Houdini 18 ライセンス新機能 FAQs


ライセンスサーバのデイジーチェーン

Houdini 18 以降のライセンス管理システムでは、チェーン化と呼ばれるライセンス構成に対応しています。これにより、ライセンスサーバ (sesinetd) のデイジーチェーン化が可能になり、各ライセンスサーバを、その構成 (ライセンス製品種類など) に基づいて分割できるようになりました。

チェーンリストの設定は、単一サーバを指定する代わりに、License Administrator で複数のサーバをリストに追加するか、ライセンスサーバ名をセミコロンで区切ってリストします。リスト内の最初のサーバから接続が試みられ、何らかの理由で接続できない、コマンドが失敗したなどの場合に、次のサーバが試行され、それが繰り返されます。「hserver -S」コマンドラインを使用してリストを指定する場合、接続リストを引用符(")で囲んでください。 たとえば、hserver -S "sesinetd1; sesinetd2" など。

この設定には、18.0 以降の Houdini ライセンスサーバ (hserver) が必須です。 sesinetdと Houdini のバージョンに必要条件はありません。

詳細は こちら をご覧ください。

ピーク使用量ログ

Houdini 18.0では、ライセンスの使用状況のモニタが可能になりました。

これは製品タイプごとのピークライセンス使用状況が計測できる良いツールです。定められた間隔でピーク使用量を計測、さらにオプションでユーザデータもログファイルに出力可能です。各種形式でエクスポートでき、ニーズの拡大に応じた、ライセンスの追加購入の計画に使用できます。

使用ログの有効化

適切なオプションを sesinetd.options ファイルに追加し、サーバデーモンである sesinetd を再起動します。

ログファイルのパーサー

Houdini 18.0.525 以降には、使用状況ログのパーサースクリプトである parsepeakuserlog.py が同梱されています。 このスクリプトで、ログファイルを読み易い形式に変換可能です。
パーサーは $ HFS/houdini/python2.7lib 以下にあります。 $HFS 変数は Houdini のインストール場所です。

例えば $HFS が /opt/hfs18.0 の場合、 parsepeakuserlog.py は /opt/hfs18.0/houdini/python2.7libs 以下にあります。

ログファイルパーサーの使用法

python parsepeakuserlog.py でスクリプトの使用法が表示されます。

xlsx 形式での出力には xlsxwriter が必要です。
タイムゾーンの正しい解釈には ptyz というPython モジュールのインストールが必要で、 --time-zone option が必要です。ただし時間は常にサマータイムを考慮しない時間表示となります。

詳しくは ピークの使用状況をログに残す を参照してください。

HTTP 通信対応

Houdini 18.0 では、ライセンスツールに http 通信サポートを追加しています。この新しい通信プロトコルの最大の利点は、通信の両端の変更に対する高弾力性です。 HTTP通信により、ユーザーは http リクエストが実行可能な任意言語 (Pythonなど) でライセンスサーバに問い合わせ可能です。 Houdini 18.0 のライセンスサーバ (sesinted) はすでにhttp通信に完全対応しているため、追加の設定は不要です。HoudiniServer (hserver) はデフォルトでは http を使用しません。

クライアント側 (hserver) でhttp 通信を有効にするには、コマンドラインに -C を追加するか、HoudiniServers オプションファイルに「enableHttp 1」を追加します。

18.0 の hserver からより包括的な診断出力が必要な場合は、「hserver -f -v」を実行します。このコマンドは、httpを使用して、hserverから可能な限り多くの情報を取得します。

sesictrlにも http 通信を可能にする新しいコマンドが追加されています。「sesictrl --help」を実行すると、使用可能なすべてのコマンドのリストが表示されます。