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概要 ¶
このノードは、複数の入力(各入力は、1枚以上のUSDレイヤの“スタック”を表現します)を受け取り、それらの入力を出力内に1本のレイヤスタックを含んだステージにマージします。 これは、シーングラフ内の別々のピースをそれぞれ別のLOPノードチェーンで編集して、それらを1本化したい時に役立ちます。
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入力の順番は重要です。複数の入力を結合して出力するとき、前方の入力のレイヤほど後方の入力のレイヤより 弱い です。
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このノードには、入力からレイヤを結合するための色々な方式が用意されています。 Merge Style パラメータを参照してください。一部の方式では、入力レイヤの内容を1つ以上の出力レイヤに平坦化します。
Tips ¶
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このノードは、サブレイヤに似ていますが、In-Memoryツリー用です。 同様に、
Graft Stages LOPはリファレンスに似ていますが、In-Memoryツリー用です。 Graft LOPは、各入力ステージのツリーを出力ツリー上の取り付け先の位置を選択することによってシーングラフツリーを結合します。
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単純にレイヤをマージする方式が高速です。レイヤを平坦化する方式は処理が重くなります。
USD Renderノードを使ってステージをディスクに保存する際には、この平坦化の方式によって特定の配置でレイヤを生成したいかもしれませんが、暗黙のレイヤを平坦化することで、たいていの場合はUSD ROP自体でそれと同じ効果を得ることができます。この方法だと、平坦化の負荷は、LOPネットワークでの作業時ではなく、USDファイルをディスクに書き出す時だけで済みます。
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入力のノードチェーンの上流にLayer Breakノードがあれば、そのLayer Breakノードより上流のサブレイヤは、どのマージ方式でも破棄することができます。Merge LOPの複数の入力がネットワークの上流で共通の“ルート”を持っている場合(“菱形”形状の接続セット)、これを実行すべきです。この状況では、最初のマージ接続以外のすべての分岐点でLayer Breakノードを配置するのが良いやり方です。そして、 Strip Layers Above Layer Breaks を有効にしてください。
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たいていの場合、このLOPは、初回のクックが非常に遅いですが、それ以降のクックは非常に速くなります。他にクックを遅くしてしまう要因としては、入力コネクションの再接続、このノードの Merge Style や Strip Layers Above Layer Breaks のパラメータの変更、一部の入力に新しいシーングラフPrimsの追加(特に、追加または削除されるPrimsがPrim数が多いシーングラフの他のセクションと重複している場合)があります。
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LOPノードの出力をマージする時、そのマージされるシーン内の各Primが1本の入力ブランチ上でしか定義されていない場合にパフォーマンスが最高になります。これは、1つのブランチ以外のすべてのブランチの上流にLayer Breakノードを使用して菱形形状のネットワークグラフを作成することで保証することができます。 これは、LOPが、後でお互いに重ねて構成するのに負荷のかかる“定義された”Primsではなく、できるだけ多くのPrimsを空っぽの“over”Primsとして作成するのに役立ちます。
パラメータ ¶
Merge Style
Separate Layers
各入力の各レイヤは、出力内の新しいサブレイヤスタックにマージされ、それらのレイヤを1番目に強い(最後の)入力から強い順に、次に2番目に強い(最後から2番目の)入力から強い順にといったようにソートされます。
この方式では、Layer Breakノードより上流のレイヤが含まれるので、そのような上流のレイヤが下流のすべてのレイヤにコンテキストを提供し続けることができます。
Separate Layers, File Layers Weakest
(上記の)“Separate Layers”と同様ですが、 ディスク上の既存レイヤファイル を参照したサブレイヤは、純粋にLOPネットワークで編集されたレイヤよりも 弱い 優先度になります。
