プロダクションビルド 16.5.378 について

Posted 2月 07, 2018
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最新プロダクションビルドにおいて、Houdini Indie のライセンスおよびレンダリング制限が大幅に緩和、さらに強力な新 UV Flatten ツールを追加、FBX 入出力に重要な改良が加えられています。

HOUDINI INDIE: 4K レンダー解像度 と補助ライセンス

Houdini Indie プログラムは、個人アニメーターやインディ・ゲーム開発者で年間総収益が約1千万円以下の方に Houdini FX の機能を提供する好評を得たイニシアティブです。

Houdini Indie コミュニティからの要望に対応すべく、SideFX は、Indie レンダリング解像度制限を1080p から 4K x 4K に増加、特に VR コンテンツを作成するアーティストにとって重要な高解像度画像の生成を容易にすることにしました。

SideFX はまた、すべての Indie ユーザに、2台目のコンピュータ/ラップトップにHoudiniをインストールしたり、デュアルブートで作業できるよう補助ライセンスを発行します。これら2つのライセンスの使用はアーティスト一個人に限定され、Houdini Indie の利用は、EULA で定めてあるとおり、一時に単一コンピュータのみで使用可能です。

これら追加新機能と最近のサードパーティレンダリングの追加により、SideFX は Houdini Indie の価格を1年間 269米ドル、2年間で399米ドルに設定しました。

既存 Houdini Indie ユーザには、2018年2月20日までに補助ライセンスが追加されます。レンダー解像度の増加は、Houdini 16.5.378 にアップグレードすることで利用可能になります。この解像度変更は、Houdini の古いビルドにポートされる予定はありません。

これら Houdini Indie の変更に関するご質問は、 info-jp@sidefx.com までお問い合わせください。


UV Flatten

新しいプロダクションビルドには、新 UV Flattenノードも含まれています。このノードは一から書き直され、手動で調整した場合でもプロシージャルに行った場合でも、両方に対応できるように設計されています。以下は、この新ツールの主要機能です:

  • UV Flatten には、Spectral と Angle Based (ABF) の両方の平坦化が含まれるようになりました。
  • エッジグループをノードに渡してシームを定義したり、新 Cut and Sew ツールを利用して UV アイランドを手動で定義したり、または両方の手法を組み合わせることができるようになりました。
  • Pin Vertex Tool を使用することで、UV アイランドの大きさ、形状、または向きをより簡単に操作したり、自由に変形させることができるようになりました。
  • Align Vertex ツールにより、複数の頂点を選択、それらを U または V 方向のいずれかに整列させることができるようになりました。Angle Based Flattening では、エッジのシーケンスを選択し、直線になるように制約するオプションが追加されました。
  • 新しい Repack ボタンにより、レイアウトの最適化と重複の除去により、UV アイランドの再構成が可能になりました。
  • カーソルを UV アイランド上を移すと、UV ビューと 3D ビューの両方でハイライト表示され、どの UV がどのポリゴンに対応しているかをわかるようになりました。

This statue scan from threedscans.com is in the process of being UV Flattened 


FBX Enhancements

新しいプロダクションビルドには、特にゲーム開発者向けに、 FBX ファイル入出力改善のための多くの機能が追加されています。

  • File ノードで、FBXファイルからのオブジェクトの管理が可能になりました。デフォルトではすべてのオブジェクトがインポートされますが、必要なオブジェクトだけ指定することも可能です。
  • File ノードでオブジェクトをインポートした場合、変換情報はポイントに直接ベイクされ、それに応じて法線が更新されます。マテリアル名はプリミティブ アトリビュートとして追加され、FBXのカスタムプロパティはプリミティブアトリビュートに変換されます。
  • LOD は、FBXファイル経由で入出力が可能になりました。これは、LOD を出力用に自作できるようになったということで、LODGroup 名付けた Null ノードにペアレント化することで可能になります。
  • LOD グループパラメータは、File> Import> FBX 経由で、スペアパラメータとして読み込み可能になりました。これにより、読み込み時に LOD を適切に再構築することができるようになりました。Houdini に読み込まれたた LOD は、同じ設定で出力されます。
  • Houdini からゲームエンジンなどにスケルトンをより高い信頼性で出力するために、File > Export > FBX に、エンドエフェクタの出力を無効にする新しいオプションが追加されました。
  • カスタマイズに対応すべく、FBX エクスポータのソースコードは現在オープンソースであり、SideFX GitHub にあります。