するような表面構造を生成することができます。

Rounded Normal (Rn)

エッジを丸めてモデリングしなくても、特別なタイプの法線マップを使用することで、そのエッジの丸みを模倣することができます。 ラウンド法線マップを用いることで、ジオメトリを足すことなく、サーフェス間に滑らかな遷移を生成することができます。

Position (P)

このマップタイプは、UV空間とカラーグラデーションを使用して、高解像度メッシュの各部分がワールド空間のどこに位置しているのかを示します。 グラデーションは、ワールド原点からのオブジェクトエレメントの距離を視覚的に表現したものです。 例えば、このマップを用いて、オブジェクトの位置に応じて塵や風化の効果を生成することができます。

Normal (N)

このNormalマップには、サーフェスの補間法線( Phongシェーディング と知られています)が含まれます。 シェーディング法線は、リライティングの目的でよく使用されますが、ノイズを発生させることがあります。 この場合、代わりにGeometric Normal AOVを使用すると良いでしょう。

Geometric Normal (Ng)

このGeometric Normalマップには、補間なしのポリゴンのファセット法線が格納されます。 このタイプはリライティングに使用することができ、例えば、使用前にマップをぼかしてファセットを滑らかにする場合などに使用できます。

Occlusion (Oc)

Occlusionマップは、3Dモデルが受ける環境光の量を表現します。 アンビエントオクルージョンとは、均一に照らされた部屋の中にオブジェクトを置いた時に得られるものです。 角や露出の少ない領域は、光の量が少なく、暗く見えます。 オクルージョンは、現実味を大幅に向上させることができるため、最も重要なマップタイプの1つです。 しかし、Occlusionマップの作成は計算負荷が高いです。 Occlusionマップのベイクは、レンダリング時間を短縮する非常に効果的な方法です。

Curvature (Cu)

オブジェクトの“丸み”を測定して、この情報をCurvatureマップにベイクすることができます。 技術的には、このマップにはサーフェスの凸凹を格納します。 Curvatureマップは、摩耗したエッジや損傷のマスクとしてよく使用されます。 Curvatureマップは、Cavityマップに似ていますが、後者のタイプは主にディテールに焦点を当てていますが、Curvatureはサーフェス全体の形状を強調します。

Cavity (Cv)

Cavityマップは、Occlusionマップに似ていますが、よりディテールを網羅しています。 有機組織と組み合わせることで、例えば、気孔やその他の高周波構造を強調することができます。 Occlusionマップとは対照的に、Cavityマップでは、近くにあるメッシュパーツ間の相互作用はありません。

Thickness (Th)

Thicknessマップを使用すると、背後から照明が当たった時にサーフェスを透過する光を模倣することができます。 光は物体内部に一定震度まで浸透した後に拡散的に散乱します。 ロウソクのロウや皮膚などが良い例です。 この効果はSSS(サブサーフェススキャッタリング)に似ています。 このマップは、厚い部分と薄い部分をグレースケールで表現します。

Edge (Eg)

このマップタイプは、摩耗したエッジを作成したり、エッジを着色してオブジェクトの形状を強調するためのマスクとしてよく使用されます。 オブジェクトの凸ポリゴン、凹ポリゴン、またはその両方からエッジを計算するかどうかを選択することができます。

Height (Ds)

Heightマップには、低解像度メッシュと高解像度メッシュの間の距離が格納されます。

Vector Displacement (Vd)

Vector Displacementマップは、モデリングまたはスカルプトされた表面構造を実際のジオメトリとして表現するために使用されます。 標準の"Displacementマップとの違いは、オブジェクトの高解像度のディテールを完全に含むことができる点ですが、Vector Displacementマップは大元のジオメトリを物理的に変位させません。 このマップのベクトルが変位の方向を定義しています。 このマップタイプでは、メッシュの解像度が高いほどディテールが露出します。

Tangent-Space Vector Displacement (Vdt)

ここでの変位情報は、サーフェスの接線空間が基準になっています。 これによって、特に変形メッシュやアニメーションメッシュとの組み合わせで、よりディテールを得ることができます。

Alpha (Af)

Alphaマップは、表面構造を持たないオブジェクトの領域を表現します。 黒い領域はどの光線からも不可視として扱われ、白い領域は完全に不透明です。 このマップのグレースケールは、半透明の値を表現します。

SolarisとKarma

SolarisとUSD

  • USDの基本

    いくつかUSDの概念について取り上げ、それらの概念とHoudini USD対応との関係性について説明します。

  • LOPの挙動

    Solaris LOP(Lighting Operator)がUSDを生成/変更する際の挙動について説明します。

  • Solarisユーザインターフェース

    LOPネットワークとUSDデータを操作するためのユーザインターフェースの使い方を案内します。

  • プリミティブマッチングパターン

    USDプリミティブマッチング構文の使い方。

  • LOPとUSDの用語集

    USDわかりますか?

  • Solarisシーンビューア

    Houdiniオブジェクト/SOPビューアと比較したSolarisビューアの違い/拡張について説明します。

  • USDでのVEXの使い方

    スクリプトによってSolaris/USDをカスタマイズする。

  • USDへ書き出す方法

    USDデータをディスクに保存します。

  • SOP Geometry I/O

    HoudiniがSOPジオメトリをUSDに変換する方法、その工程を制御する方法の詳細。

  • Component Builder

    Component Builderツールは、マテリアル、バリアント、ペイロード、レイヤをサポートし、SOPからUSDモデルを作成するためのネットワークスニペットを配置します。

  • パフォーマンスTips

    Solarisのインタラクティブなワークフローを向上させます。

  • サンプルシーン

    SolarisとUSDを学習するのに役立つシーンとアセットを紹介します。

Karma

  • Karma

    Houdiniの物理ベースのUSDレンダラー。

  • Karma XPU

    Houdiniの高速でモダンなXPUレンダーエンジン。

  • カラーマネージメント

    OCIO、カラー空間、ガンマ、トーンマッピングについて詳しく学習します。

  • レンダリング統計

    進行中のレンダリングやレンダリング画像のレンダリングプロセスに関して、様々な統計情報を表示する方法。

Karmaユーザガイド

ルック開発

  • MaterialX

    HoudiniにはMaterialXシェーダノードに呼応させたVOPノードが用意されています。これらのノードを使用してシェーダネットワークを構築したり、既存のMaterialXベースのシェーダをインポートすることで、(HoudiniのUSDレンダラーの)KarmaでMaterialXシェーダノードを利用することができます。

  • UDIMパス

    テクスチャ空間の異なるタイルを、それぞれ別の解像度で、異なるテクスチャファイルにエンコードすることができます。その後、kaiju.exrといったテクスチャファイル名を指定すると、Houdiniがロード時にそのトークンを特定のタイルアドレスに置き換えてくれます。

  • シェーダ変換

    シェーダノードのUSDプリミティブへの変換を含む、Solarisシェーディングフレームについて説明しています。

  • Shotbuilderツール

    マルチショットパイプライン用便利ツール。

プロシージャル

補足ドキュメント