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Since | 20.5 |
ZibraVDB for Houdiniプラグインの一部として、このノードは、Labs ZibraVDB Compress SOPと
Labs ZibraVDB Decompress SOPの機能を組み合わせたものです。
アニメーションVDBシーケンスや静的VDBジオメトリのどちらも圧縮/解凍することができます。
File Cache SOPと同様に、このノードは以下の2つのモードで動作します:
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Cachingモード: VDBシーケンスを圧縮し、それを単一の
.zibravdb
ファイルとしてディスクににキャッシュ化します。 -
Loadingモード: ディスクから単一の
.zibravdb
ファイルを読み込み、それをVDBシーケンスとして解凍します。
この圧縮は、たいていの場合において品質低下を最小限に抑えつつVDBファイルサイズを最大97~99%までの削減を達成しています。
この圧縮率はVDBフィールド別に調整可能で、density
、temperature
、flame
、その他の標準フィールドやカスタムフィールドの品質とメモリ使用量を個別に制御することができます。
最大8つの浮動小数点フィールドを同時に圧縮することができます。
ディスクからの読み込み時には、シーケンス全体が一度に読み込まれ、フレームインデックスパラメータを使用して必要な時だけフレームが解凍されます。 これによって、ディスクから1フレームずつ読み込む必要がないようにすることで、高解像度VDBの再生が大幅に高速化されます。 さらに、読み込まれるデータの合計サイズははるかに小さいです。 解凍はGPU上で行なわれ、非常に高速です。
Tip
SDF VDBを間接的に圧縮することもできます。 Convert VDB SOPを使用して、圧縮する前にSDF VDBをFog VDBに変換し、解凍後にSDF VDBに戻します。
Tip
次の環境変数を設定することで、GPU上の代わりにCPU上で強制的に圧縮と解凍を実行させることができます:
ZIBRAVDB_FOR_HOUDINI_FORCE_SOFTWARE_DEVICE = 1
Windowsでは、次の環境変数を設定することで、強制的にZibraVDB for Houdiniプラグインで使用されるグラフィックスAPIを選択することができます:
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ZIBRAVDB_FOR_HOUDINI_FORCE_GRAPHICS_API = D3D12
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ZIBRAVDB_FOR_HOUDINI_FORCE_GRAPHICS_API = VULKAN
準備 ¶
ZibraVDBコアライブラリのダウンロード ¶
このプラグインは、バックエンドにZibraVDBコアライブラリが必須です。 (このライブラリとそのソースコードはZibra AI社が権利を有している非公開なものなので、オープンソースのSideFX Labsパッケージに直接含まれていません)。 このプラグインには、このコアライブラリをダウンロードするためのビルトインメソッドが用意されており、それを(作業環境毎に)一度だけ実行すれば済みます。
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任意のZibraVDBノード上の Open Plugin Management ボタンをクリックします。すると、ポップアップウィンドウが出ます。
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Download Library ボタンをクリックします。ZibraVDB for Houdiniのウェブページが開きます。
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そのウェブページからZibraVDB Compression Libraryをダウンロードします。
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そのアーカイブの内容をHoudiniユーザプリファレンスディレクトリに展開します:
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Windowsでは、このデフォルトの場所は
%userprofile%/documents/houdiniX.Y
です。 -
Linuxでは、このデフォルトの場所は
$HOME/houdiniX.Y
です。
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Houdiniに戻り、 Plugin Management ウィンドウの Load Library ボタンをクリックします。すると、 Library status が“Loaded”と表示され、そのライブラリバージョンも表示されます。
HSITEにインストール
サイト全体でのインストールのためにZibraVDB Compression LibraryをHSITEにコピーするには、 Plugin Management ウィンドウの Copy Library to HSITE ボタンをクリックして、画面に指示に従ってください。
HQueueにインストール
HQueueノード上でZibraVDBを利用できるようにZibraVDB Compression LibraryをHQROOTにコピーするには、 Plugin Management ウィンドウの Copy Library to HQROOT ボタンをクリックして、画面に指示に従ってください。
ライセンスキーの取得 ¶
5回の無料の圧縮を実行した後でこのプラグインを引き続き使用するには、ライセンスキーを購入する必要があります。
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Zibra AIウェブサイトでライセンスキーを購入します。
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Houdiniを開いて、任意のZibraVDBノード上の Open Plugin Management ボタンをクリックします。
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License Key フィールドに、(ライセンスファイルパスではなく)ライセンスキーの文字列を入力します。
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Set License key ボタンをクリックします。 Activation status が“Activated”と表示されるはずです。
環境変数を使用したアクティベーション
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任意のディレクトリに
