On this page |
概要 ¶
Wrinkle Deformer SOPは、タイムステップシミュレーションを使用することなくジオメトリを変形させて皺を作成することができます。 これを使用することで、布や皮膚などの柔らかい表面上、さらには、タイヤなどの硬いオブジェクト上の皺を模倣することができます。 このデフォーマは完全に準静的なので、タイムラインを前後に動かすことなくキャラクタにポーズを付けながら皺の更新を確認することができます。
皺を生成するには、静止ジオメトリと変形ジオメトリが必要です。 静止ジオメトリは、オブジェクトの静止状態での見た目を決定し、内部ソルバで使用される距離拘束を生成するのに使用されます。 変形ジオメトリは、何かしらの変形を受けた後のジオメトリで、このノードによって皺が適用されます。
また、オプションで Collision Geometry を指定することもできます。 これを有効にすると、皺が他のオブジェクトに貫通しないようにそのオブジェクトと衝突させながら皺が生成されます。 Wrinkle Deformerは、この変形によって発生した自己干渉を検知も解決もしません。
Note
Wrinkle Deformer SOPはトポロジー依存なので、メッシュの解像度によってルックが異なります。 メッシュが細かいほど、皺が小さくなります。
詳細は、Vellumの章のWrinkle Deformerページを参照してください。
入力 ¶
Geometry to Deform
変形させるジオメトリサーフェス。
Rest Geometry
静止状態のジオメトリ。このジオメトリのポイント距離に基づいて拘束が生成されます。
Collisions
メッシュを変形させた時にコライダーとして使用するボリューム。ここには、SDFのVDBボリュームを接続してください。
パラメータ ¶
Geometry ¶
Group Type
変形させる箇所の指定に使用されるグループのタイプを制御します。
Group
変形させる静止ジオメトリ上のグループ。 これは、変形を受ける拘束が生成される静止ジオメトリの部分です。
Triangulation
距離拘束は、通常では三角形メッシュに対して構築されます。 入力を強制的に三角形化することなく、暗黙的に三角形化することができます。
None
入力を三角形化しません。
Regular
一貫して三角形に分割します。
Alternating
一連の四角形が規則的な構造にならないように交互に逆に三角形分割を試みます。
Pin Points
Geometry to Deform の元の位置にピン留めするポイント。
Physical ¶
Mass
拘束の強度を制御するポイントのmass
値。
Unchanged
mass
アトリビュートを設定しません。
Set Uniform
指定した値をmass
アトリビュートに設定します。
Calculate Uniform
繋がった各ピース上のポイントのmass
アトリビュートには、そのピースの体積と Density パラメータに基づいて計算された均一値を設定します。
Calculate Varying
ポイントのmass
アトリビュートには、 Density パラメータとポリゴンの体積または面積に基づいて計算された可変値を設定します。
Density
Mass が Calculate Uniform または Calculate Varying に設定されている場合、質量の計算に使用される体積は、この値でスケールされます。
Thickness
ポイントの厚みで、pscale
に格納されます。
Unchanged
pscale
アトリビュートを設定しません。
Set Uniform
指定した値をpscale
アトリビュートに設定します。
Calculate Uniform
繋がった各ピース上のポイントのpscale
アトリビュートには、そのピースの平均エッジ長と Edge Length Scale パラメータに基づいて計算された均一値を設定します。
Calculate Varying
各ポイントのpscale
アトリビュートには、そのポイントに属しているポリゴンの平均エッジ長と Edge Length Scale パラメータに基づいて計算された可変値を設定します。
Edge Length Scale
各エッジ長は、この値でスケールされた後に、 Thickness 計算で使用されます。
Constraints ¶
Constraint Iterations
このノードが拘束を計算する際に適用する変形の反復回数。 反復回数が多いほど、皺がより高い精度で計算されます。
Topology
ジオメトリがどのように皺になるのかを示した距離拘束の生成に使用されるメソッド。
Cloth
隣接ポイントと三角形をまたいだポイント間に距離拘束を生成します。 一般的には、このオプションは、より小さな皺を生成し、少ない数の拘束を使用します。
Surface Struts
各ポイントから Neighbor Distance のエッジ距離内にある他のすべてのポイントまでの距離拘束を生成します。 このオプションは、 Cloth よりも大きな皺を生成することができますが、より多くの拘束も生成されるので計算が遅くなります。
Neighbor Distance
各サーフェス支柱拘束の2つの端点間のエッジの数。 距離が大きいほど、大きな皺が生成されますが、より多くの拘束も生成されるので、計算に時間とメモリが必要になります。
Rest Length Scale
距離拘束の自然長は、ポイント間の元の距離にこのパラメータで乗算された長さになります。
Rest Length Scale Scale Mode
Rest Length Scale をアトリビュートでスケールできるようにします。
No Scaling
Rest Length Scale は、すべての拘束で均一になります。
Scale by Attribute
各拘束に適用される Rest Length Scale は、その拘束に属しているすべてのポイント上の指定されたアトリビュートの平均値で乗算されます。
Rest Length Scale Attribute
Rest Length Scale のスケールに使用されるPointアトリビュート。
