LOOK DEV (ルックデブ)

Solaris と Karma は統合型ワークフローを提供し、ルックデベロップメントパイプラインを効率化します。アセットの作成からビジュアライズ、調整まで、視覚表現の細部にわたる精確な制御が可能です。

Solaris

Solaris は、ルックデベロップメントのためのパワフルなノードベース環境を提供します。複雑なシーンでも、非破壊的かつごく柔軟にレイアウトやライティング、マテリアルの割り当てを行えます。

Shot Builder

新しい Shot Builder ツールにより、体系的なプロジェクト構成、効率的なマルチショットワークフロー、基本的なアセットバージョン管理が可能になり、USD での作業が簡素化されます。これにより、ライティングアーティストや小規模スタジオによる共同作業やイテレーションが容易になります。

ギャラリーでライブレンダリング

レンダーギャラリーがアップデートされ、ライブレンダリングとイメージ比較のツールが加わりました。これにより、最終結果に近いフレームをプレビューできるほか、設定調整も安全に行え、イテレーションを効率化し、よりスピーディで正確なフィードバックを得られます。

Scene Graph の拡張

Scene Graph Tree がアップデートされ、明瞭性と効率性が向上しました。インスタンスアセットや複雑な階層、処理負荷の高い要素が視覚的にハイライトされることで、USD ベースの複雑なシーンの管理と操作がしやすくなります。

タイムサンプル

シーン検査ツールが強化され、ライティングアーティストが、タイムサンプルによるアニメーションデータを直接確認、分析できるようになりました。これにより、モーションブラーの問題を解消し、複雑なシーン内でアニメーションプロパティを検証するのがより容易になります。

マテリアル

アーティストにとって、複雑なシーンレイアウトやライティング設定にシームレスに統合できる、物理的に正確で汎用性の高いシェーダを構築することは重要です。OpenPBR により、Solaris 内でのルックデベロップメントを簡素化できます。

OpenPBR サポート

OpenPBR サーフェスサポートに、汎用性の高い業界標準の Uber シェーダが導入され、Karma CPU、Karma XPU、Vulkan ビューポート間でのシェーディングの一貫性とリアリズムが向上しています。

OpenPBR ボリューム

OpenPBR ボリュームに、ボリュメトリックシェーディングの新しい業界標準ソリューションが導入されました。煙や霧、炎といった効果を、異なるツールやパイプライン間でも、より一貫性のある高品質な形でレンダリングできることを目指しています。

ステンシルマップ

ステンシルマップは、不透明度シェーディングのための、より高速で効率的な代替手段を提供し、レンダーパフォーマンスを約 25% 向上させます。植栽などのアセットにおいても、複雑なテクスチャパターンやディテールに富むバリエーションに対応します。

Primvar テクスチャリング

Primvars がテクスチャマップの駆動に対応しました。これにより、ライティングアーティストは色の変化などをプロシージャルに適用でき、複数のアセット間でより自然で多様なビジュアルを実現できます。

Karma

Karma は、物理的に正確なライティングとシェーディングを可能にし、アーティストが高品質でフォトリアルな結果を効率的に得られるようにします。

Karma Rayswitch

新しい Karma Ray Switch シェーダを使うと、プライマリ、セカンダリ、反射、屈折といった各種光線のマテリアルプロパティを個別に制御でき、シェーディングの柔軟性と演出の制御性が向上します。

Material Mix

Karma XPU は、同一タイプのサーフェスシェーダを最大16個まで組み合わせられるようになりました。反射やその他のシーンプロパティに基づいて、金属、ペイント、パターンなどの異なるマテリアルのブレンドが可能となり、よりクリエイティブなコントロールが実現します。

Limit Color

新しい Limit Color 機能を使うと、光線が上限に達した時にフォールバックカラーを適用できます。これにより、レンダリングのアーチファクトを目立たなくし、Ray Depth の設定を上げることなくパフォーマンスを最適化できます。

アウトライン

Karma CPU の新しいアウトライン機能により、オブジェクトにカスタマイズ可能な輪郭線を加えることができ、スタイライズや略図的表現、複数スタイルの組み合わせが可能になります。色や太さなどの線のプロパティをオブジェクトごとに調整できるため、表現の柔軟性が高まります。

Gsplats

Karma XPU が、Gaussian Splat レンダリングにおけるアルファに対応しました。ライティングアーティストは最新のポイントクラウドレンダリング技術を先行的に利用でき、今後の改善や USD の標準化にも対応していきます。

ファーシェーダ

ファーシェーダのアップデートにより、濡れたファーのレンダリングが改善され、水との接触が発生するシーンで、よりリアルで印象的な表現が可能になります。

ライティング

ライティングで複雑化する相互作用を管理するには USD が役立ちます。演出意図を守りながら、パフォーマンスを維持し、アーチファクトを回避するには、正確なコントロールや度重なる微調整が求められます。

ジオメトリライト

USD が放出シェーダによるプリミティブの装飾に対応し、それを実際のライトとして扱えるようになりました。ライトリンキングやインタラクティブな調整などの機能によって、制御の幅が広がります。

Prims from Points

新しい USD Configure Prims from Points ツールを使うと、ポイントをライトプリミティブに簡単に変換し、プロパティを割り当てられます。これにより、シーンへの複雑なライティングセットアップの配置が効率化されます。

スラップコンプ

ライティングパイプラインにおいてスラップコンプは不可欠です。レンダリング後のレイヤーやパス、プレートを手早く統合し、レビュー用の大まかなコンポジットを作成できるため、フィードバックを迅速に得られます。

ライブレンダリング | Copernicus

File COP がライブレンダリング機能に対応し、レンダリング済みのピクセルをコンポジットに直接取り込めるようになりました。これにより、中間ファイルを保存せずにリアルタイムで調整、レイヤ化、ポスト処理を行えます。

イメージフィルタ

新しいイメージフィルタ機能を使うと、ポスト処理効果をリアルタイムで適用、調整できます。プレビューや微調整で柔軟な制御が利くほか、視覚的な調整をそのままレンダリングにベイクすることも可能です。

Vulkan

Houdini 21 に搭載された Vulkan は、実制作に対応した最新のグラフィックスフレームワークを提供します。安定性や拡張性が向上し、今後の高度な VFX やリアルタイムビジュアライゼーションにも対応していきます。

アンビエントオクルージョン

レイトレースによるアンビエントオクルージョンが強化され、リアルタイムでより写実的なシェーディングや接触影を表現できるようになりました。これにより、シーンセットアップの際に、奥行やライトの相互作用を正確に視覚化できます。

作業ライト (Work Light)

作業ライトにより、複数のプリセットライトをビューポート上で素早く設定、インスタンス化できます。正確にレイトレースされたライティングや影、アンビエントオクルージョンにより、リアルタイムでの視覚化が効率化されます。

Physical Sky

Physical Sky と Uniform Fog システムを使うと、説得力のあるプレビューが実現します。靄やブルーム、太陽によるオクルージョンなどのリアルな大気効果を取り入れることで、より正確なライティング表現が可能になります。

ガウシアンスプラット (Gaussian Splats)

Gaussian Splats により、高ディテールのポイントクラウドスキャンをリアルなライティングや影、不透明度付きでリアルタイムに視覚化できます。3D オブジェクトに対する自在な編集やフォトリアルなシーンへのシームレスな統合も、引き続き可能です。