zibravdb_license_key.txt
という名前のテキストファイルを作成します。このテキストファイルの中にライセンスキーを貼り付けて保存します。 -
ZIBRAVDB_LICENSE_KEY
という名前のHoudini環境変数をセットアップし、その環境変数にライセンスキーファイルのパスを割り当てます。
Tip
例えば、C:/Users/.../Documents/houdini20.5/zibra/
の場所にライセンスキーファイルを保存し、houdini.env
ファイル内に以下の行を追加すると:
ZIBRAVDB_LICENSE_KEY = C:/Users/.../Documents/houdini20.5/zibra/zibravdb_license_key.txt
行の頭に#
を付けないでください。#
はその行をコメントアウトします。
パッケージの仕組みを使用して、環境変数を設定することもできます。
ZibraVDBについて ¶
ZibraVDBは、Zibra AI社が開発した最先端のVDB圧縮およびリアルタイムレンダリング技術です。
現在のところ、この圧縮は、品質低下を最小限に抑えつつVDBファイルサイズを最大97~99%までの削減を達成しています。
プロプライエタリな.zibravdb
ファイルフォーマットは、VDBシーケンス全体を単一ファイルに取り込みます。
この.zibravdb
ファイルフォーマットは、HoudiniやUnreal Engineなどのアプリケーションで読み込んで、GPU上でリアルタイムに解凍し、ネイティブソリューションよりもはるかに高速にビューポートで再生することができます。
これによって、既存のワークフローにシームレスに統合されたメモリ効率の良い高性能なボリュームデータパイプラインをアーティストに提供することができます。
これはストレージコストを大幅に削減し、ボリュームデータのI/O速度が改善され、結局のところ、作業プロジェクトの共有や忠実度の高いボリュームエフェクトを含む最終ショットの分散をより簡単、且つ、より実用的になります。
Zibra AI社が提供するZibraVDB for Houdiniは、ZibraVDBの圧縮、解凍、高速な再生機能をHoudiniのエコシステムに取り入れるSideFX Labsプラグインです。
しかも、この圧縮された.zibravdb
ファイルは、ZibraVDB for UEで使用することができます。
このおかげで、アーティストは、Houdiniで作成した素晴らしいボリュームエフェクトをUnreal Engineに取り込んで、リアルタイムにそれらを完全な3Dレイマーチングボリュームとしてレンダリングすることができます。
フェードバックとサポート ¶
何か質問、問題、フェードバックがあれば、ZibraVDBサポートまでお問い合わせください。
他にも、SideFXサポートに連絡して、問題をSideFX Labsチームに直接報告することもできます。
パラメータ ¶
Load from Disk
オンにすると、入力ジオメトリはクックされずに代わりに File で指定された.zibravdb
ファイルを読み込んで解凍します。
Reload Cache
ディスクから強制的に.zibravdb
ファイルをリロードし、解凍されたフレームを更新します。
File
圧縮されたVDBジオメトリの保存先、または、読み込み元となるファイルパス。
このファイルの拡張子は.zibravdb
でなければなりません。
このファイル内の見つからないディレクトリは、キャッシュ化時に自動的に作成されます。
Caching ¶
Render to Disk
VDBジオメトリを圧縮してディスクに保存します。
Background Render
別のバックグラウンドプロセスで、VDBジオメトリを圧縮してディスクに保存します。 これによって、現在のHoudiniセッションで作業を続けることができます。
Valid Frame Range
VDBジオメトリを単一フレームまたはフレームシーケンスのどちらで圧縮して出力するかどうかを指定します。
Start/End/Inc
Valid Frame Range が“Render Frame Range”または“Render Frame Range Only (Strict)”の時、開始/終了フレーム(そのフレームを含む)と増分フレームを指定します。
Save Filters ¶
Delete Attributes
圧縮とキャッシュ化をする前に削除するアトリビュートのリスト。 複数のアトリビュートはスペースで区切って指定します。 このリストは、すべてのアトリビュートクラスに適用されます。
Delete Groups
圧縮とキャッシュ化をする前に削除するグループのリスト。 複数のグループはスペースで区切って指定します。 このリストは、すべてのグループタイプに適用されます。
Number of Casts
圧縮とキャッシュ化をする前に実行するアトリビュートキャストの数。 アトリビュートクラスと精度のそれぞれの組み合わせは、マルチパラメータエントリーを分ける必要があります。
Class
指定した精度にキャストするアトリビュートのクラス。
Attributes
指定した精度にキャストするアトリビュートのリスト。 複数のアトリビュートはスペースで区切って指定します。
Precision
アトリビュートのターゲット精度。
Compression Settings ¶
Quality
圧縮されたVDBジオメトリの出力品質。 この値が大きいほど、アーティファクトが少なくなりますが、ファイルサイズが大きくなります。 この値を上げると、ファイルサイズが指数関数的に増加します。
Use Per Channel Settings
有効にすると、density
、temperature
、flame
などの個々のチャンネル(要するに、フィールド)の出力品質を上書きすることができます。
以下で指定しなかったチャンネルには、引き続き Quality の値が使用されます。
Number of Channels
上書きするチャンネル(要するに、フィールド)の数。
Channel Name
上書きするチャンネル(要するに、フィールド)の名前。
Channel Quality
指定したチャンネル(要するに、フィールド)に対して圧縮されたVDBジオメトリの出力品質。 これは、特定のチャンネルの Quality の値を上書きします。
Advanced ¶
Render with Take
どのテイクで出力するのかを指定します。
Pre-Render Script
出力前に実行するスクリプト。
Pre-Frame Script
各フレームの前に実行されるスクリプト。
Post-Frame Script
各フレームの後に実行されるスクリプト。
Post-Render Script
すべての出力の後に実行されるスクリプト。
Open Plugin Management
このプラグインの情報の表示、コアライブラリの管理、ライセンスの設定をするためのPlugin Managementウィンドウが開きます。
Examples ¶
Tip
Houdiniのヘルプブラウザでこのページを開いている場合、次のサンプルファイルのURLを通常のブラウザにコピーして、ダウンロードを進めてください。
See also |