これは、各ストリームが複数ファイルレイヤのどれかのレイヤから始まっているような複数のLOPノードストリームを結合してから、そのレイヤの上の新しいレイヤ上に修正を適用する時に役立ちます。 これらのLOPノードストリームをマージした後では、LOP編集によるすべての修正レイヤは、ステージのサブレイヤリスト内でお互いに隣り合うようになります。 これによって、ディスクからのレイヤをさらに平坦化することなく、USD ROPによってこれらの新しいレイヤを単一レイヤに平坦化することができます。 (通常のSeparate Layersモードでは、ディスクからのレイヤとLOPsで編集されたレイヤが交互に配置され、各LOPレイヤをディスク上の別の新しいレイヤに保存しなければならなくなります)
Note
このオプションは、ディスク上のレイヤのオピニオンがLOPネットワークで編集されたオピニオンよりも強くしたかった場合に、ステージを合成した結果を変更することができます。
Separate Layers, File and SOP Layers Weakest
(上記の)“Separate Layers, File Layers Weakest”と同様ですが、SOPノードから取り込まれたサブレイヤもディスクから読み込まれたファイルと一緒にソートされて、純粋にLOPネットワークで編集されたレイヤよりも前に表示されます。
これは、SOPsで編集されたレイヤを、LOPネットワークで編集されたレイヤと一緒に平坦化せずに、別レイヤに保存したい時に役立ちます。
Flatten Layers
すべての入力のすべてのレイヤをまとめて単一出力レイヤに平坦化します。
Layer Breakノードよりも上流のレイヤは、平坦化する前に取り除かれるので、出力には寄与しません。
Flatten Into First Input’s Active Layer
1番目 の入力のレイヤは平坦化されずに通過します。 それ以外のすべての入力のすべてのレイヤは、 1番目の入力 の アクティブレイヤ に平坦化されます。
1番目の入力以外のLayer Breakノードよりも上流のレイヤは、平坦化する前に取り除かれるので、出力には寄与しません。
Flatten Each Input
入力毎にレイヤが平坦化され、それらの平坦化された入力は、出力内の新しいサブレイヤスタックにマージされます。
Layer Breakノードよりも上流のレイヤは、平坦化する前に取り除かれるので、出力には寄与しません。
Simple Merge
各入力からレイヤスタックが結合され、ディスク上のファイルまたはSOPノードを表現したサブレイヤがLOPノードによって作成されたレイヤよりも弱くなるようにソートされます。 次に、LOPノードで作成されたレイヤが1枚のレイヤに平坦化され、それがMerge LOPのアクティブレイヤとなります。 これにより、ディスクまたはSOPからこの結合されたレイヤにデータを取り込むことなく、複数の入力からLOPで作成されたレイヤを結合するという観点では、非常に単純で直感的な動作になります。
Note
レイヤの順番を変更する他のオペレーションと同様に、一部のオピニオンの相対的な強さが変わってしまう可能性があります。 具体的には、このオペレーションの後、ディスク上のファイルからのすべてのオピニオンがLOPネットワーク内のサブレイヤで作成されたオピニオンよりも弱くなります。
Strip Layers Above Layer Breaks
このオプションを有効にすることで、このノードのすべての入力のLayer Breakノードより上流で作成されたすべてのレイヤを削除することができます。 このオプションは、菱形のノードグラフ(片方のブランチでは、菱形の上部がLayer Breakなしで菱形の下部のマージに接続されていて、もう片方のブランチ(s)がLayer Breakを使用しているノードグラフ)を作成する時に役立ちます。 Separate Layerモードのどれかでこのオプションが無効になっている場合、レイヤスタックには、Layer Breakの上流で作成されたすべてのレイヤの2つのコピーが含まれてしまいます。 最終合成ステージに影響を与えることなくパフォーマンスが低下します。
入力のレイヤを平坦化させるマージ方式は、常にLayer Breakより上流のレイヤを取り除くので、このパラメータは非表示になります。 これは、レイヤが平坦化された後では、それらのレイヤを取り除くことができないからです。 Flatten Into First Input’s Active Layer のマージ方式は特別なケースで、1番目の入力以外のすべての入力からレイヤを平坦化します(そのため、レイヤを取り除きます)。このモードでは、1番目の入力のLayer Breakより上流のレイヤは取り除かれないことに注意してください。
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