地形 & モデリング

モデリング工程では、クリーンなトポロジを持つディテール豊かな最適化されたアセットを作成できます。一方、地形の Height Field では、侵食やテクスチャリングを精密に制御しつつ、リアルでスカルプト可能な風景を生成できます。それらが組み合わさることで柔軟なワークフローが実現し、映画的表現からリアルタイムにまで対応できる、質の高い環境を構築できます。

地形

地形ツールには、完全に再設計された新しい浸食ツールセットが含まれており、より高品質な結果、高速な処理、リアルタイムのフィードバックに対応する直感的なインターフェースが実現しています。アーティストは、マスクを使って浸食の強度やディテールを制御し、パラメータをインタラクティブに調整できるほか、複数の侵食パスをレイヤー化して、何百万年もの時を経て生じる変化を再現できます。

Erosion

新しい浸食ツールセットは、簡素化されたインターフェイス、リアルタイムのフィードバック、レイヤーによる制御を備え、より高速かつ高品質な結果をもたらします。背景アーティストは、侵食の工程全体を通じて、地形ディテールを直感的かつきめ細かく制御できます。

Copernicus

ワークフローに Copernicus に組み込むことで、Height Field の編集が容易になります。これにより、背景アーティストは、浸食効果や堆積、曲率などの表面ディテールを調整しつつ、テクスチャを備えたディテール豊かな地形を素早く作成できます。

機械学習

ML (機械学習) ベースの地形ツールを用いると、学習済みの侵食モデルを使ってリアルでタイリング可能な環境を素早く生成し、カスタマイズできます。プロシージャルな制御も可能で、後工程でさらなるディテールやテクスチャリングを加えることができます。

バイオーム

Labs Biome ツールを使うと、ルールベースのシステムを定義し、地形全体における植生やその他の要素の見え方や相互作用を調整することで、背景アーティストが自然で説得力のあるバイオームを作成できます。このツールは配置ロジックや生態系の挙動を処理し、ごくリアルでプロシージャルな環境を生成します。

これらのツールは SideFX Labs チームによって制作されたもので、Houdini インストールの一部としてダウンロード可能です。Lab ではエンドツーエンドのプロシージャルな環境生成システムの構築に取り組んでおり、このツールセットもその一環として開発されました。

 

モデリング

モデリングでトポロジがクリーンに保たれていると、アニメーション時の滑らかな変形が保証され、質の高い結果を得るうえで欠かせない、適切なエッジフローや予測可能なシェーディングも確保できます。また、ポリゴン数を適度に抑えることで、レンダリングエンジンや Unreal 等のリアルタイムアプリケーションでのパフォーマンスが最適化されます。

Quad Remesh (四辺形リメッシュ)

Quad Remeshツールが改良され、シャープなエッジと滑らかなエッジフローを備えた、クリーンで適応性の高いトポロジを生成します。四角形が均等に分布し、ハードサーフェスと有機的なモデルのどちらも、自然な局面に沿うよう配置されます。

リメッシュレベル

リメッシュツールは硬質と軟質の両方の特徴を保ち、高解像度のスカルプトを低いポリゴン数に削減した場合も、クリーンで適応性の高いトポロジと滑らかなエッジフローを維持します。

Unsubdivide

Unsubdivide ツールは、サブディビジョンのアルゴリズムを逆に適用することで、モデルの形状を維持したままポリゴン密度を削減します。過度に細分化されたアセットをパイプライン内で最適化する際に便利です。

UV Flatten from Points (ポイントによる UV 平坦化)

新しい UV 平坦化ツールは、サーフェス上で選択したポイントを起点に UV を展開することで、クリーンで整然と分布した UV を生成します。滑らかなトポロジを保ちつつ、複雑な高解像度のジオメトリを展開しやすくします。

テクスチャベイク | Copernicus

高解像度ジオメトリのテクスチャを低解像度モデルにベイクできると、重いジオメトリを残しておかずとも、表面の奥行や細かなスカルプト形状などの複雑なディテールを再現できます。この処理により、ポリゴン数を削減しつつ迫真的なビジュアルを保ち、パフォーマンスを最適化します。

Copernicus ベイクツール

Aスピーディで堅牢なベイクワークフローにより、テクスチャアーティストは、高解像度のディテールを低解像度のアセットにリアルタイムで転写できます。結果を即座に確認できるため、テクスチャマップのデバッグや修正を容易に行えます。

メッシュワークフロー

Copernicus のベイクワークフローは、GPU アクセラレーション型のレイトレーシングシステムによって、高解像度のディテールを効率的にテクスチャマップに転写します。これにより、後工程のシェーディングやテクスチャリングの際に、より高速かつ一貫性のある結果を得られます。

テクスチャマップ

ベイクのワークフローでは、法線、曲率、高さ、アンビエントオクルージョンといった精細なテクスチャマップ一式を生成します。低解像度のモデルでも高解像度のアセットに近い見た目を再現でき、さらにはインタラクティブなケージメッシュによる調整で、正確でエラーの少ない結果を得られます。

テクスチャベイク | Karma

ベイクのワークフローにより、ベースカラーやスペキュラの粗さなどの複雑なマテリアル特性を、簡略化したテクスチャマップに取り込むことができます。これにより、アセットの複雑さやレンダー時間を抑えつつ、迫真性のあるビジュアルを保てます。

Karma ベイクツール

ベイク処理は、複雑なマテリアルや多層シェーダを最適化されたテクスチャマップに変換します。アセットを簡素化しながら質の高いディテール表現を保持し、レンダリングを高速化するとともに、ワークフロー管理を容易にします。

Triplanar COP

新しい Triplanar Projection COP は、法線と位置データを用いることで、サーフェス全体にシームレスにテクスチャを適用し、ブレンドします。スケール、回転、オフセットを軸ごとに制御できるため、柔軟性が向上します。