商用版製品
商用ライセンスは、有償のプロジェクトに取り組むスタジオやアーティスト向けです。これらの製品には、具体的な用途に応じた複数のライセンス形態が用意されています。各ライセンスの機能と、対応するライセンスサーバの設定方法を確認しましょう。
Houdini ライセンスサーバ
Houdini の実行には、ライセンスサーバが必要です。デフォルトでは Houdini インストール時にサーバも作成されますが、ライセンスタイプによっては、サーバを別に設定することも可能です。用途に応じて選べるサーバの場所は、以下の通りです。
SideFX ログイン
ライセンスを SideFX サーバ上に置いたままにしておけば、ログインすることでアクセス可能です。こうすることで複数のマシンからライセンスへアクセスできますが、一つのライセンスを一時に使用できるのは、単一のユーザが単一のマシンのみからです。この設定方法で効率的に作業するには、安定したインターネット接続が必要です。
ローカルサーバ
使用するコンピュータをローカルサーバとして、ノードロック形式のライセンスをインストールできます。この方法であれば、マシンがオフライン時も作業を続けられます。全ての作業を一台のマシンで行うユーザに最適のサーバです。
ネットワークサーバ
日本国内において、複数拠点がある場合、ライセンスサーバを一か所に集約できます。各アーティストがフローティングライセンスを取得するたび、他のアーティストが使用できるライセンスの数が減ります。
また、世界中のアーティストがアクセスできる場所にサーバを設定することも可能です (GAL)。この方法を取れば、24時間体制でフローティングライセンスを活用できます。
ライセンスのインストール場所:
所有しているライセンスの種類によって、異なるサーバ設定を適用可能です。
- ワークステーションライセンスは、SideFX ログインおよびローカルサーバでの運用が可能です。
- ローカルアクセスおよびグローバルアクセスのライセンスの場合、ネットワークまたはクラウドにサーバを設定できますが、必要に応じて、SideFX ログインかローカルサーバにも設定可能です。
WORKSTATION
[WKSTN]
LOCAL ACCESS
[LAL]
GLOBAL ACCESS
[GAL]
SIDEFX LOGIN
LOCAL SERVER
NETWORK SERVER
非グラフィック | Houdini ENGINE
Houdini のパイプラインにおいて、 GUI を表示せずに、バックグラウンド処理だけ実行したい場合があるかもしれません。Houdini Engine ライセンスは、こうした非グラフィック環境に対応するよう設計されています。
重要: Houdini Engine ライセンスは Houdini のインタラクティブ (GUI) 使用はできません。非グラフィック環境でのみ実行可能です。
Houdini Batch (バッチ処理)
レンダリングやシミュレーションをコンピュータファームで実行する場合、 Engine ライセンスを用いてバッチモードで Houdini の実行が可能です。レンダリングの場合には、Engine を使用して Houdini シーンファイルを USD 形式に変換し、Karma でレンダリングすることもできます。
Engine プラグイン
Houdini Engine の特徴のひとつは、Unreal、Maya、Unity、3ds Max といったホストアプリケーション上で、プラグイン経由で HDA (Houdini Digital Assets) を開くようにできることです。 HDA を作成するアーティストは、 Houdini インタラクティブライセンスで、 Houdini Engine プラグインも実行可能です。 一方、Houdini を起動する必要のないアーティストは、Houdini Engine Education ライセンスを使うことで、ホストアプリケーション内でインタラクティブな HDA ファイルを使った作業が可能になります。
Engine for Unreal/Unity (無料)
Houdini Engine for Unreal/Unity は、商用スタジオが Engine プラグインを全社的に展開するために使用できる無料のプラグインです。これにより、すべてのアーティストが Houdini のプロシージャルアセットを Unreal や Unity で使用できるようになります。なお、アセットに PDG/TOP ノードが含まれている場合、一部のタスクで有償の Engine ライセンスが必要になることがあります。