Bend Stiffness
拘束の剛性で、ポイントが初期静止状態よりも近くなった時に拘束がそれらのポイントを押し離す強さを制御します。
Bend Stiffness Scale Mode
Bend Stiffness をアトリビュートでスケールできるようにします。
No Scaling
Bend Stiffness は、すべての拘束で均一になります。
Scale by Attribute
各拘束の Bend Stiffness は、その拘束に属しているすべてのポイント上の指定されたアトリビュートの平均値で乗算されます。
Bend Stiffness Attribute
Bend Stiffness のスケールに使用されるPointアトリビュート。
Stretch Stiffness
拘束の剛性で、拘束がポイントを初期静止状態の方へ押し返す強さを制御します。
Stretch Stiffness Scale Mode
Stretch Stiffness をアトリビュートでスケールできるようにします。
No Scaling
Stretch Stiffness は、すべての拘束で均一になります。
Scale by Attribute
各拘束の Stretch Stiffness は、その拘束に属しているすべてのポイント上の指定されたアトリビュートの平均値で乗算されます。
Stretch Stiffness Attribute
Stretch Stiffness のスケールに使用されるPointアトリビュート。
Attribute Source
パラメータをスケールさせるアトリビュートが取得される場所。
Geometry
Geometry to Deform からアトリビュートを取得します。
Rest Input
Rest Geometry からアトリビュートを取得します。
Collisions ¶
Enable Tangent Plane Collisions
有効にすると、皺の計算中に各ポイントは接線平面をコライダーとして扱います。 これは、VDBを作成することなく、変形を法線方向の反対側に行かせたくない特定の場合での擬似的なコリジョン効果を表現する処理の軽いメソッドです。 例えば、自己干渉がないようにキャラクタのボディの布や薄いオブジェクトに皺を生成することができます。
この機能は、 Geometry to Deform の法線アトリビュートを評価して、接線平面を求めます。
Tangent Plane Inset
コリジョンを検出する前に法線方向沿いに接線平面を内側に潜り込ませる量。 これは、ポイントの元の位置とコライダーの間に緩衝を生成します。
Inset Scale Mode
Tangent Plane Inset をアトリビュートでスケールできるようにします。
No Scaling
インセットは、すべての拘束で均一になります。
Scale by Attribute
各ポイントのインセットは、そのポイントの指定したアトリビュート値で乗算されます。
Inset Attribute
インセットのスケールに使用されるPointアトリビュート。
Add Ground Plane
皺を生成する時に地面をコライダーとして作用させることができます。
None
地面は使用されません。
Ground Plane
指定した位置と向きの地面を使用します。
Height Field
Height Fieldを地面として使用します。
Height Field
Height FieldジオメトリのSOPパス。
Ground Position
地面の中心の位置。
Ground Up
地面の向き。
Collision SDF Offset
皺と Collision Geometry のサーフェスと地面との間に空ける緩衝距離。
Set Uniform
指定した距離の緩衝を使用します。
Use Thickness
厚みを表現したポイントのpscale
アトリビュートを緩衝距離として使用します。
Output ¶
Wrinkle Scale
これを使用することで、皺のサイズを小さくしたり大きくすることができます。
Wrinkle Scale Mode
Wrinkle Scale をPointアトリビュートでスケールできるようにします。
No Scaling
Wrinkle Scale は、すべてのポイントで均一です。
Scale by Attribute
各ポイントの Wrinkle Scale は、そのポイントの指定したアトリビュート値で乗算されます。
Wrinkle Scale Attribute
Wrinkle Scale のスケールに使用されるPointアトリビュート。
Ignore Collisions When Scaling
有効にすると、1未満のスケールは、皺が付いた出力とコリジョン処理される前の入力の変形メッシュをブレンドするようになります。 コリジョンはスケール後も再適用されることはありません。 スケールが1より大きい場合、これによって、その出力はコライダーから離れて浮くようになってしまうこともあります。
無効にすると、1未満のスケールは、皺が付いた出力とコライダーから押し出された後の入力メッシュをブレンドし、この工程は、スケール後に再適用されます。
Max Deformation Angle
ポイント変形の差分とポイント法線間の最大許容角度。
Delta Smooth Iterations
変形後に適用するDelta Mushの反復回数。
Update Affected Normals
皺処理で影響を受けるポイント法線を再計算します。 入力ジオメトリに法線アトリビュートがない場合は、このオプションは何の効果もありません。
Visualization
皺変形計算に関する情報を出力サーフェス上のカラーに出力します。
None
カラーは設定されません。
Stress
拘束で適用されている伸張フォースを示したカラーを設定します。
Distance
拘束が伸張されている距離を示したカラーを設定します。
Ratio
元の伸張と現在の伸張の比率を示したカラーを設定します。
Max Stress
最大カラーに呼応する応力レベル。
Max Distance
最大カラーに呼応する距離。
Max Ratio
最大カラーに呼応する比率。
See also |