On this page | |
Since | 16.0 |
このシェーダの目的は、物理的というよりは直感的なパラメータを使用しながら、物理的に妥当な結果を作成することです。 多数のマテリアルを、比較的少ないパラメータで作成することができます。 すべてのパラメータは、0から1までの範囲にあり、その範囲内で妥当な実世界の値を表現しています。
パラメータ ¶
Base Color
サーフェスの全体的なカラー。他のパラメータに応じて、異なった効果を持たせることができます。
Metallic が0.0
の場合、 Base Color はディフューズ反射のカラーを制御します。 Reflect Tint を使用しても反射に色を付けることができます。
Metallic が1.0
の場合、ディフューズが消え、 Base Color は、反射のカラーと強度のみを制御します。
Sheen Tint を使用して、 Base Color で Sheen (光沢)エフェクトに色を付けます。
Metallic
値が1に近いほど、シェーダはより金属的な外観になります。
これは、ディフューズコンポーネントをフェードアウトさせて、 Base Color で反射を操作することによって実行されます。 これにより、メタリックマテリアル特有の色の付いた反射の作成が簡単になります。
Reflectivity
ビューアに向いているサーフェスの反射性を制御します。 これは、他のシェーダで見つかった Index of Refraction パラメータを置換して、外観に対してより直接的な制御を可能にします。
サーフェスがビューアから離れて回転する場合、このパラメータの値に関係なく、さらに多くの光が反射します。ビューアから90度離れると、現実の世界のように光が100%反射します。
Tip
オブジェクトがどれぐらい輝くかは、ほとんどの場合、オブジェクトの Reflect 値ではなく、その Roughness 値に左右されます。 テクスチャを使用して、輝きを変化させたい場合、通常、 Roughness パラメータを使用するのがよいでしょう。
Note
芸術的なコントロールを加えるなら、 Reflect をちょうど0.0
に設定することによって、反射を完全に無効化することができます。
テクスチャを使用した場合、この効果は、テクスチャの真っ黒な領域でも発生します。
白い環境で黒のオブジェクトに対する Reflect の効果。尚、エッジでの反射は、 Reflect がちょうど0.0
でない限り、影響を受けません。
Note
このパラメータの効果は、メタリックの反射性が Base Color につながっているため、 Metallic 値が増加すると減少します。
Reflect Tint
Base Colorで反射に色を付けます。これは、非メタリックのマテリアルでは一般的ではありませんが、芸術的な目的で使用することができます。
Note
このパラメータの効果は、メタリックの反射が常に Base Color により色付けられるため、 Metallic 値が増加すると減少します。
Roughness
サーフェスがどのくらいぼんやりと見えるかを制御します。
0.0
の値にすると、完全にはっきりした反射のある滑らかなサーフェスになります。
1.0
の値では、完全にぼんやりとしたサーフェスが作成されます。
内部的には、これは、 Roughness が大きくなるほど顕著になる微小のバンプを模倣し、反射光の散乱を増やします。
Metallic を1.0
に設定したマテリアルに対する Roughness の効果:
Metallic を0.0
に設定したマテリアルに対する Roughness の効果:
Anisotropy
Anisotropy Direction によって定義された方向に反射が引き伸ばされます。
これは、方向性バイアスを持つ微小なバンプをシミュレーションし、定義された方向にさらに多くのライトを散乱させます。これは、ブラシがかった金属特有のものです。
このパラメータの効果は、 Roughness によって増加します。 Roughness が0.0
の場合は、何の効果もありません。
Anisotropy Direction
サーフェスのUV座標を基準に Anisotropy の方向を制御します。0.0
の場合、反射は U 方向に引き伸ばされます。0.5
の場合、方向は、 V 方向に90度
回転します。
1.0
は180
度と等しくなります。効果が対称的であるため、これは0.0
と同じ結果を作成します。
回転方向もUVの配置により決まります。テクスチャがミラーリングなしでサーフェスに表れるようにUVが配置されている場合、値を大きくすると反時計回りに回転します。
このパラメータの効果は、 Roughness と Anisotropy が減少すると少なくなります。
このパラメータには、 Use Texture が有効の場合に表示される独自の Filter Type パラメータがあります。
デフォルトはPoint (No Filter
)で、通常では、最適に動作します。
これをGaussian
のような実際のフィルターに変更すると、異なった方向値を持った領域間の移り変わりの周辺で画像が乱れることがあります。
Tip
0-1
の範囲に設定すると、テクスチャをこの値に適用しやすくなります。特定の方向に必要なテクスチャ値を見つけるには:
-
Anisotropy Direction 下の Use Texture をオフにします。
-
スライダ上で値を調整しながら、希望通りの結果になるまでテストレンダーを開始します。
-
スライダの値をテクスチャ内にペイントします。
-
Use Texture をオンに戻します。
このワークフローをサポートするために、 Anisotropy Direction は Use Texture をオン・オフする度にその値を記憶します。
Use Texture が有効の場合、このデフォルトは1.0
で、これは、未修正のテクスチャデータを取得するという意味です。
Subsurface
サブサーフェススキャタリングの外観を指定します。これは高速な近似処理で、実際のSSSを実行しません。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Sheen
グレージング角(接平面と入射光線がなす角)に追加の反射を作成します。 これは、特定の布地や他のいくつかのマテリアルに合わせる場合に役に立ちます。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Sheen Tint
Sheen により作成された反射に Base Color で色を付けます。これは、特定の布地のマテリアルに合わせる場合に役に立ちます。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Coat
コート反射の強度を制御します。コートは、ベースレイヤーとは異なる Roughness 値を持つことができます。 Coat Roughness を参照してください。
Coat Roughness
Coat 反射の粗度を制御します。
Emission Color
サーフェスから発光される光のカラー。
Emission Illuminates Objects
発光が他のオブジェクトを照らすかどうかを制御します。
Diffuse Label
ディフューズコンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Base Reflection Label
ベース反射コンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Coat Reflection Label
コート反射コンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Note
上記のサンプル画像は、hdrihaven.comのHDRIを使用しています。
入力 ¶
baseN
ベースレイヤーの法線。ベースレイヤーは、コート反射レイヤー以外のすべてのレイヤーを含んでいます。接続しなかった場合、グローバル変数 N が使用されます。
coatN
コート反射レイヤーの法線。接続しなかった場合、グローバル変数 N が使用されます。
utan
サーフェス主接線。これは、異方性の方向の計算に使用されます。 anisodir は、このベクトルの向きを基準にしています。
これは、正規化されていて、且つ、シェーディングサーフェスの接線方向でなければなりません。
Tip
Compute Tangents VOPには、最適なサーフェス接線を計算するための色々なメソッドが用意されています。
vtan
サーフェス従法線。これは、正規化されていて、且つ、 baseN と utan の両方に垂直でなければなりません。
Tip
Compute Tangents VOPには、最適なサーフェス接線を計算するための色々なメソッドが用意されています。
See also |